11/26【DDT】D王GP開幕 KO-D王者・上野が天敵・樋口破って連覇へ始動

　DDTシングル最強決定リーグ戦『D王 GRAND PRIX 2023』が26日、東京・後楽園ホールで開幕。昨年覇者でKO-D無差別級王者・上野勇希が天敵・樋口和貞を破って連覇へ向けて始動した。

　昨年のD王GPを制した上野は同年末、当時KO-D無差別級王者だった樋口に挑戦するも敗退。今年6月の「KING OF DDT」準決勝でも樋口に敗れており、ここまで天敵といってもいい存在となってきた。

　今年はKO-D王者としてAブロックにエントリー。いきなり樋口と当たった初戦を何としても突破したい上野は序盤からトペコンヒーロを放った。樋口のチョップにはエルボーで対抗し、ダルマ式ジャーマン、ロープの反動を利したダブルニー、場外へのムーンサルトアタックと攻め立てた。

　樋口も黙ってはいない。豪快な雪崩式かんぬきスープレックスを敢行した。上野が「Jul.2」を繰り出しても樋口は2カウントでキックアウト。ドクターボムを豪快に決めた。ならばと上野はドロップキック連発。樋口がブレーンクロー・スラム狙っても食い止めると、WRを決めて3カウントを奪った。

　上野が樋口を突破してD王GP初戦白星。連覇へ向けて好スタートを切った。試合後のマイクで「樋口さんとはデビュー戦で胸借りて。2022年、TOKYO DOME CITY HALLのタイトルマッチで僕の全部を出し尽くさせてくれて。今日は僕が勝ちました。樋口さんとの戦いは続きます。今日、俺に負けたから無差別のベルトに挑戦してきてください」と樋口にメッセージを送った上野。バックステージでは「D王、僕が優勝します。D王は勝ち負けじゃないんです。レスラー人生かけて戦ってます。これが伝われば、D王も、その先も、タイトルマッチもDDTの面白さ伝わるから」とキッパリ。「僕がDDTの一番だから、僕が全部伝えて、押し通して。D王の先には竹下(幸之介)が待ってますから。これからもDDTの一番として頑張っちゃうぞ」と連覇後も描いて宣言してみせた。

　一方、初戦を落とした樋口は「単純に去年のTDCと比べたら、すげぇ粘り強くなってる。KO-D無差別級のチャンピオン獲ると、俺もそうだったかもしれないけど、人として強くなってる気がしました」と上野を称えた。リーグ戦はまだ始まったばかりで「ただ初戦。まだまだこれからでしょう。まだ続いていくリーグ戦、負けられません。一つひとつ積み上げていきますから」と前を向いた。

　開幕戦を見守った小橋建太大会実行委員長は「これから面白くなっていきそうに見えました。メイン(上野vs樋口)は上野君がチャンピオンらしさを出した」と評価。「セミ(納谷幸男vsクリス・ブルックス)は、よく納谷君が盛り返した。昨年の準優勝からだいぶ力をつけてきてると思います。斉藤レイは何試合か見てみないと言えないけど、今日はシングルプレイヤーとしての実力は発揮したんじゃない。飯野は目つきも顔つきもよかった。ポテンシャルはいいものを持ってるので期待してます」と振り返っていた。

　また、第2試合(男色ディーノ&大石真翔&小嶋斗偉vs高梨将弘&アントーニオ本多&正田壮史)で、ディーノのわさびを口に含んだリップロックが大石に誤爆。ダメージを受けた大石に正田が「正田のチカラKOBUムキムキ」を決めて勝利を収めた。試合後、正田は高梨&本多とのトリオによるKO-D6人タッグ王座挑戦をアピール。秋山準&ディーノと同王座を保持する大石は12・24後楽園大会を舞台に指定して受諾した。

　王者組はすでに来年1・6大阪大会で「DEAD OR ALIVE」のユニット名をかけて、土井成樹&ボディガー&通天閣下の挑戦を受けることが決定済み。今林久弥GMがそれを指摘すると、大石は「12月24日も勝ちゃ文句ないだろ。1月6日もタイトルマッチやりゃいいんだろ。秋山さんとは一心同体だから、俺がいいと言ったことは、いいと言うに決まってるんだ」と断言し、12・24後楽園での初防衛戦を強引に決めた。が、バックステージでは案の定、秋山に怒られてしまった。

　なお、ケガのため長期欠場していた勝俣瞬馬が来年1・3後楽園大会で、大鷲透が12・24後楽園で復帰することが決定。また、来年4月4日(現地時間)、ペンシルベニア州フィラデルフィアで1年ぶりの米国大会を開催することも決まった。