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5/3【新日本】コブがTV王座戦で離れ業連発 ザックがドロー防衛も悔しさあらわ

『レスリングどんたく2023』福岡国際センター(2023年5月3日)
NJPW WORLD認定TV選手権試合 △ザック・セイバーJr.vsジェフ・コブ×

 ザックとコブがNJPW WORLD認定TV王座をかけて15分のハイレベル熱闘を展開。ドロー防衛となったザックはV6に成功しても、悔しさをあらわにした。

 ザックはTMDK、コブはUNITED EMPIRE。両軍セコンドがリングを囲むなか、まずはザックがあの手この手でコブを翻ろうしにかかったものの、コブは持ち前の“ガチムチな肉体"で跳ね返し、ことごとくパワーで押し込んだ。

 ならばとザックも巧みな足殺しで反撃に転じたが、コブも“冷蔵庫爆弾"ともいうべきカウンターのボディアタックで逆転。ザックにコーナー上での卍固めを決められても、雪崩式サイドスープレックスで豪快に投げ飛ばして福岡国際センターを揺らしてみせた。

 止まらないコブは突進式のノーハンド頭突きでザックを吹っ飛ばす。追撃を“こなきじじい式"の胴締めスリーパーで切り返されても、肩車でさらに切り返す離れ業。そこから持ち替え式ジャーマンで投げ捨て、再び場内がどよめく。そして必殺のツアー・オブ・ジ・アイランドで仕留めにかかった。

 だが、ザックも首固めで切り返して打たせない。残りは2分。まだまだ止まらないコブは豪快な空中キャッチ式スープレックスで投げ捨て、巨体を苦にせぬその場飛びムーンサルトも投下だ。ザックが関節技で飛びついてきても踏ん張って持ち上げて叩きつけ、今度は持ち替え式ブレーンバスターまで繰り出してみせたものの、ここで15分時間切れのゴングが打ち鳴らされた。

 コブが見せ場を連発したものの、規定によりザックが4度目の防衛に成功。とはいえ印象度ではコブの優勢が目立っただけに、ザックは「フ○ック!」と地声で連呼して悔しさをあらわにした。


【試合後のザック、ニコルス、ヘイスト】
▼ザック「クソッ」

▼ヘイスト「だが負けてはいない。敗者じゃない。今でもチャンピオンだ」

▼ニコルス「(ベルトを掲げて)これは今でもお前のものだ」

▼ザック「TV王座がプロレスの歴史において達成したことを俺はまだ成し遂げていない。ベルトを手に入れ、守るのに誰もがズルをして必死に策を練る。そんなチャンピオンにはなりたくなかった。だから、この王座を獲り、15分という俺にとって新しい挑戦をしてきたんだ。普段は時間をかけるスタイルの俺には15分の試合は厳しいもので、だから俺はこのベルトに熱い思いを抱いていた。なのに結果は引き分けだ! 時間制限で引き分け!」

▼ヘイスト「これからさらに上にいけるさ。これは自分自身への挑戦だと自分でも言っているじゃないか。自分自身への挑戦なんだ。もっともっと上に。15分を忘れることだってできる」

▼ザック「何が悪かったんだろう? 気持ちが浮わつきすぎていた。前の王座戦との間に気持ちが緩みすぎていたのかも」

▼ヘイスト「かもな」

▼ニコルス「まぁそういうもんだ。5分間、ヘッドロックをかけてやろう」

▼ザック「テクニックのことは俺に任せて。2人はモチベーションだけをくれればいいよ」

▼ヘイスト「やってやる」

▼ザック「惜しい技もあった」

▼ヘイスト「脚が邪魔になっていたな」

▼ザック「庭師みたいに刈ってしまいたい」

▼ヘイスト「庭師になろう」

▼ザック「チェーンソーを使って」

▼ニコルス「ジェフ・コブという庭を……」

▼ニコルス&ヘイスト「蹴散らせ」

▼ザック「ジェフ・コブ、お前の言う通り、俺はお前を倒せていない。だが、お前も俺を倒せていない。ジェフ、何が起ころうと構わない。再戦だ。倒せないならチャンピオンじゃない」

▼ヘイスト「イエス!」

▼ザック「帝国のオリンピックレベルのレスラー、ジェフ・コブを倒さないと……」

▼ヘイスト「そうだ!」

▼ザック「考えよう」

▼ヘイスト「イエス! 逃げ場はないぞ!」

▼ニコルス「シェインとマイキーと一緒にテクニックの集中トレーニングだ。握って、しっかり引っ張る! 引くんだ!」

▼ヘイスト「引く!」

▼ザック「それは別にいいかな。ボディビルディングを手伝ってくれた方がいい」

▼ヘイスト「わかった。それも同じことだ。ウエイトを握って、引く!」

▼ザック「そうだな」

▼ヘイスト「握って、引く!」

▼ニコルス「何か握って引けないかな?」

▼ヘイスト「ウエイトを引くんだ! 持ち上げて!」

▼ニコルス「(ヘイストが近くにあった30kgのダンベルを持ってくる)シェイン、いけ!」

▼ヘイスト「重すぎる!」

▼ザック「気をつけて」

▼ヘイスト「イヤ、ホントデス。ほら、持って(と藤田に渡す)。ほら」

▼藤田「オォーッ!(と叫びながらカールする)」

▼ザック「無理しなくていいぞ」

▼藤田「オォーッ!(※持ち上げる)」

▼ヘイスト「スゴイネ」

▼ザック「ああ」

▼ニコルス「励まされるな」

▼ザック「もう2人は用なしだな」

▼ヘイスト「解雇だ」

▼ニコルス「チクショー」

▼ヘイスト「ビールはどこにある?」

▼ザック「ああ、どこにある?」

▼ニコルス「どこだ? あっ(ヘイストが見つけて運んでくる)」

▼ヘイスト「ここにビールがあった」

▼ニコルス「イエーッ!」

▼ザック「でも引き分けだからな」

▼ヘイスト「よし。じゃあ、今回は俺たちがお前の代わりにもらう。そしてお前が勝利したあかつきには、お前もビールを飲めることにしよう」

▼ザック「わかった」

▼ヘイスト「あいつを倒す時、その時までは俺たちが預かっておく(ビールをザック以外に配る)」

▼ニコルス「持っておく(と言いながらポケットに差し込んでいく)」

▼ヘイスト「お前(藤田)のポケットにも入れろ。俺たちが持っておくからな。王座戦で勝ったら……」

▼ニコルス「もう1本」

▼ヘイスト「ビールだ(と先に控室へ)」

▼ニコルス「(パンパンのポケットを指して)これがザックの勝利用ビールだ!(と言って続く)。もし勝てなかったら俺が飲んで楽しむぞ」

▼ヘイスト「楽しませてもらう」

▼ザック「(藤田に)ゴメンネ、ショッパイネ。ジェフ・コブ、再戦だ」


【コブの話】「俺の考えを言うと、俺は闘う男なんだ。そして自分のやっていることに誇りを持っている。そして俺はザック・セイバーJr.に対して、『お前を倒せなかったものの、ザクリー、お前に倒されることもなかった』と言える初の男だ。だから俺の考えを言うと、この王座は一旦棚上げにしておいて……どう表現しようか……友好的な紳士同士の決闘をやろうじゃないか。もう1度やろう。もう1度、一緒にダンスするんだ。ダンスフロアでお前を見つけるさ。部屋にいる中で一番の美女、2023年を代表するいい男、俺はそいつに『こっちへ来て話そう。もう一度ダンスしよう』と声をかける。新日本公式は何をやっているんだ。なぜ俺は花道から退場できないんだ? 俺は今晩、負けていないんだぞ! 俺が花道から引き揚げていたらカネになる写真が撮れただろうに。パシャパシャ、パシャパシャ、シャシン、シャシン、シャシン、ドーン! ザクリー、とにかくどこかで再戦だ。それに俺はよくわかっているんだ。どんなに生意気だとしても、お前はファイター、闘う男だ。心の奥では、『ジェフ、再戦だ』と言いたいんだろう。だからザクリー、あとはお前とニュージャパンの判断に任せる。ニュージャパン、初めての引き分けだった。どうやって落とし前をつける? 俺の電話番号、LINE、WhatsApp、Instagram、Twitter、Facebook、ほかにはTikTok、Snapchatか、すべて知らせてある。のろしを上げてでも、モールス信号でもいい。ピピッピピッピピッ、『ザック、ジェフと再戦せよ』ってな。教えてある番号に電話してくれ。知らせを待っている。俺はいつでも準備ができている」

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