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7/26【新日本】棚橋が“トオルとヒロシ"対決制して「価値ある」2勝目 矢野も「番長はヒロシ」

『ヤマダインフラテクノス Presents G1 CLIMAX 33』後楽園ホール(2023年7月26日)
Dブロック公式戦 ○棚橋弘至vs矢野通×

 棚橋が矢野の奇策を完封し、G1公式戦での“トオルとヒロシ"対決を制して「価値ある」2勝目を挙げた。

 棚橋と矢野による“トオルとヒロシ"対決がG1公式戦で実現した。過去戦績だけを見れば棚橋が圧倒しているものの、直近の戦いとなる2020年のG1公式戦では矢野が丸め込んで勝利。逸材にとっては一筋縄ではいかないパートナー対決となった。

 ヤンキー座りでのメンチの切り合いで幕開け。いきなり矢野は丸め込みを仕掛けたものの、肩を上げた棚橋に「G1!」と抗議を受けると平謝りする。棚橋は矢野の膨らんだタイツを指差してレフェリーにボディチェックを要請。矢野は自らテーピングを投げ捨て「真面目にやるぞ」と宣言し、棚橋と改めて握手を交わした。ロープに押し込んでも互いにクリーンブレイクする。

 矢野は珍しくエルボー合戦での真っ向勝負で火花。しかし、守勢に回ると、場外戦に持ち込み、「俺には俺のやり方があるんだ!」と前言撤回し、リング下からテーピングを取り出した。だが、棚橋はテーピングを奪い取り、リングサイドの少年ファンにプレゼントすると、リングに押し入れて正攻法にこだわる。

 一方、矢野はコーナーマットを引っぺがすと、奪い取ろうとする棚橋を強引に投げ飛ばした。連続してコーナー金具に衝突させると、鬼殺しの構えに。しのいだ棚橋は矢野のローブローをキャッチすると、腕へのドラゴンスクリューで形成打開。足にもドラゴンスクリューを決めると、スリングブレイドの構えに。

 読んだ矢野は棚橋とレフェリーを交錯させると、背後から悪質タックルをズバリ。無法地帯をいいことに矢野はパイプイスを投入する。が、引かない棚橋は張り手でイスごと吹き飛ばした。そして、スリングブレイドで追い討ちし、ハイフライフローを投下して3カウントを奪った。

 矢野のテーピング攻撃、金的攻撃、パイプイス攻撃を完封した棚橋が“トオルとヒロシ"対決を制して2勝目。勝敗をイーブンにした。

 「2敗はキツいけども、1敗でついていきたかったけど、最後まで、絶対どうなるかわかんないから。俺は生まれてから、諦めたことがないから。疲れたこともないし」と視線を前に向けた棚橋は、「ここでトオルとできたのは、G1の公式戦の中でも、とても価値があったと思う。まあ、G1仕様の矢野通ではなくて、いつも通りきたけども、それはトオルからの俺へのメッセージかもしれないし。『いつも通り、普段通り、棚橋さん、闘ってくださいよ』って。『十分いけますよ』ってね」とパートナー対決が大きな刺激になった様子。そのうえで「ただ、変化はするよ」と予告した。次戦は7・30名古屋大会。メインイベントで後藤洋央紀と対戦する。

一方、4連敗で負け越しが決まった矢野は、今宵の敗北を受けて「今日のところは番長はヒロシってことで……」と棚橋を称えた。名古屋大会では無敗でブロック首位に立つジェフ・コブ戦が控えている。

【棚橋の話】「これで2勝2敗のタイ。2敗はキツいけども、1敗でついていきたかったけど、最後まで、絶対どうなるか分かんないから。俺は生まれてから、諦めたことがないから。疲れたこともないし。ここでトオルとできたのは、G1の公式戦の中でも、とても価値があったと思う。まあ、G1仕様の矢野通ではなくて、いつも通りきたけども、それはトオルからの俺へのメッセージかもしれないし。(控室の方に足を進めながら)『いつも通り、普段通り、棚橋さん、戦ってくださいよ』って。『十分いけますよ』ってね。よぉし! (ビデオカメラの前まで後ずさって)ただ、(頭を指差して)変化はするよ」

【矢野の話】「(胸のあたりを冷やしながら)アァ……今日のところは番長はヒロシってことで……」

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