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1/20【新日本】石森流トレーニングで疲労困ぱいも…オーカーンがKOPW逆転奪取 目標は「地方再生」

『THE NEW BEGINNING in NAGOYA』愛知県体育館(ドルフィンズアリーナ)(2024年1月20日)
「KOPW 2024」争奪戦 10ミニッツ イシモリング フィットマッチ ○グレート-O-カーンvs石森太二×

 オーカーンが石森流の過酷トレーニングで疲労困ぱいに追い込まれながらも、最後の最後で大逆転勝利を挙げ、KOPW王座を奪取。新日本でシングル初栄冠を掴んだオーカーンは、今後の目標として「地方再生」を掲げた。

 1・5墨田区大会で行われた4WAY戦で、オーカーンを翻ろうし、「KOPW 2024」最初の保持者となった石森。怒り心頭のオーカーンはバックステージで石森を襲撃し、今大会での争奪戦が決定した。

 試合のルールは石森が提案した「10ミニッツ イシモリング フィットマッチ」に決定。最終的に実際のベルトを手にしていた選手が勝利となる形式で、「3分ごとに試合時間がストップし、30秒間のサーキットトレーニングが行われる」という特殊なルールだ。普段から肉体のトレーニングを積んでいる石森が圧倒的有利で、オーカーンは苦闘を強いられた。

 胴絞めアイアンクローで先制したオーカーンだったが、石森は場外に退避すると、ベルトを手にして観客席に飛び込み、3分間逃げ切った。強制的に2人はリングに戻されると、「ジャンプ5回、腿上げ10回、バービー10回」のトレーニングが課せられる。軽快なリズムで一気に終えた石森に対し、オーカーンは時間がかかってしまい、スタミナを大幅にロスした。

 試合再開となると、肩で息をしながらもオーカーンはモンゴリアンチョップやブレーンバスターで攻勢に出る。しかし、トレーニングの影響から動きは鈍く、一気呵成にたたみかけられない。石森を肩固めに捕らえたものの、ギブアップを奪えず、そのまま3分経過となった。

 2回目のトレーニングは「腕立て伏せ5回、V字腹筋10回、エアスクワット15回」。石森は肩固めのダメージを引きずりながらも、ハイスピードでトレーニングを突破したが、オーカーンはついていくのがやっとの状態に。試合再開となると、石森がロープに振ろうとするが、オーカーンは力なく崩れ落ちてしまう。ここぞとばかりに、石森は腕攻めに着手。丸め込みを連発して揺さぶりをかけると、Bone Lockで絞めに絞めたが、オーカーンは耐え抜いて3分経過となった。

 最後のトレーニングは「ジャンプ5回、ジャンピングランジ10回、マウンテンクライマー15回」。石森は疲れを感じさせない動きで突破するも、オーカーンはヘロヘロで30秒過ぎでも達成できない。強引に試合を再開させようとするが、レフェリーに認められず。それでもオーカーンは、観客の声に合わせて、なんとかトレーニングをやりきると場内は大歓声に包まれた。

 試合時間は残り1分。スタミナで圧倒的有利な石森はベルト痛打を狙うも、オーカーンは正拳突きで抵抗する。ならばと石森はコルバタからBone Lockに捕らえたものの、振り払ったオーカーンはエリミネーターをズバリ。ふらつきながらもリングに置かれたベルトに手を伸ばし、大逆転のタイトル奪取を果たした。

 最後の最後でオーカーンが執念のKOPW奪取に成功。新日本で初のシングル栄冠を手にした。とはいえ、精根尽き果ててフラフラの状態。花道の坂を上るのもつらそうで、コメントスペースに現れると、イスを要求した。それにドッシリ座ると、「去年の目標はUNITED EMPIREをトップユニットにすることじゃった。今年は余が新日本プロレスの頂点に、ベルトや優勝、そういうのをして、真の支配者となって新日本プロレスのトップに君臨することじゃ」と改めて目標を定めた。

 「そのためにこのKOPWを使ってやりてえことがある」とオーカーンが掲げたのが「地方再生」だ。「地方でのタイトルマッチで、多くのレスラーを処刑したい。投票もSNSだけじゃなくて、地方にわざわざ足を運んだ帝国民、愚民どもに投票させてやる。そうすればどうだ? 『自分たちで試合を作った』っていう一体感が生まれるだろう。顧客満足度につながるじゃろう。全ツアー、全日やったっていい。全部の地方でやったっていい」と大真面目にぶち上げた。

 「地方でやるっていうんだからよ、例えば高崎だったら高崎ダルマを武器に使っていいとか、飲酒マッチだってよ、愛媛ならオレンジジュース1リットル飲むとかな、地方性が出ていいだろう」と次々に試合形式のアイディアを披露し、「処刑する相手も大事だよな。例えば東北でやるなら『みちのくプロレス』、九州でやるなら『九州プロレス』。そしてこの地の出身レスラー、岐阜なら棚橋弘至。ここ愛知ならオカダ・カズチカ」と対戦相手にも言及。「猪木でも、馬場でも、ましてや棚橋でも、オカダでも、オスプレイでもない。『プロレスラー=グレート-O-カーン』にしてやるよ」と壮大な野望まで口にした。

【オーカーンの話】「(スタッフに)オイ、イス持ってこい。イス! (渡されたイスに座ると)玉座に座ったな。ハハハ。元IWGPジュニアチャンピオンだろうが、たとえ不利なルールだろうが、チビの反逆なんかデケェヤツからしたら屁の突っ張りにもならんのじゃ。まあ、あえて言うならば、このコスチュームが豪華絢爛で重くて動きづらかった。モンゴルの伝統的なコスチュームかもしれんけども、変えなければいけない時が来たかもしれんな。去年の目標はUNITED EMPIREをトップユニットにすることじゃった。今年は余が新日本プロレスの頂点に、(KOPWベルトを叩いて)ベルトや、優勝、そういうのをして、真の支配者となって新日本プロレスのトップに君臨することじゃ。そのためにこのKOPWを使ってやりてえことがある。『地方再生』。このベルトで、もっともっと、地方でのタイトルマッチで、多くのレスラーを処刑したい。投票もSNSだけじゃなくて、地方にわざわざ足を運んだ帝国民、愚民どもに投票させてやる。そうすればどうだ、『自分たちで試合を作った』っていう一体感が生まれるだろう。顧客満足度につながるじゃろう。全ツアー、全日(争奪戦を)やったっていい。全部の地方でやったっていい。配信なんか、むしろなくたっていい。そうすれば、特別なルール、特別な試合を見たくて、わざわざ遠くから地方に集まる。そして余は、より多くの処刑を愚民に見せつけることができて、帝国民に変えることができる。地方のヤツら、たくさんの帝国民が集まり、ウハウハだ。いいだろう。そっからよ、それだけじゃなくて、地方でやるっていうんだからよ、例えば高崎だったら高崎ダルマを武器に使っていいとか、飲酒マッチだってよお、愛媛ならオレンジジュース1リットル飲むとかな、地方性が出ていいだろう。なあ、(頭を指差して)ここが違うだろう? あとよ、処刑する相手も大事だよな。例えば東北でやるなら『みちのくプロレス』、九州でやるなら『九州プロレス』。そしてその地の出身のレスラー、岐阜なら棚橋弘至。ここ愛知ならオカダ・カズチカ。あれ? でも、あの2人はもうわざわざ地方のために、闘いに来られないんだっけ? 来たくもないのかなあ? まあ、捨てるようなヤツらはどうでもいいよ。アイツらには、捨ててでもやりたいことがあるんだろう。余もそうだ。やりてえことがある。『プロレスラー=グレート・オーカーン』にすることじゃ。猪木でも、馬場でも、ましてや棚橋でも、オカダでも、オスプレイでもない。『プロレスラー=グレート・オーカーン』に、してやるよ!」

【石森の話】「(床に座り込んでえずくと)あー、テメェで考えたルールで負けるなんてよお、(持っていた水のボトルを床に叩きつけて)情けねえや、これ。グレオカはただのデブではなかったな、チキショー。でも! 今日の出来事も全て巡り合わせ。いつだって、俺に必要なものを与えてくれてる。これは全て、神の恵み、グレイス。2024年、まだ始まったばかりだ。このまま大人しくしてるつもりはねえ。この先、新日本プロレス、何が起きるか……というわけで、今日は、ここまでだ(大きくえずいた後、這って控室へ)」

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