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6/24【NOAH】『金剛』解散、拳王が15周年興行で電撃発表 「安定望めば進化なし!」

『拳王チャンネル presents 拳王 Debut 15th ANNIVERSARY 【MATCH】〜since 2008〜』徳島・とくぎんトモニアリーナ(2023年6月24日)
○拳王&船木誠勝&征矢学&近藤修司&大原はじめvs丸藤正道&田中将斗&桜庭和志&AMAKUSA&アレハンドロ×

 拳王のデビュー15周年興行が故郷・徳島で行われ、4年間に渡って自ら率いてきた反骨集団『金剛』の解散を電撃発表した。

 拳王は2008年3月2日のみちのくプロレス徳島大会(対アレクサンダー大塚)でデビュー。故郷であり、デビュー戦の地でもある徳島で15周年興行が開かれた。

 自身のYoutubeチャンネル『拳王チャンネル』での徹底解説や、あらゆる地元メディア出演でプロモーション活動にいそしみ、時には参戦した全日本マットでも“15周年"を叫んだ。大会の模様は拳王チャンネルでも無料生中継され、現地来場でも「“拳王チャンネル見た"で学生は入場無料。その分は拳王自身が“自腹"で立て替えた。

 「一人でも多くの人に」を合言葉に、持ち前のバイタリティをフルに発揮して迎えたこの日。1321人が詰めかけるなか、思い出と思い入れの詰まった徳島市立体育館(とくぎんトモニアリーナ)メインに立った拳王は、久々の『金剛』フルメンバーとなる5人組で、丸藤&桜庭&田中&AMAKUSA&アレハンドロ組と10人タッグマッチで対決した。

 大歓声のなかで入場し、自身は丸藤とみっちりと「痛くねえ!」(拳王)、「痛え」(丸藤)と叫び合いながらの打撃戦を展開。杉浦貴欠場に伴って緊急参戦した田中将斗も躍動し、終盤にはUWFゆかりの地でもある徳島で桜庭和志と船木誠勝の顔合わせが実現して場内が大きくどよめいた。

 そして最後は拳王が蹴暴でアレハンドロを追い込み、PFSを投下。カットに阻まれても最後は奥の手、炎輪(ムーンサルト式ダブルニードロップ)を投下して大合唱とともに3カウントが数えられた。

 15周年記念興行のメインを自らの勝利で飾った拳王は、大「拳王」コールのなかでマイクを握る。「15年前、ここ徳島市立体育館でデビューして15年。俺のプロレスラーとしての成長、テメーらどうだった?」と問いかけると、場内は「最高!」の声に包まれた。

 続けて“衝撃"の発表を口にする。「そして、金剛として初めての徳島凱旋。俺が4年前に作った金剛。今ではNOAHだけじゃなく、プロレス界の先頭を走っている軍団だ。俺たち金剛もテメーら、どうだったか?」と問いかけたうえで、今度は「金剛」コール一色に。ところが拳王は「ありがとう。俺も金剛が最高だ。メチャクチャ俺たち強えだろ? でもそんな金剛、4年続けて……安定望めば進化無し! 今日で金剛は解散する」と発表した。

 場内は「えー!」と爆発的に驚がく。すでに「金剛、今日で解散すると(メンバーに)伝えた」と明かし、早くも征矢は涙に暮れた。

 反骨と信念を旗印に2019年に誕生した『金剛』は今年5月に4周年を迎えたが、ここに来て離脱者が続出。3月にタダスケ、5月頭に中嶋勝彦、5月末にはHi69が脱退し、短期間で3人が抜けていた。

 とはいえ拳王は「これはもっともっと俺たちプロレスラーとして進化していくための解散だ」と強調。「このプロレスリング・ノア、まだまだ業界のトップにいねえよな? 俺が、そして今いる金剛のメンバーがそれぞれ、このNOAHを業界のトップまで持っていく。その約束をする。だからおい、今日で金剛が解散しても、強い信念を持っている俺たちにこれからもついてきてくれ!」と金剛解散と引き換えに頂点奪取の誓いを立てた。

 のべ13選手が関わった反骨集団が、拳王の原点・徳島で発展的解散。軍団としてはピリオドが打たれたものの、『金剛』を通じて、拳王のレスラーとしてのステータスは確実に一段も二段も上がった。記念興行でまさかの区切りを決断した拳王が踏み出す“新たな一歩"にも注目が集まる。


【試合後の拳王&船木&征矢&近藤&大原】
▼拳王「リング上で言ったけど、今日で金剛解散する。だが、ネガティブな解散じゃねえぞ。俺たちは強い信念を持ってるんだ。NOAHのため、そしてプロレスのため、もっともっと俺たちが強い信念を持って、このNOAHを、プロレス界を底上げしていこうとなると、とりあえずいったん金剛は解散だ。これからさらに大きなものを、強い信念を持った俺たちが創り上げていくから。いいか、てめえらクソヤローども。これからも強い信念を持っている俺たち金剛の元メンバーたちについてこい」

▼大原「今リーダーからあった通り、強い信念は変わらないから。さらなる高みを目指して歩みを止めない。まっすぐ進むのみ」

▼近藤「短い間でしたけどね、リーダーに、この金剛というユニットに入れてもらえて、いろんな勉強になりました。今日解散、潔く考えて、俺も賛同して。ついてきてよかったなと思います。これでレスラーとして終わるわけじゃないし、この信念が俺に入ってしまってるんでね。その信念を持ちつつ、また次のステージにいきたいと思います」

▼征矢「(涙をぬぐうと)本当にお世話になりました。でも、暗いイメージじゃなくて、いい未来の見える、一歩目指す解散だと思ってるんで。これを機に俺自身も必ず結果を残します。ありがとうございました」

▼船木「1年4ヵ月、本当にあっという間でありがとうございました。いい時間を。せっかくなんでコスチュームはこのまま着ていきたいと思います。金剛じゃなくても」

▼拳王「おお。強い信念を俺たちは持ち続けてこれからも」

▼船木「赤色はずっと所々で。また戦うこともあると思うんで、よろしくお願いします(と拳王と握手)」

▼拳王「お願いします。(征矢、近藤、大原とも握手を交わして一人になると)今言った通り、暗い解散じゃないと言った征矢が暗そうに泣いてるのはどうかと思うけど、本当に征矢の言ったことも、征矢の気持ちもわかるよ。これだけ充実してる、この金剛。NOAHだけじゃねえだろ。NOAHの先頭を走ってたのはてめえらクソヤローどももわかってると思う。ただな、NOAHだけじゃない。俺もそうだ。最近まで全日本プロレス、DRAGONGATEのベルトを持ってた。新日本プロレスとも金剛で何回も対抗戦やった。NOAHだけじゃねえだろ。プロレス界の先頭を走ってきた。ただ、それだけではNOAHをもっと上に持って行けれない。そう考えたよ。あいつらも賛同してくれた。あいつらも強い信念持ってんだ。これからのNOAH、そして拳王、そして元金剛メンバー、メチャメチャ楽しみだろ? いいか、近い将来、俺たちがテッペン行くぞ。NOAHがテッペン行くぞ。15周年を迎えてこれから何を考えるんだ? 自分のことだけ考えるのは10年で終わったんだ。NOAHのことだけ考えるのは15年で終わる。これからはプロレス界のことを考えて俺は突き進んでいく。そして俺はプロレス界の頂点を獲ってやる。それが16年目、拳王の誓いだ。いいか、てめえらクソヤローども。今日誓ったことは必ず実現する。これからプロレス界の頂点を走る拳王、俺についてこい」

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