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11/3【DDT】引退9日前の赤井が平田とダンスバトル 現役最後のシングルでDDTらしさ堪能

 『Road to Ultimate Party 2023 in SHINJUKU』が3日、東京・新宿FACEで行われ、引退を9日後に控えた赤井沙希が平田一喜と対戦し、ダンスバトルの末に勝利。現役最後のシングルマッチでDDTらしさを存分に味わった。

 11・12両国大会での引退試合が9日後に迫ったこの日、赤井はシングルラストマッチに臨んだ。相手に選ばれたのは平田。両者はこれまで数えきれないほど対戦してきたが、赤井最後のシングルで雌雄を決することになった。

 DDTの“楽しい"部分を背負う平田は現在DDT EXTREME王者に君臨。試合前こそ「ストロングスタイルで」と宣言していたが、いきなりメガネをかけて踊ろうとする。阻止した赤井はヘッドシザース、ビッグブーツで攻め立てた。平田が「花束という名のダンスを届けます」と再びメガネをかけてのダンスを狙ったものの、赤井はお株を奪う手刀で阻止した。

 平田のダンスをことごとく封じた赤井だったが、一転して「私と平田さんでダンスバトルやらなくて終われるわけないでしょ」と宣言。平田とダンスを競演した。踊り終えるや赤井はビッグブーツを見舞い、ケツァル・コアトルで勝負を決めようとした。

 すると平田は「これ食らったら終わっちゃいます。最後に伝えたい気持ちがあります」と待ったをかけ、手紙を読み上げた。内容は赤井のデビュー前、自身がトレーナーとして出会ってからの熱い思いを綴ったもの。するとHARASHIMA、上野勇希、MAO、クリス・ブルックス、男色ディーノが次々とリングにやってきて、赤井への思いをしたためた手紙を読んだ。

 選手たちが退場すると、平田は「最後にもう一勝負しましょう。ずるいことしてスリー取ってとか、そういう勝ち方じゃないと思うんです。あなたの今の全力を受け切って返すことが、あなたとの勝負の勝ちだと思ってます。全部跳ね返しますから、勝負しましょう」と真っ向勝負を要求。その思いを受け取った赤井はキック、ビッグブーツ連打、ダイビング・ボディアタックと猛攻。さらに新人賞を叩き込むと、最後はケツァル・コアトルをさく裂させて勝利を決めた。

 赤井がラストシングルで激勝。試合後、「平田さんがたぶん一番試合してくださった選手で、『TOKYO GO!』の曲が流れたとき、ちょっと呼吸が乱れて精神がアップダウンしたんですけど、なんとか集中してできました」と試合中の思いを口にした赤井は「たぶん普通の団体なら、試合中に手紙を読んだり、試合前、試合直後の選手がいっぱいリングに集まることはない。DDTではこれがあって、温かくて、激しくて、楽しくて、元気な団体なので。改めて、この団体を好きになって、身を焦がして尽くした10年に悔いはないと思いました」と感無量の様子だった。引退試合は9日後、最後のシングルマッチでDDTらしさを存分に堪能した赤井が現役生活のラストスパートに入った。


【平田の話】「最後まで楽しく送るのも平田らしいかなと思ったんですけど。楽しい試合をやりつつ、赤井さんの芯をもって戦ってきた(シングル)最終戦ということで。悔いを残してほしくなかったし、僕も悔いを残したくなかった。僕とのシングルはバチバチやってとか、ずる賢いことして勝つ負けるじゃなく、赤井さんの全部を受け止めて返すことが僕の勝ちかなと思って。受け切ってやろうと思いましたけど無理でした。スイッチを変えたからと言って、平田は平田でした」

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