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5/10【全日本】芦野が「左尺骨骨折」で欠場、5・29後楽園での三冠挑戦消滅も「所属の選手に挑戦してほしい」

 芦野祥太郎が10日、東京・湯島の全日本事務所で会見し、左腕骨折のため欠場すると発表。5・29後楽園大会で予定されていた三冠ヘビー級王座への挑戦は消滅したものの、同席した王者・永田裕志が同大会で防衛戦を行う意向を示すと、芦野は「所属の選手が5月29日に挑戦してほしい」と希望した。

 芦野は5・7大田区大会における決勝戦でT-Hawkを破ってチャンピオン・カーニバル初優勝を達成。参戦から3年で全日本における初のシングルタイトルを獲得した。5・29後楽園大会での三冠挑戦も決まっていたが、その代償はあまりにも大きかった。

 芦野は決勝戦の試合中にT-Hawkのケルベロスをカウンターで食らった際、左腕を負傷。大田区大会翌日に病院で「左尺骨骨折」と診断された。以降の欠場を余儀なくされ、復帰時期は未定。5・29後楽園大会での三冠挑戦も断念せざるを得なくなった。会見に臨んだ芦野は「永田裕志の腰から三冠ベルトを引っぺがすのは俺しかいないと思ってたので。本当に片腕でもいきたいんですけど、それじゃ勝てないでしょうしね」と無念そうに話した。

 一方、王者・永田は挑戦者不在となったものの、「芦野選手がケガに倒れてしまったことで、じゃあ次、誰が対戦者になるんだ」と5・29後楽園大会でV2戦を行う意向を示した。「順当って言い方はおかしいですけどね、そういう場合、だいたい決勝に出た選手が挑戦してくるのかな」、「T-Hawk選手は前王者の宮原選手も破ってますし、僕の同僚の小島選手も倒してるのもありますし、相手にとって不足はない」と新たな挑戦者としてT-Hawkを候補に挙げた。

 これを受けて芦野は「実際に腕も彼のヒザで折られてるわけですし、とてつもなく強力な選手だとわかってるんですが」と前置きしたうえで、「優勝者としての意見としてはBブロックで所属に負けたのは安齊勇馬だけなので、安齊でいいんじゃないですか」と提案。「俺は所属の選手が5月29日に挑戦してほしい」と強く希望した。

 「すんなりT-Hawkという選手が僕のチャレンジャーになることで丸く収まるかといったらそうじゃない。そういったガヤガヤした部分も僕自身は見てみたいと思いますし。別にT-Hawk選手で決まりならいいですよ。ただ上のPWFさんと協議してもらって、もしかしたらこれに異を唱える選手が出てくるかもしれない。そこを僕はじっくり見させてもらって、あとは決定に従います」。そう永田が挑戦者を待つ構えを見せた中、名前が挙がった選手たち、あるいは他の選手たちから名乗りが上がるか。


☆芦野祥太郎選手欠場及び一部対戦カード変更のお知らせ

芦野祥太郎選手が5.7大田区大会にて負傷し、5月8日に「左尺骨骨折」と診断されたため、5月13日富山大会から出場を予定している全試合を欠場致します。

なお、芦野祥太郎選手の復帰時期につきましては、現在未定となっております。

芦野祥太郎選手の試合を楽しみにされていたファンの皆様にお詫び申し上げますと共に、ご理解賜りたくお願い申し上げます。

なお、芦野祥太郎選手の欠場に伴う変更カードは以下の通りです。


☆6/3(土)東京・サン町田旭体育館『全日本プロレス チャリティ町田大会〜原点回帰 51周年ありがとう 王者の魂〜』15:00開始

▼We Love 町田 スペシャルタッグマッチ
本田竜輝
芦野祥太郎
vs
竹田誠志
石川修司

▼We Love 町田 スペシャルタッグマッチ
児玉裕輔
本田竜輝
vs
竹田誠志
石川修司


☆6/11(日)福島・ビッグパレットふくしま(郡山市)『#ajpw ダイナマイトシリーズ2023』17:00開始

▼タッグマッチ
大森北斗
鈴木みのる
vs
本田竜輝
芦野祥太郎

▼タッグマッチ
大森北斗
鈴木みのる
vs
花畑正男
本田竜輝


【会見の模様】
▼芦野「全日本プロレス芦野祥太郎です。今回、5月7日、チャンピオン・カーニバル決勝にて、試合中に左腕尺骨を骨折してしまいました。三冠挑戦が決まった中、チャンピオン・カーニバル決勝を見に来てくださった方々、これからの試合を期待して下さった方々には非常に残念な思いをさせてしまい、大変申し訳なく思っております。ケガの状況といいますか、試合の次の日に会社に病院に行ってくれと言われまして、自分の中ではテーピングなり何なりでできるだろうというふうに思っていたのですが、病院でレントゲンを撮ったところ完全に骨が折れていて。どうにかできないかとスポーツドクターにも違う病院にも相談をして、会社にもやらせてくれというふうにはお願いをしたんですが、ドクター的にはこのまま試合をして衝撃を受けると複雑骨折なり、皮膚から骨が飛び出たりとか、そういうことが起きる可能性がかなりあると。テーピングをしても骨なのでどうしようもない。次、強い衝撃が加わると即手術になってしまう骨折と言われまして。PWFにも相談をしたんですが、会社からもそれはさすがに試合させることはできないと。今回、自分の中でもまだ整理がついてないんですけど、欠場をさせていただくこととなりました」

――ケガをしながらも優勝したが感想を

▼芦野「試合中、終盤ですね。T-Hawk選手のカウンター気味のヒザを受けた時に、自分の中でもケガをしたという感覚はあったんですけど、それが骨折なのか筋断裂なのか自分でもわからなくて。試合を続けられる痛みだなというのがあったので、試合をそのまま続けました。レフェリーには折れたかもしれないとチラっと伝えたんですけど、神林レフェリーも自分の動きを見て問題なく動けるだろうということで、試合はそのまま続けさせてもらった感じですね。痛みはだんだん強くはなっていたんですが、何とか死に物狂いでT-Hawk選手から勝つことができたんですが、その代償がだいぶ大きかったなという感覚ですね。本当に1ヵ月間、チャンピオン・カーニバル戦い続けて、やっとチャンピオン・カーニバル優勝、全日本プロレスでの個人のタイトルを獲れたなという喜びから一転して欠場なので、自分自身でも本当にチャンピオン・カーニバルで得たものを思いきり失ってしまったという喪失感がとても強いんですが、これは下を向いていてもしょうがないことなので、気持ちの整理がついたかと言われれば、ついてませんが、とにかく一日でも早い復帰を目指して、また全日本プロレスファンの皆様の前で最高のパフォーマンスを見せられるコンディションで戻ってこれたらと思ってますので、皆様、残念な気持ちっていうのはあると思いますが、復帰は期待して待っててほしいなと。その時には大爆発させたいと思ってますので」

▼永田「5月7日、チャンピオン・カーニバル決勝戦は解説席でしっかりと見させていただきました。この決勝戦のカードが決まった当初は僕が思い描いてた選手とはちょっと違って、やはり全日本プロレスという大きな選手がぶつかり合うのが全日本プロレスの特色と思ったので。芦野vsT-Hawk、両選手の戦いを果たして大きな選手のぶつかり合いと比べてどうなのかと思ったのですが、そんなことは杞憂に終わって、まさに本当に体の大きさではない、体は小さくても大きなインパクトが放送席、会場中に伝わる試合だったなと。本当に二人の決勝戦というものは僕自身も解説しながら引き込まれたところがありましたし、本当に素晴らしかったと思います。だからこそ芦野翔太が優勝したことで、彼とは皆さんが喜びそうなストーリーが多々ありますし、試合に向けてかなり盛り上がってくるんじゃないかなという思いもあったので。もちろん彼とは去年、王道トーナメントで戦ってまして、いい選手というのはわかってましたので、ここにきて今度はチャンピオンシップで戦うことができると、凄く喜びも大きかったのですが、残念なケガということで。彼自身も非常に無念でしょうけど、僕自身も非常に悔しい思いをしています。全日本プロレスの選手たちからすれば、外様・新日本プロレス永田裕志にこのベルトを獲られてる中で、至宝を取り返さなきゃいけないというテーマを持って芦野祥太郎がチャレンジしてくるだろうと覚悟を持って待ってましたが、芦野選手がケガに倒れてしまったことで、じゃあ次、誰が対戦者になるんだと。順当って言い方はおかしいですけどね、そういう場合、だいたい決勝に出た選手が挑戦してくるのかな。T-Hawk選手が。彼も新日本のリングに上がってますしね。直接絡んだことはないながらも、いい選手だというのはわかってましたけど、まさかヘビー級のこのチャンピオン・カーニバルの決勝まで行って芦野祥太郎を苦しめるほどの選手だというのを今回、初めて知りました。T-Hawk選手とやるとしても、それはいいことだと思うんですけど、そうすると逆に全日本プロレスのテーマである三冠ヘビーの至宝を永田から奪い取る。そういうテーマから外れてしまう。そこは僕にとって本来、知ったこっちゃないんですけど、この決定というのは僕がT-Hawkを指名したからできるものではないし。ほかにもT-Hawkに勝った選手もいるかもしれないし、他の全日本プロレスのどうしても獲りたいという…青柳なんかは『優勝して永田裕志を土下座させる』なんて言ってましたけど、見事に自分が決勝に上がれなくて惨敗したと。そういうのを見ていて僕的には非常に愉快でしたけどね。ただ、これ決定というのは全日本プロレスさんの実行委員会? それともPWFで? なるほど」

――他の選手と防衛戦をやると?

▼永田「そうですね。それしかないでしょうね。こういうアクシデントはウチでも過去にありましたし、そういう時、急に選手が変わっても堂々と試合して、そういう残念に思ってるお客様を満足させるのがチャンピオンの務めだっていうのは十分わかってますので。T-Hawk選手は言われてみればチャンピオン・カーニバルで前王者の宮原選手も破ってますし、僕の同僚の小島選手も倒してるのもありますし、相手にとって不足はないですけど。ただ、すんなりT-Hawkという選手が僕のチャレンジャーになることで丸く収まるかといったらそうじゃない。そういったガヤガヤした部分も僕自身は見てみたいと思いますし。別にT-Hawk選手で決まりならいいですよ。ただ上のPWFさんと協議してもらって、もしかしたらこれに異を唱える選手が出てくるかもしれない。そこを僕はじっくり見させてもらって、あとは決定に従います」

――永田選手との三冠戦が中止となったが?

▼芦野「残念としか言いようがないですね。永田裕志の腰から三冠ベルトを引っぺがすのは俺しかいないと思ってたので。本当に片腕でもいきたいんですけど、それじゃ勝てないでしょうしね。本当に残念ですが、確かにT-Hawkが準優勝なので、順当にいけばというのは、言ってることはわかるんですけど、確かに実際に腕も彼のヒザで折られてるわけですし、とてつもなく強力な選手だとわかってるんですが、そこは認めたうえでチャンピオン・カーニバル優勝者としての意見としてはBブロックで所属に負けたのは安齊勇馬だけなので、安齊でいいんじゃないですかね。とは思いますけど。俺は所属の選手が5月29日に挑戦してほしいなと思ってます。それでなければ、この三冠戦に意味が生まれてくるのかなというふうには思うんですけど、穴をあけたのは俺なので、そこは俺自身もPWFの発表に従うしかないですけど、俺は所属にいってほしいなと思います」

――永田選手としてはいずれ復帰したら改めて芦野選手と三冠戦をやりたい?

▼永田「これを僕がずっと持ってれば、そういうこともあるでしょうし。ただ、彼の復帰、結構かかるんじゃないかな。数ヵ月はかかると思うんで。まぁ、それまで持ってたら全然問題ないですよ。チャンピオン・カーニバル優勝者を堂々と迎え撃つあれはあります」

――復帰して改めて三冠挑戦することが復帰のモチベーションになる?

▼芦野「そうですね。ただ、これから全日本所属のレスラーたちの猛攻撃が始まると思うんで、それに永田裕志が耐えられるのであれば、耐えてるのであれば、俺が復帰して挑戦したいなと思いますけど」

▼永田「T-Hawk選手、あんま穴ないんですよね。彼は本当に。体があまり大きくない中で。誰に負けたんだっけ?」

――ヨシタツに負けているが?

▼永田「ヨシタツ? T-Hawkに勝ってヨシタツとやります?一応、全日本所属でしょ?」

――一応ではなく所属です

▼永田「この空気を見たらやめた方がよさそうですね」

――芦野選手から安齊選手の名前が出たが?

▼永田「安齊? 全然、僕は安齊でもいいですよ。いいっていうか、体は徐々に大きくなってるとはいえ、彼はもっと凄い体になる素材を持ってるし、ここ1年足らずですけど、彼とデビュー戦をやって、先輩たちの強烈な攻撃を受けながらも、あの細い体で意外な耐久力の強さがあるんですよ。それがこないだ内藤とBUSHIとやったのを見ましたけど、そういうのを見てても思いましたし、なかなかああいう実戦踏みながらどんどん強さを吸収していく選手って見たことないんで。自分がデビュー戦を務めたことでは、そうやって1年も経ってない中で彼の挑戦を受けるのもありかなと思いましたね」

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