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11/7【黒潮TOKYOジャパン自主興行】イケメン改め黒潮TOKYOジャパンがYAMATOとの初シングル惜敗も 一日3試合完走で日本復帰

『どのツラさげて帰ろうか』新宿FACE(2023年11月7日)
○YAMATOvs黒潮TOKYOジャパン×

 黒潮“イケメン"二郎改め黒潮TOKYOジャパンが自主興行で3年ぶりに国内復帰。熱戦の末にYAMATOとの一騎打ちに敗れ、勝利で飾れなかったものの、一日3試合を完走し、再出発を飾った。

 イケメンは2020年12月にWWEと契約し、翌2021年5月にWWEデビュー。KUSHIDAと“ジャケットタイム"を結成し、NXTなどで活躍してきたが、この秋、新体制となったWWEの選手大量解雇によって退団を余儀なくされた。

 約3年ぶりの国内復帰を決意したイケメンはこの日と明日8日に新宿FACEで自主興行2連戦を開催。「イケメンはアメリカに置いてきた」とリングネームを黒潮TOKYOジャパンに改名し、再出発を迎えた。

 今大会は黒潮の日本復帰戦となるYAMATOとのシングルマッチ以外は対戦カードが事前に発表されず。全4試合が組まれた。そのうち黒潮は何と第1試合、第2試合、そしてメインイベントと一日3試合で3年ぶりの国内マット登場を果たした。

 コスチュームはこれまで通りのジャケットスタイルで、テーマ曲もおなじみ福山雅治の「HELLO」で入場。黒潮はそのたびに万雷の「イケメン!」コールを浴びた。

 2連敗で迎えたメインイベント、黒潮はDRAGONGATEの元オープン・ザ・ドリームゲート王者・YAMATOとのシングル初対決に臨んだ。開始早々、コール合戦となり、YAMATOに向かって「イケメン!」の声が飛ぶと、黒潮は「何が違う?」と繰り返してルックス面での負けを認められない様子。ショルダータックル合戦に競り負け、各種足攻めによって防戦一方に追い込まれた。

 それでも黒潮は「シンキンタイム!」と叫んでのジャケット張り手で反撃を開始。YAMATOがエルボーで応戦して激しいラリーで真っ向から打ち合う。これを制した黒潮はトラースキック、三角飛びライオンサルトと攻め立て、ジャケット張り手、トラースキックで追い討ちをかけたが、日本のファンとの再会がよほどうれしかったか、リング下に降りてファンにアピールして勝機を逸した。

 リングに戻ると待っていたのはYAMATOの串刺しドロップキック。それでも黒潮は再びジャケット張り手とエルボーのラリーに持ち込み、延髄斬りを打ち合ったが、YAMATOは垂直落下式ブレーンバスターを敢行。ギャラリアで仕上げに入ろうとした。

 危機一髪となった黒潮だったが、これを食い止めると、船木誠勝直伝・ハイブリッドブラスターを爆発させた。ランニングニーで追い討ちをかけ、武藤敬司ばりのシャイニングウィザードも繰り出した。が、キャッチしたYAMATOはアンクルホールドで捕獲。耐えた黒潮もジャケット張り手で必死の反撃をみせたが、YAMATOは全知全能のフランケンシュタイナーをさく裂。電光石火の3カウントを奪った。

 黒潮が奮闘をみせたもののYAMATOとのシングル初対決に惜敗。一日3試合の日本復帰戦は全敗に終わった。試合後、YAMATOは「国内復帰戦の相手にこの俺を指名してくれてありがとう」と感謝すると、「こうやって直接当たってみたら、こいつのハートがイケメンなんですよ」と称え、イケメンコールをあおった。そしてYAMATOは「皆さんも分かるでしょ。彼は日本のプロレス界になくてはならない存在だ」と言い切り、「もし来たいなら、我がDRAGONGATEに上がっていただきましょうか。またこういう機会があったら、この俺のことを呼んでくれ」と黒潮に投げかけた。

 これには黒潮も「褒められたぁ!」と叫んで歓喜。YAMATOとツーショット写真に納まると、集まったファンの「おかえり!」の声に、「ただいま…の前に疲れた」とさすがに疲労困ぱい。「9月21日にWWEをクビになって、正直、俺は2年前から日本のプロレスがメチャクチャ恋しかった」とアメリカ時代の心境を告白し、「でも大きなメジャーだし、自分が行きたいって言ってたし…ここから先は12月にトークショーをやる予定なんで」と続きを温存すると、場内は笑いに包まれた。

 「とにかく今日はこんな火曜日にこんなたくさんのご来場ありがとうございます」と感謝した黒潮はイケメンコールの大合唱の中、「俺の名前は黒潮TOKYOジャパンだけど、みんな、まだまだ応援してくれるかな?」とタモリばりに問う。「いいとも!」の大合唱が返ってくると、「最後は俺のかっこいいセリフで締めたいと思います」と宣言し、「3、2、1、フィニッシュ」で締めた。

 楽しいプロレスに始まり、最後は熱戦で魅了。一日3試合を完走した黒潮は試合後、「とにかく今日はこれしか言いません。ただいま! ありがとう!」と手短にコメントすると、長蛇の列ができたサイン会で日本のファンとの久々の交流を堪能していた。日本に帰ってきた黒潮の新たなプロレス人生がこの日、始まった。

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