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5/11【DRAGONGATE】新ドリーム王者・菊田が聖地凱旋 令和新世代から自己主張続出も主役宣言

『HOPEFUL GATE 2023』後楽園ホール(2023年5月11日)
令和新世代スペシャル6人タッグマッチ ○菊田円&箕浦康太&シュン・スカイウォーカーvsBen-K&吉岡勇紀&ストロング・マシーン・J×

 新ドリームゲート王者の菊田が聖地・後楽園ホールに凱旋。令和新世代の面々、さらにはBIGBOSS清水まで自己主張した中、菊田は「このDRAGONGATEのトップ、ドリームゲートチャンピオンはこの俺、菊田円だ」と断言してみせた。

 菊田は5・5名古屋大会でシュンを下し、ドリームゲート王座初戴冠。最年少&デビュー最速戴冠記録も更新した。試合後、シュンに加え、Ben-K、吉岡、マシーン・J、箕浦をリングに呼び込み、「俺たち6人が体を削り、命を削り、このドリームゲートを盛り上げてくんだぞ! 俺たち6人が新世代だ。俺たちがこのDRAGONGATEの未来だ!」と新時代到来を高らかに宣言した。

 菊田が王者になって初の後楽園大会メインはその“令和新世代"の6人によるスペシャルタッグマッチに。菊田&箕浦&シュンとBen-K&吉岡&マシーン・Jが対戦した。各選手がそれぞれ単独入場。最後にベルトを腰に巻いた菊田が姿を現すと、場内には期待感が充満した。

 のっけからBen-Kと箕浦によるGOLD CLASS対決で幕開け。肉弾戦を繰り広げると、菊田はマシーン・Jを場外に蹴散らし、エプロンからダイビングヒップアタックを浴びせて早くも場内を盛り上げる。5人から距離を取っていたシュンも前ドリームゲート王者として不気味な存在感を放った。菊田と吉岡も同門対決となったが、気持ちを正面からぶつけ合う。6選手がそれぞれ一歩も引かずに持ち味を発揮した。

 試合は徐々にヒートアップ。Ben-Kのスピアー、箕浦のエングラナヘ(変型クロスフェイス)、吉岡のフロッグスプラッシュ、シュンのブラスターなど勝負が決してもおかしくない大技が次々と連鎖していく。王者・菊田も逆水平やヒップアタックを乱射して気を吐いた。

 実績で劣るマシーン・Jも食らいつき、菊田のヒップアタックをアトミックドロップで迎撃すると、ロープの反動を利用したジャーマンで王者を攻め立てる。しかし、必殺の魔神風車固めは不発。菊田はジャンピングヒップアタックで形勢逆転すると、ラリアットを食らってもカウント1で立ち上がってきたマシーン・Jに対し、こん身のローリングラリアットを叩き込んで3カウントを奪取した。

 菊田が王者として迎えた初の後楽園大会メインで激勝。マイクを持つと、「これがDRAGONGATEの新世代の戦いだ。新世代の6人が示す未来、どうだ?」と問いかけて、聖地のファンを沸かした。

 他の5人も引かずに自己主張を始める。箕浦は同門・Ben-Kとの対戦を辞さない覚悟を示しつつ、昨年7月の神戸ワールド大会で敗れた吉岡をライバル視。矛先を向けられた吉岡は盟友・菊田に「同じ目標を持ってても、個人としては違う」とメッセージを送ると、「6人バチバチに高め合って、最高のDRAGONGATEを創りたいと思う」と誓いを新たにした。Ben-Kは得意のラップ調で「DRAGONGATE新世代で俺たちが刻み合って間違いない戦いを繰り広げれば、必ずやプロレスファンも間違いない。夢と感動を見ることができるだろう」と言い切る。

 Ben-Kからマイクを奪って、強引にアピールを終わらせたシュンは辛らつだった。「ベルトを持っていたらなんだ? リング上の戦い見てた人間なららわかるでしょ? シュン・スカイウォーカーはこんな枠組に入れられてもはるか高みにいる。それに比べて他のメンバーはどうだ? 俺の足元にも及ばない」と新世代の面々をバッサリ。そして、「この中で安い戦い、安いユニット、安い感動、安い友情物語、安いダンス、安いマスクをしてリングに上がっているのは誰だ? リング上にいるのは誰だ? ストロング・マシーン・J、お前は俺の下にいるどんぐりの背比べにも加われてない。なぜこのリング上にいるのかさっぱりわからない。お前はこのリングにいていい存在じゃないよな」とマシーン・Jを徹底的に糾弾した。

 罵倒の雨あられを浴びたマシーン・Jも「てめぇに指図されて下がったり、何かをやること変えたりよ、そんなハンパな気持ちでこのマスク被ってねえんだよ!」とシュンに対して敵意をむき出しに。「お前の目にはこの俺がこの新世代に似合わないヤツだって言いたいんだろ? でも、俺が必ずこの新世代の選手として相応しいレスラーだとまずはお前から教えてやる」と宣戦布告した。

 さらに、マシーン・Jを心配して現れたと思われた清水まで「令和新世代やと? なに抜かしとんねん、オラ。俺がおるやろ。俺のこと忘れんなよ! お前ら6人で高みを目指すやと? ふざけんな。俺も高み目指しとんねん! お前ら6人俺がぶっ潰してやるから、覚悟しとけや」と言い放ち、7人の気持ちがリング上で激しくぶつかり合った。

 それぞれのアピールを聞いた菊田は「清水さん、もちろん名前を忘れてたわけじゃないですよ。ただ、そうやって俺たち新世代が上がることで燃え上がってくる選手を待ってるんですよ」としてやったりの表情。「俺たちがこのDRAGONGATEの未来を創る。それは変わらない。DRAGONGATEファンの皆さん、これからのDRAGONGATE、楽しみですよね」と観客に呼びかけて支持を受けると「ただ1つ。このDRAGONGATEのトップ、ドリームゲートチャンピオンはこの俺、菊田円だ!」と堂々の主役宣言で波乱続きの後楽園大会を締めくくった。

 菊田が団体の至宝を手にしたことで、大きなうねりが生まれたドラゲーマット。王者が指名した令和新世代の6人に注目が集まるが、清水のほか先輩たちも黙っていないはず。そんな状況を歓迎した菊田は本人の言葉の通りに主役の立場を死守できるのか。年間最大のビッグマッチとなる7・2神戸ワールド大会に向けて、各選手の自己主張がさらに激化しそうだ。


【吉岡の話】「今回はたまたま、たまたま菊田が勝っただけで、これから新世代6人、バチバチに高め合って、俺は最高のDRAGONGATEを作るまでいきたいと思う。それぞれ思うことはあると思うけど、それはそれ。もちろん箕浦も俺に思うことがあるし、俺もシュンにはベルトを獲られた、その思いはある。それぞれ違う思いはあるけど、最終的にはDRAGONGATEを一番テッペンにもっていきたいと思います」

【マシーン・Jの話】「シュンの言った通りだ。ついていくのが精いっぱいだ。ドリーム戦で自分で上げたハードルを結果、伴わなかったとしても乗り越えること。それは自分なりにはできたかなと思うけど、周りが舵を取って上げたハードルを乗り越えるのはまた違って難しいよね。でもさ、俺がこのマスクを被ること、今のNATURAL VIBESというユニットを選んだことは自分で決めて、自分で信じたことだから。誰かに指図されたり、そんなんで揺らぐことは絶対にない。ここで結果を残すまで俺は必ず這い上がってみせるし、必ず! この新世代の、この6人のメンバーにふさわしいレスラーだと証明してみせる。最後、清水にさえぎられたけど、俺が言いたかったのはこういうことだ。もっと自己主張して、このメンバーの中で一番輝いてみせる」

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