7/2【スターダム】安納となつぽいが壮絶ストラップマッチで絆確認 新生コズエン始動へ
『STARDOM MidSummer Champions 2023〜真夏の王者たち〜』神奈川・横浜武道館(2023年7月2日)
インディアン・ストラップ・マッチ ○安納サオリvsなつぽい×
安納となつぽいが壮絶なストラップマッチで互いの絆を確認。中野たむ、水森由菜とともに新生COSMIC ANGELSを始動させることになった。
なつぽいと安納は2015年5月にアクトレスガールズのリングで同日デビュー。なつぽいのスターダム入り以降は袂を分かっていたが、今年4月から安納がスターダムに参戦したことで2人は再会した。KAIRIとのトリオでアーティスト王座を獲ったり、COSMIC ANGELSとして共闘したりと関係が復活したかに思われたが、誤爆をきっかけに安納が「なつみの技を受けたから、秘めた感情が出てきた」と語り、一騎打ちを熱望。安納からシングル未勝利のなつぽいのライバル心も燃え上がり、インディアン・ストラップ・マッチで雌雄を決することになった。
革ひもを腕に結びつけて戦い、3カウントを奪ったあとに相手を引きずりながら4コーナーをタッチしてリングを1周した者が勝利となる特殊なルール。試合は壮絶な戦いになった。
ゴング直後はスピーディな攻防が続いたが、安納が革ひもを巧みに使い、首を絞めて拷問。なつぽいは正攻法で呼応していたものの、負けじと革ひもを使用するようになり、リング上は徐々に凄惨な雰囲気に包まれる。
場外戦になると、両者の激情はヒートアップ。互いに革ひもを利用して、観客席に投げ飛ばし合った。なつぽいは場外ジャーマン、プランチャと猛攻。ならばと安納は革ひもを巧みに使い、鉄柱に何度も衝突させた。安納がポテリングで押さえ込んで3カウントを奪ったものの、なつぽいは余力を残していたため、コーナーにタッチできず、勝負は続行に。
互いに革ひもをムチ代わりにして痛打すると、それではやり足りないとばかりに、馬乗りになって殴り合う。安納は革ひもで首を絞めたものの、なつぽいは非情な顔面ソバットで譲らず。フェアリアルギフト、フェアリーストレインと得意技を連発して3カウントを奪った。だが、なつぽいも全てのコーナーをタッチできない。
安納はさらに非情な手に打って出る。コーナーで革ひもを首に引っかけて中吊りにすると、グラウンドでも革ひもでのチョーク攻撃を執ように続けた。失神寸前のなつぽいにビンタを乱射する。これでブチ切れたなつぽいもビンタで応戦。壮絶なジャーマン合戦に発展した。何度も何度も投げ合ったが、安納がロコモーション式ジャーマンからタンタンドル(前方回転式変型ネックブリーカードロップホールド)につなげて再び3カウントを奪取。なつぽいを引きずりながらコーナーをタッチしてリングを1周し、死闘に終止符が打たれた。
壮絶なストラップマッチを終えた2人は大の字に。倒れたままマイクを握る。安納は「うちらアホやな。どんだけお互いに負けたくないねん。ホンマアホやわ」とつぶやくと、「どうする? このままこれからも対立していく? この関係続ける?」となつぽいに投げかけた。
なつぽいは「うちらはさ、切りたくても切れない何かでつながってるのかな?」と返し、「私にとってサオリはこれからも一生ライバルだよ」と断言。安納は「上等じゃねえか。安納サオリをなめんなよ」と返すと、なつぽいも即座に「なつぽいなめんなよ」と言い張り、2人は笑みを浮かべた。これまで安納は「なつぽい」ではなく、「なつみ」と呼び続けていたが、ここで「ありがとう、なつぽい」と呼びかける。なつぽいは驚きつつ、喜びをあらわに。
安納は心配そうに試合を見守っていたたむを呼び寄せ、「ごめんな、たむ。ずっと私のワガママでこんな感じになっちゃって」と頭を下げた。たむに「これからもコズエンでいてくれるよね?」と確認されると、安納は「コズエンは今でも最高や。輝いてるよ。でも、私がいればもっと輝くんちゃう?」と返答。たむが喜んで安納に抱きつくと、現在はコズエン見習いの水森もリングに飛び込み、「この4人で一緒に踊りましょう!」と勝手に宣言する。観客も拍手で後押し。たむも根負けして4人で恒例のコズエンダンスを披露した。
たむはノリノリでメンバーを紹介。安納も「私たちもあなたたちもデリシャス。ウ〜ンマ!」と決め台詞を叫ぶ。4人体制の新生COSMIC ANGELS船出を前に、安納となつぽいはガッチリと握手。ハッピーエンドで横浜武道館大会は幕を閉じた。
2人はたむや水森とともに並んでコメントを発表。安納は「仲間っていいな。ホンマに凄いそれを感じた。だから、コズエンは私がいたらもっと輝くから」と戦いを経てコズエンの絆を実感した様子。なつぽいも「集大成と思ってたけど、これがやっぱりうちらのスタートなんじゃないかなって改めて思ったよ」と気持ちは前向き。安納からのシングル初勝利を逃したが、「3回目、また負けて悔しいけどさ、悔しいけど、メッチャ嬉しくて。なつぽいはまだまだ上に行けるし、サオリから絶対スリー取る」と未来を見据えていた。
【試合後の安納&なつぽい&たむ】
▼安納「今日も私が勝ったよ、なつみ。でもさ、まだ完璧になつみに勝ててると思えへんよな。きっとこれは、プロレスラーである限り、ずっと思う感情なんやと思う。私はなつみになれへん。なつみも私になれへん。でも、それがいいんかもな」
▼たむ「なんかちょっと嫉妬した」
▼安納「でもね、思ったわ。仲間っていいな。ホンマに凄いそれを感じた。だから、コズエンは私がいたらもっと輝くから。大丈夫」
▼なつぽい「集大成と思って、この試合に向かったんだけどさ、戦ってたら、懐かしさと負けたくない気持ちと、今の自分を振り返り始めたりしてさ。サオリをまたここでこうやって出会って、こんな大きい試合の、うちらが憧れていたスターダムのメインで2人でやっているというのは、なんか凄い感慨深いし。集大成と思ってたけど、これがやっぱりうちらのスタートなんじゃないかなって改めて思ったよ。3回目、また負けて悔しいけどさ、悔しいけど、メッチャ嬉しくて。なつぽいはまだまだ上に行けるし、サオリから絶対スリー取る。サオリはよくわかってると思うけど、なつぽいもなつみも諦め悪いからね」
▼安納「どんだけ見てきたと思ってんねん」
▼なつぽい「新生コズエン? (水森の頭を撫でながら)いいねえ。モシャモシャモシャモシャ。パイナップル」
▼たむ「サオリちゃん、ダンスってどこかで練習してた?」
▼なつぽい「そうだよ」
▼たむ「意外と振りつけわかってたよね」
▼なつぽい「なんか踊れてたよね」
▼安納「ほら、見てたからさ」
▼なつぽい「絶対陰で練習してた。そういう人です」
▼安納「黙れ。またね(ストラップをつけたままコメントブースから去るが、それになつぽいも引っ張られていく)」
▼たむ「連れていかれちゃうヤツだから」
▼なつぽい「バイポイ」