5/23【新日本】初参戦ベイリーが堂々の首位通過 ラッシュとのハイレベル熱闘制す
『BEST OF THE SUPER Jr.30』エディオンアリーナ大阪第2競技場(2023年5月23日)
Aブロック公式戦 ◯マイク・ベイリーvsリオ・ラッシュ×
Aブロック公式戦最終日となったスーパージュニア大阪大会で、ベイリーがラッシュとのハイレベル熱闘を制して7勝目。堂々の首位でAブロックを通過し、5・26代々木大会の準決勝に駒を進めた。
初参戦ながら開幕戦からインパクトを残し続けてきたベイリーと、開幕4連勝で一時は独走していたラッシュ。今スーパージュニアで台風の目となった両雄(ともに6勝2敗)が、Aブロック公式戦最終日にブロック突破を懸けて激突した。
ワールドワイドな実力者対決だけに、序盤からスピーディかつハイレベルな読み合いが続く。ベイリーが得意のマシンガンミドルキックを放てば、ラッシュも変則的な連弾式トペで応戦。負けじとベイリーもぴょんぴょんじゃんぷ(場外へのスワンダイブ式前宙ムーンサルトアタック)で場内を大きくどよめかせ、リング上でもその場飛びムーンサルトWニードロップ→腕十字固めの得意コンボで一気にラッシュを追い込んだ。
必死に逃れたラッシュも、2発目のムーンサルトWニードロップを自爆させるや、こん身のラリアットで反撃。止まらないベイリーも鮮やかな足技連発からの上段後ろ回し蹴りを完璧に決めたが、倒れないラッシュもスピン式トラースキックで顔面を撃ち抜いてみせた。
なおもベイリーは、カウンターのヒザ蹴りやトラースキックでラッシュの顔面に殺到したものの、ラッシュも続く竜巻旋風脚を気持ちのスピアーで迎撃。さらには場外でもカウンターのスパニッシュフライを決め、すかさずコーナー最上段からのスパニッシュフライも敢行するや、場内が沸きに沸くなかでファイナルアワーで仕留めにかかる。
ベイリーも足を立てて撃墜したが、勝利への執念をむき出しにするラッシュは、ベイリー必殺のアルティマ・ウェポンを避けて自爆させるや、低空式の旋回式延髄斬りをズバリ。続けざまにラッシュアワーで飛びつき、今度こそのファイナルアワーで仕上げにかかった。
だが、ベイリーも寸前で避けて自爆させると、死力を尽くした打撃戦を竜巻旋風脚で押し切ってみせる。続けざまに抵抗するラッシュをねじ伏せるように、フラミンゴドライバーで突き刺し、3カウントをもぎ取った。
大熱闘の末にベイリーが7勝目フィニッシュ。ラッシュを脱落に追いやりながら、堂々首位でのAブロック通過を果たした。
【試合後のベイリー&ラッシュ】
▼ラッシュ「パターンが見えてきた。正直なことを言うのが、俺はあんまり好きじゃないみたいなんだ」
※ベイリーがやってきてしばらく見つめ合う。その後ベイリーの方から手を伸ばし、無言で抱き合う
▼ベイリー「※抱き合ったまま)ありがとう」
▼ラッシュ「ありがとう」
▼ベイリー「すまない」
▼ラッシュ「そんなことはない。すまないと思う必要はない。お互いに闘う目的があったんだ。お前の方が強かった」
▼ベイリー「俺は本気でお前が決勝戦に行くと思っていた。だからまた闘いたい。お前と俺はともに、一直線ではないキャリアを進んできた。多くの人は※手で低い位置を示して成長曲線を描くように動かしながら)ここから始まって上がっていく。でもお前と俺の2人は、低
い位置から始まって、上がって、また底まで落ちて、そこからまた上がる道を切り開いて、最終的にここにいる。いっしょだ」
▼ラッシュ「ここは戦士が生まれる場所だ。だから俺たちはここにいる。だから俺たちは新日本プロレスにいる。だから俺たちは世界やスーパージュニアの中でも、最高のレスラーの代表なんだ。だが、今晩は俺が主役ではなかった。これは俺のためのリーグ戦ではなかった。お前のためのものだった。だから俺のため、お前を信じる会場のファンたちのために、そして何よりお前自身のために勝て。友よ、おめでとう(※と言って再び抱き合った後、控室へ)」
▼ベイリー「(※全て日本語で)このトーナメントリーグ戦、最初からボクに、新しい人生のように感じてますね。いまはIWGPジュニアヘビーウエイトチャンピオンシップ見て。もう“猿も木から落ちる"と言ったね。でも、ボクが前の人生に猿だったと思います。猿は落ちるけど、新しい木にいつも登ってます。頑張ります。ありがと!」