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8/30【NOAH/インタビュー】稲村愛輝が“大変身"帰国を予告 無期限海外遠征へ「変わりたい、その一心」

 『N-1 VICTORY 2023』をまさかの7戦全敗で終え、無期限の海外遠征を決意した稲村愛輝。

 9・3大阪大会での壮行試合「稲村&吉岡勇紀&安齊勇馬vs丸藤正道&杉浦貴&マサ北宮」を最後にまずは渡英する。キャリア5年、30歳のタイミングで海外修行を決意した背景や抱負、そして壮行試合に向けた思いを聞いた――。


【稲村愛輝インタビュー】

――海外遠征に向けた率直な思いは?

▼稲村「現状打破するために海外に行って、強くなる。それだけですね」

――海外に行く必要性を感じ始めたのはいつ頃から?

▼稲村「N-1が始まる時は全勝優勝するつもりだったんで、海外というのは頭になかったんですけど、連敗が続くうちに、徐々に変わらなきゃいけない思いが募って、海外という選択肢が頭に浮かんできました」

――N-1前には躍進が期待されていたが、終わってみれば7戦全敗だった

▼稲村「今年のN-1は、多少なりとも自信をつけて臨めたはずなんですけど、戦っていくうちに逆に自分の力の無さを実感していきました。何が足りないのか…。それも分からぬまま負けだけが重なる日々が続いて」

――そのN-1では拳王から『会社からは期待されていないかもしれないが、自分の力で上がってこい。待ってるぞ』というメッセージもあった

▼稲村「それは自分でも思ってたことなんで。拳王さんのその言葉もあって、海外という選択肢が自分のなかに出てきたのかもしれない」

――ジェイク・リーからも『何かを変えたほうがいいんじゃないか?』と提言された

▼稲村「もう自分自身が一番良く分かっていて。N-1期間中もずっと悩んでましたし、その言葉を聞いても『分かってるんだよ!』って思いでした。『変えなきゃ』っていうのは自分が一番強く思ってるんで」

――まずイギリスに行くことにした経緯は?

▼稲村「今、NOAHにはさまざまな外国人選手が来ているんで、いろいろと可能性を探ってみて。もちろん会社にも相談するなかで、一番早くコンタクトが取れて試合のメドが立ったのがイギリスでした。ちょうど今、イギリスからは多くの選手が来日してますし、つい先日(AEWの)ビッグイベントが行われたこともあって、プロレス熱が高まってる地域だな…とも感じていたので、まずはイギリスに行くことを決めました」

――イギリス以外の国も回ってみたい?

▼稲村「そうですね。自分が納得するまで帰るつもりはないので。機会があればイギリス以外の国でもやってみるつもりです」

――改めて今の自分自身に足りないピースというのは…

▼稲村「経験だと思います。やっぱり今、日本で活躍している選手は海外経験がある選手が多いと思うので。今までNOAHでチャンスをいただいてやってきましたが、それだけでは自分自身の強みを掴み切るには至らなかった。なので、もっと自分で大きな経験値を得て、自分に足りないものを見つけて、埋めていきたいと思います」

――もともと海外に行きたい思いもあった?

▼稲村「はい、具体的に考え始めたのは最近ですけど、世界を知ってみたい思いはかなり前からありました」

――海外での生活に不安はない?

▼稲村「ないですね。経験が欲しい。その一心で行くんで、“やるんだ"って気持ちだけですね」

――9・3大阪では稲村&吉岡勇紀&安齊勇馬vs丸藤正道&杉浦貴&マサ北宮のカードで壮行試合が組まれた

▼稲村「壮行試合を組んでいただいたことはうれしく思いますし、相手にNOAHの象徴である丸藤さん、強さの象徴である杉浦さん、そしてデビューから今までいろんなことを教えていただいた北宮さん。海外に行く前にその3人と闘えるっていうのは、ホントにありがたい気持ちでいっぱいです」

――まったく組んだことがない他団体の二人と組むのも、海外遠征に向けた予行演習のようにもみえる

▼稲村「そうですね。他団体からN-1に参戦して、自分の力をしっかり見せつけた二人。その刺激も受け止めながら壮行試合を闘いたいと思います」

――慣れ親しんだこの道場ともしばらくお別れになる

▼稲村「(※道場を見上げながら)そうですね…入門してから毎日通ってきた道場。僕はこの道場が大好きで。ジムでトレーニングする選択肢もあるなかで、僕は何があってもここに来て練習してましたし、ホントに僕を育ててくれた場所なので。この(ストロングマントレーニングで使う)タイヤも自分を変えるきっかけとなったひとつ。でもこの道場ともタイヤともしっかり離れて、新しい環境に飛び込んで、その先でも素晴らしい練習をしたいと思います」

――“家"を離れるような感覚?

▼稲村「はい、道場は“家"ですね。寮よりこっちにいた時間のほうが長かったぐらいなんで。練習生の頃はしんどかったんで来たくなかった場所ですけど…睡眠時間を除けば、起きてる時間はほぼここにいましたから」

――『帰ってくるまで忘れてください』という言葉もあったが、NOAH道場で生まれ育ってきた稲村愛輝に別れを告げる意味もある?

▼稲村「はい。ホントに納得するまでは帰ってこないんで。変わりたい。自分を変えたい。だから“忘れてほしい"と言いました。自分自身を追い込む意味でも」

――では大変身して帰ってくるつもりだと?

▼稲村「もちろん。変わりたい思いが強いので」

――改めてファンの皆さまへメッセージを

▼稲村「応援いただいたファンの皆さんにはたくさん悔しい思いをさせてしまったと思います。ですけど海外遠征に行き、自分が納得したら、さらに強くなって帰ってきたいと思います。ですので壮行試合、しっかりと見届けていただきたいです。よろしくお願いします!」

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