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5/3【新日本】タマ担架送り…フィンレーがNEVER非情の圧勝奪取 乱入ELPと激突へ

『レスリングどんたく2023』福岡国際センター(2023年5月3日)
NEVER無差別級選手権試合 ○デビッド・フィンレーvsタマ・トンガ×

 BULLET CLUBの新リーダー・フィンレーが非情ファイトの末にタマに圧勝。NEVER無差別級王座戴冠を果たしたが、試合後には自身がBULLET CLUBを追放したエル・ファンタズモ(ELP)の急襲を許し、激突が不可避となった。

 4・8両国大会で不満分子のELPを追い出し、新生BULLET CLUBの足場を固めたフィンレー。今度は今春NEW JAPAN CUP準決勝で破ったタマのNEVER王座に照準を合わせて、博多どんたくセミファイナルの舞台に立った。

 序盤からその“暴力性"をあらわに。客席までなだれ込んでタマを殴りまくると、リング上でも馬乗りナックルを乱打し、耳にまで噛みついた。

 これで完全着火したタマも、フィンレーを執ように鉄柵に叩きつけるなどBULLET CLUB時代の非情ファイトを解禁して反撃。リング上でもラリアットをぶっ放すや、上半身コスチュームを脱ぎ捨てて雄叫びを上げ、跳躍力十分の串刺しボディアタック、SRC(変型デスバレーボム)からのダイビングボディプレスを投下した。

 だが、フィンレーは剣山で撃墜。さらには得意のバックブリーカーを連発して反撃に転じるや、背後からタマの側頭部にハンマーパンチを乱打だ。続けざまに後頭部への低空ラリアットまでぶっ放す。

 タマも追撃を裏DDTで切り返して決定打は許さない。ガンスタンとINTO OBLIVION(旧名トラッシュ・パンダ)の激しい読み合いに発展しても、シャープシューターで切り返してこん身の力で絞め上げた。

 だが、必死にロープつかんだフィンレーは、コーナーに上がったタマを迷わず押して場外に転落させると、エプロンサイドに荒々しくパワーボムで叩きつける。リング上でも力技のカナディアン式フェイスバスターを繰り出し、タマのガンスタン狙いも空中でキャッチしながら叩きつけた。

 そのまま荒々しい投げ捨てパワーボムを2連発。ぐったりするタマをさらに殴り飛ばし、グラウンドのヒザ蹴りまで乱打して“オーバーキル"な公開処刑状態に突入だ。

 タマのセコンド・邪道がタオルを手にするなか、フィンレーはなおも投げ捨てパワーボムをズバリ。もはやピクリとも動かないタマを必殺INTO OBLIVIONで突き刺しても自らカウント2で引きずり起こした。残虐な展開に場内がブーイングに包まれるなか、さらにINTO OBLIVIONを連発したフィンレーが完璧な3カウントを奪い去った。

 その残虐性と暴力性をさらに際立たせた新BULLET CLUBのリーダーがNEVER王座を一発奪取。タマがタンカで退場し、ブーイングもチラつくなか、マネージャーの外道が満足気にマイクで語り始めたものの、その背後にフードとマスクで顔を隠した不穏な男が近づいた。

 ELPだった。迷いなくフィンレーと外道に襲いかかるとサドンデスを発射。慌ててフィンレーも場外に退避したが、ELPは迷わずトップロープからのローリング・トペを敢行し、馬乗りナックルで“怨念"を爆発させた。

 ライオンマークのハーフパンツ、短く切ったピンクのヘアスタイル。BULLET CLUBを抜けたELPの新鮮な姿に、博多っ子も歓声を送る。残虐性を増したフィンレーと、新たな姿を予感させたELP。NEVER王座を懸けた遺恨マッチが決定的となった。


【フィンレーの話】「あれこそ勝利だ! タイトル戦での1勝を俺は達成した。お前にはできなかった。BULLET CLUBのリーダーであり、支配をしているのはこの俺だ。お前には無理だった。タマ、俺の言ったとおりだ。俺がキラーだと言うのをお前は信じていなかった。俺に情けを請えと言ったが、お前はそうしなかった。お前のプロレスラーとしての人生は終わることになる、と俺は言った。見てみろ。フクオカでお前は大の字に伸び、その横で俺は新しいNEVER無差別級王者として立つ結果になった。どうだ? BULLET CLUBの10周年の日に、新しい時代が来たことをわからせてやった。これからの10年がどんなものになるのかを俺が見せてやったんだ。自らが最凶のキラーでなければ、キラーは集まらないんだからな! ELPについても言いたいことがある。どうして突然、必死になっているんだ? あのおふざけキャラはどこへ行った? 俺のせいで必死になっているのか? ELP。俺がお前に目標を与えたのか? 俺がお前のケツに火をつけたのか? 俺に感謝するんだな。この“THE REBEL"に感謝しろ。俺とやりたいのなら、タマ・トンガと同じ目を見るぞ。俺がこのベルトを獲るためにしたことを見ただろう? 保持するために俺が何をするか、よく考えるんだな!」 

※試合後、タンカに乗せられたタマ・トンガはグッタリした様子で横に。動かないタマが心配そうな邪道はスタッフに「救急車を呼べ!」と指示を出す。


【ファンタズモの話】「フーッ! いい気分ではないな。よし、俺がどこに行っていたと思う? フィンレー、お前は正しかった。ゲドー、お前も正しかった。BULLET CLUBにTHE HEADBANGAは必要なかった。BULLET CLUBに必要なのはTHE REBELだったんだ。BULLET CLUBのバカどもにはピッタリだ。それを理解するのに少し時間がかかったが、今は理解している。THE HEADBANGAを必要とするのは誰か? ニュージャパンのファンたちだ。ニュージャパンのファンたちなんだよ! コロナ禍で声出し応援や飲酒のできない中、100ドルを払い、このバカげた興行に来て支えてくれた人々だ。それは2週間ホテルに缶詰めになり、歓声のない中でレスリングをするよりも難しいことだ。お前は3時間ぶっ続けで手を叩いたことはないだろう。ないに決まっている。お前はクソ野郎だからな。そしてニュージャパンのファンはTHE HEADBANGAを応援したいと思っている。1日中、声援を送ることだってできるさ。なぜなら俺は彼らの味方だからな。そして最初に彼らに見せるものとして、ELPがBULLET CLUBを1人ずつ潰していく! まず最初はお前だ、フィンレー。『DOMINION』! 『DOMINION』で俺と闘え! 今の俺の望みは『DOMINION』での対戦だ! (カメラマンに対して)ごめん、行儀が悪かったな。頭に血が上っているんだ! とにかくフィンレー、お前と闘いたい。そのことしか考えられない。NEVER無差別級王座をかけるかどうかは関係ない! オーサカでELPvsデビッド・フィンレー戦、俺の2番目の故郷だ! 俺はオーサカが大好きだ! オーサカジョーホールの『DOMINION』からBULLET CLUBの崩壊が始まるぞ。お前からだ、フィンレー。KENTA! イシモリ……お前たちは今は待っていろ。次はお前らの番だ。お前たちのところへ行く。どこにいようと関係ない。気をつけた方がいいぞ、クソ野郎ども。THE HEADBANGAがBULLET CLUBを終わらせにくるんだからな(TOO SWEETの手のひらを返したポーズをカメラに向ける)」

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