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5/31【NOAH】拳王-中嶋45分激闘ドローでケジメ 次は潮崎決起で拳王と一騎打ちへ

『SUNNY VOYAGE 2023』東京・新宿FACE(2023年5月31日)
△拳王vs中嶋勝彦△

 拳王と中嶋によるケジメの一騎打ちは、45分間に渡る“語らい"の末に激闘ドロー。試合後には潮崎が拳王に一騎打ちを求め、拳王も「気色悪いんだよ!」と承諾した。

 同じ『金剛』のメンバーとして歩んできた拳王と中嶋だが、5・4両国大会で中嶋が金剛を離脱。潮崎との『AXIZ』を再結成した。札止めとなった新宿FACEメインを舞台に、日本マット界屈指のキッカー対決が“ケジメの一戦"として行われた。

 金剛Tシャツを着て現れた中嶋は、拳王の前で静かに脱ぐと丁寧に畳んで返還。礼を尽くして始まった試合では、サッカーボールキック合戦やミドルキック合戦…と徹底してこん身の蹴りを打ち合い、体と体でともに歩んだ約2年半を振り返るような“語らい"を繰り広げた。

 痛々しい破裂音を何発も交錯させながら、互いの気持ちをぶつけ合う展開が続いたが、試合が大きく動いたのは30分すぎ。エプロンサイドからの断崖式ジャーマン発射に成功した拳王が、コーナー最上段から場外へのダイビングフットスタンプを投下すれば、中嶋もリング上でのヴァーティカル・スパイクで反撃。拳王の突進もここ一番のフランケンシュタイナーで転がしてみせる。

 譲らない拳王も追撃をアンクルホールドで絡め取るや、ホイップ式のミドルキックでどてっ腹をえぐると、必殺PFS投下に成功。中嶋が肩を上げると、札止めの観衆による“重低音ストンピング"で新宿FACEが揺れた。

 ならばと拳王は炎輪(ムーンサルト式ダブルニードロップ)を狙ったものの、中嶋も回避。逆に中嶋も雪崩式のデスバレーボムを繰り出したものの、さらなる蹴撃戦は右ハイキック交錯で両者大の字。40分過ぎには拳王コールと中嶋コールがせめぎ合うなかで打撃戦を繰り広げ、拳王とワンツービンタを乱打すれば、中嶋は戦慄のビンタ一撃で場内をどよめかせた。

 さらにはこん身のミドルキックを一発、また一発と打ち合い、左ハイからのバズソーキックで競り勝った拳王がPFSを投下。中嶋も場外に転がり落ちてカバーを阻み、慌てて拳王がリングに戻したものの、すかさず中嶋も右ハイキックをドンピシャリ。追撃を狙ったところで45分時間切れのゴングが打ち鳴らされた。

 45分に渡ってたっぷりと“語り合った"両雄は、しばしリング上に大の字。惜しみない拍手が送られるなか、二人はじっと見つめ合ったが、中嶋が頭を下げて改めて“ケジメ"をつけた。

 さらなる拍手喝采に包まれるなかで花道を下がった中嶋は「拳王、世話になったよ。俺と拳王は、そりゃ45分じゃ足りないだろうな。気づけば拳王との歴史も深く俺の中に刻まれてる。またいつでもやってやるよ」と区切り。一方の拳王も「今日、目一杯戦い抜いて、あいつの気持ち、少しは伝わったよ。だがな、これで終わりじゃないからな。いつでもテメーの首、奪ってやるよ。AXIZの中嶋勝彦、いつでもお前を倒してやる」と遺恨をひとまず清算とした。

 そして拳王のコメント中に近づいてきた男がひとり。潮崎だった。「拳王。次は俺とシングルマッチ、戦ってくれ」と要求すると、拳王も「お前がな、へえこら家でゆっくり寝ている間に、俺はNOAHを引っ張ってきたんだ。俺がNOAHをけん引してきたんだ。その思いの強さ、テメーにしっかり体で叩き込んでやるからな」と即諾した。

 さらには潮崎が求めた握手を拒絶。「8ヶ月休んで、次は握手か? ベビーフェイス気取ってんじゃねーよ。だからな、AXIZは気色悪いんだよ。なにがボーイズラブだ。確かにテメーはメチャクチャカッコいいな。その顔、俺も欲しいぐらいだよ。だがな、気持ち悪い性格をどうにかしろ。次、シングルでやってやるよ。倒してやるからな、テメーを」とメタクソにぶった斬った。

 かくして今度は拳王と潮崎の一騎打ちが決定的に。5・4両国大会で復帰したばかりの潮崎は、復帰後初のシングルマッチとなる。激闘必至の次なる“語らい"は果たして何を産み落とすか――。

【試合後の拳王】

▼拳王「(頭を押さえながら)45分……。中嶋勝彦と決着つかなかったな。まあな、喧嘩して金剛抜けたわけでもないしね。今日、目一杯戦い抜いて、あいつの気持ち、少しは伝わったよ。だがな、これで終わりじゃないからな。いつでもテメーの首、奪ってやるよ。AXIZの中嶋勝彦、いつでもお前を倒してやる」

※潮崎が現れると

▼潮崎「拳王。次は俺とシングルマッチ、戦ってくれ」

▼拳王「中嶋勝彦に続いてお前かよ。おい、俺の目の前にいるヤツは誰でも倒してやる。テメーとシングルマッチやってやるよ。たがな、復帰早々俺に勝てると思うのか? お前がな、へえこら家でゆっくり寝ている間に、俺はNOAHを引っ張ってきたんだ。俺がNOAHをけん引してきたんだ。その思いの強さ、テメーにしっかり体で叩き込んでやるからな」

※潮崎は頷くと握手を求めるが、拳王はその手を払いのける

▼拳王「それが生ぬるいんだろ! オメーが8ヶ月休んで、次は握手か? ベビーフェイス気取ってんじゃねーよ。だからな、AXIZが気持ち悪いんだよ。なにがボーイズラブだ。確かにテメーはメチャクチャカッコいいな。その顔、俺も欲しいぐらいだよ。だがな、気持ち悪い性格をどうにかしろ。次、シングルでやってやるよ。倒してやるからな、テメーを」

※潮崎はしばらく視線を合わせたあとに去っていく

▼拳王「いやいやいやいや、イケメンすぎるだろ? 見たか。なんだよ、あいつ。イケメンって顔だけじゃねーぞ。ハートもイケメンすぎるんだよ。まだ喋ろうとしてるのか? 喋り得意でもないくせして。ああ、頭痛え。ちょっと待ってくれよ。俺に怒らせるなよ。俺は45分やって疲れて頭痛いんだ。だがちょっと今のは許せねえよ。何がやりたいんだ? テメーら聞いてきてくれよ。今度、潮崎に。あのあと何が言いたいんだ? もういいだろ? だからな、イケメンなんだよ。カッコいいんだよ。だから、気色悪いんだよ。だから俺があいつとシングルマッチやって倒してやるよ。とりあえず今日は中嶋勝彦、テメーの気持ちはしっかりと伝わったぞ」

【中嶋の話】「拳王、世話になったよ。俺と拳王は、そりゃ45分じゃ足りないだろうな。気づけば拳王との歴史も深く俺の中に刻まれてる。またいつでもやってやるよ」

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