9/9【DDT】平田が土井とのW王座戦制してEXTREME&アイアンマン2冠王に 11・12両国でヒロムと特殊ルールで一騎打ちへ
『DDT BIG BANG 2023』東京・大田区総合体育館大会が9日、行われ、DDT EXTREME王者・平田一喜がアイアンマンヘビーメタル級王者・土井成樹を変則ルールで破り、シングル2冠王に。11・12両国大会で新日本・高橋ヒロムと変則ルールで対決することになった。
この日、EXTREME&アイアンマンのダブルタイトルマッチが実現。EXTREME王座戦は王者がルールを指定でき、平田が提示したのは「人類みな平等!平田一喜デスマッチ」。両者ともに“平田一喜"として試合を行い、試合中あまりにも平田としてふさわしくない技、技術、行動をした場合、特別ジャッジ2名(大鷲透、井上マイク・リングアナ)の判断により、その行為は無効となり試合が一時ストップされるというもの。土井は自らの動きができず、身も心も平田一喜になり切って戦わなければならないという不利なルールとなった。
土井は自身のコスチュームで入場したものの、平田がダメ出し。土井はリング上で平田のコスチュームに生着替えさせられるハメに。試合になっても土井が繰り出す技はことごとくジャッジからNGにされてしまった。
平田がメガネをかけてダンスを踊ろうとすると、土井は平田の得意技である手刀で阻止。バカタレスライディングキックで3カウントを奪ったものの、ジャッジが認めず。意を決した土井は平田のガウンを身にまとい、メガネをかけてダンスを踊った。
そのスキを突いた平田はスクールボーイで丸め込んだが、2カウント止まり。逆に土井が首固めで丸め込むと、2カウントで返した平田は奇跡を呼ぶ一発逆転首固めで丸め込んで3カウントを奪った。
ルールでがんじがらめの土井は本領を発揮できずアイアンマン王座から陥落。平田がEXTREME&アイアンマン2冠王となった。試合後、平田は「今日勝ったら、ある選手に気持ちを伝えようと思って手紙にしてきました」とし、11・12両国大会に参戦するヒロム宛ての手紙を読み上げた。「3月のジュニアの祭典ではお世話になりました。ヤングライオン時代に戦っていた点が線としてつながるとは思いませんでした。ヒロムさんのプロレス初勝利の相手は僕でしたね。ジュニアの祭典、あの日のことを思い出すと、今でも嗚咽とともに楽しかった思い出がよみがえります。ヒロムさんがDDT両国に出るにあたって、闘う相手は選ぶとおっしゃってました。自分でそんな器じゃない、下っ端、クズレスラーなのは十分承知しております。しかし、どうしても立候補させてください。夢の続き、楽しいことをやろうとの表明を宣言します。今ヒロムさんは新日本で後楽園ホールにいると思います。皆さん、この声が届くように拡散、ご協力ください」と訴えた。
すると、この日、新日本・後楽園大会への出場を控えるヒロムが電撃登場。しかも平田を丸め込んでアイアンマン王座を狙った。2カウントで返されるとヒロムは「メッセージありがとうございます。平田選手が今日勝とうが負けようが、ここに来るつもりでした。あなたとシングルをやりましょうと言うつもりでした。ベルトは置いといてシングルでいいじゃないですか。平田一喜選手のこと、DDTの中で一番大好きだから、あなたとシングルがしたい」と相思相愛だったことを告白したうえで快諾。再び平田を丸め込んだが、アイアンマン王座獲りは未遂に終わった。
ヒロムはデビュー6ヵ月後の2011年2月、新日本が主催した興行『NEVER』で平田とシングル対決し、プロ初勝利を挙げた。その約1ヵ月後にはDDTの『月刊若手通信』で再戦し、2連勝を飾っている。後楽園ホールへ向かうべくタクシーを待たせているというヒロムは「DDTで一番大好きな平田一喜選手とシングルがしたい。それだけのために時間がない中、来たんです」と強調し、「平田さんとシングルをして勝てた。人って勝つと自信がつくんですよ。平田さんのおかげで俺は一つの自信を手に入れた。よく覚えてます」と回想。「タイトルマッチじゃなくていいです。スペシャルシングルマッチでいいです。ただ、IWGPジュニアヘビー級王者ですよ。平田さんが勝てると思いますか? だったら特殊ルールでやりたいじゃないですか。俺はすべて乗っかります。楽しみにしてます」と自ら平田有利となる特殊ルールを提案した。
念願かなった平田は「土井さんがあんなに平田してくるとは思わなかった。ダンスもめっちゃうまいじゃないですか。新たな土井さんが見れてよかったんじゃないかと思う」とダブルタイトル戦を振り返り、「ヒロムさんね。ベルト云々じゃなくて。一人の平田一喜として、誰にも記憶にないような新木場で戦ったときの続きを、夢の祭典の続きをやりたいと思ってた」と対戦希望の理由を説明。ヒロムに呼応するように「新日本が怒っちゃうかもしれないルールを考えて、おもてなししたいと思います」と満面の笑みを浮かべていた。
【土井の話】「平田一喜に負けたことより、EXTREMEのタイトル獲れへんかったことより、アイアンマン失ったことが一番悔しい。でも、アイアンマンならすぐ獲り返せるな。ここだけの話や。今日のためにダンス結構練習したから。絶対言うなよ。拡散するなよ」
