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5/5【DRAGONGATE】菊田がドリームゲート初戴冠 シュンを熱戦撃破で2年前の悪夢払拭

『DEAD or ALIVE 2023』愛知県体育館(2023年5月5日)
オープン・ザ・ドリームゲート選手権試合 ○菊田円vsシュン・スカイウォーカー×

 菊田が激闘の末にシュンを破ってドリームゲート王座初戴冠を果たし、2年前の悪夢を払しょくした。

 菊田が4・5後楽園大会で箕浦との次期挑戦者決定戦を制した。ドリーム挑戦はちょうど2年前の5・5名古屋大会以来2度目。前回はわずか4分33秒、右肩負傷によるTKO負けの不本意な結果に終わり、長期欠場に追い込まれた。2年前の悪夢を払しょくし、初戴冠を遂げたい菊田は王者・シュンが課したハンディ戦、D'Courage同門対決といった「SSWクエスト」を戦い抜いて本番を迎えた。

 開始早々、菊田はラリアットで猛突進。串刺しラリアット、串刺しヒップアタック、フラップジャックの波状攻撃で一気に仕掛けた。シュンもすぐさまイス攻撃で反撃。菊田の命といえる右腕にイスを振り下ろす。ここからシュンが腕攻めで菊田を防戦一方に追い込み、前回、菊田が右肩を負傷した時と同じカニ挟みも決めて高笑い。フロントハイキックで右腕を射抜くと脇固めで絞め上げた。

 右腕の痛みに顔をゆがめながらも耐えた菊田だが、シュンは串刺しフロントハイキック、ブラスターと攻勢に出る。右肩を何度も殴りつけ、何度も顔面を張って挑発すると、菊田は起死回生のMDK(変型アバランシュホールド)で反撃を開始。ラリアットでシュンを場外に叩き落とし、エプロンから場外へのダイビングヒップアタックを放った。

 ここから菊田が攻勢に出て、ショートレンジ左ラリアットを叩き込むと、シュンは「右で来い、右で! 逃げるな!」と挑発。呼応した菊田は右腕でショートレンジラリアットを連発したが、シュンは強烈なエルボーでねじ伏せ、「2年前と同じだ。終わりだろ!」と勝利を確信。脇固めで右腕を絞め上げる。耐えた菊田がヒップアタックを放ってもSSW気味に切り返し、変型ロックボトム、ムーンサルトダブルニードロップ、スカイウォーカームーンサルトで一気呵成。そしてSSWで仕上げに入ろうとした。

 これは菊田がなりふり構わぬ頭突きで決めさせない。高速パイルドライバーで突き刺すと、ラリアットを連発。シュンのフロントハイキックをキャッチして開脚式トルネードボムを敢行すると、ローリングラリアットを叩き込む。2カウントで返され、ローリングラリアットが空を切っても、ヒップアタックを発射。間髪入れずローリングラリアットで追い討ちをかけた菊田は、それでも肩を挙げるシュンにこん身のローリングラリアットでダメ押しして3カウントを奪った。

 菊田が2年前の悪夢を完全に払しょくする会心の勝利でドリーム王座初戴冠を果たした。DRAGONGATE頂点の証を手にした菊田は「2年前の試合から、ここに戻ってきて…ドリームゲートチャンピオンになったぞ!」と絶叫。「正直、ここにくるのは怖かったです」と吐露したものの、「あんな試合をした、こんな自分をDRAGONGATE、温かく迎え入れてくれました。後輩がいた、先輩がいた、同期がいた。そして、こんな自分に頑張れって言ってくださったファンの皆さんがいました!」というように多くの支えでここまでたどり着くことができた。

 「今日ここで試合ができて本当に幸せです。そんなこの俺がDRAGONGATE、そしてファンの皆さんにできることはこのDRAGONGATEを盛り上げていくことしかできません!」と恩返しを誓った菊田は「ただ、その心は俺一人じゃないだろ。吉岡さん! 吉岡さんもその一人ですよね? ストロングマシーン・J、Ben-K、箕浦康太、そして、シュン・スカイウォーカー。お前もだろ?」と新世代勢にメッセージ。「俺はこのドリームゲート戦線を盛り上げていく。それは他の5人も一緒だろ。俺たち6人が体を削り、心を削り、命を削り、このドリームゲートを盛り上げていくんだぞ!」と心の叫びで決意表明し、「俺たち6人が新世代だ。俺たちが! このDRAGONGATEの未来だ!」と叫んで誇らしげにベルトを掲げた。

 菊田の戴冠と決意によって、ドリーム王座をめぐる戦いは新世代を中心とした新たな局面に突入する。

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