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1/27【全日本】田村が“壁超え"で世界ジュニアV2、阿部指名 岩本は全日撤退を表明

『新春ジャイアントシリーズ2024』エスフォルタアリーナ八王子メインアリーナ(2024年1月27日)
世界ジュニアヘビー級選手権試合 ○田村男児vs岩本煌史×

 田村が“壁"岩本超えを遂げ、世界ジュニアヘビー級王座2度目の防衛に成功。阿部史典を次期挑戦者に指名した。

 昨年12・31代々木大会で世界ジュニア初戴冠を果たした田村は1・2後楽園大会で佐藤光留とのEvolution対決を制して初防衛。試合後、次期挑戦者に岩本を指名し、この日のV2戦が決まった。

 岩本とは11・29後楽園大会におけるジュニアリーグ公式戦で敗れて以来の再戦。新人時代、全日ジュニアのエースだった岩本は田村にとって高い壁であり続けた。1・14後楽園大会における前哨戦でも直接黒星を喫したものの、田村は“壁超え"を誓ってタイトルマッチを迎えた。

 田村はショルダータックルで先制したものの、岩本の理詰めの首攻めに苦もん。ネックスクリューで叩きつけられ、STFで絞め上げられて動きが止まった。フライングショルダー、バックフリップ、俵返しの波状攻撃に出ても、ラリアットをこれでもかと連発され、ジャーマン、垂直落下式ブレーンスター、リバースゴリースペシャルボムの大技攻勢で追い込まれた。

 それでも田村は持ち前の一直線ぶりを発揮。ショートレンジラリアットをこれでもかと乱れ打って反撃に出ると、ワンツーエルボー連打で応戦されても、なおもラリアットを連打。こん身の正調ラリアットを振り抜くと、パワーボムで豪快に叩きつけて逆転の3カウントを奪った。

 田村が岩本にシングル初勝利。“壁超え"を遂げて世界ジュニアV2を果たした。試合後、座礼と握手で敬意を表した田村は「Jr. BATTLE OF GLORY開幕戦で負けたアストロノーツの阿部史典選手です。今日会場にいないですかね。いないけど、僕と世界ジュニアの防衛戦お願いします」と次期挑戦者を指名。11・12後楽園大会におけるジュニアリーグ公式戦で敗れており、3戦連続で雪辱戦に臨むつもりの田村は「まだまだ未熟ですが、これからもこの世界ジュニアのベルトを持って一緒に成長していきます。いろいろゴタゴタが多いですが、全日本プロレスなめんなよって言いたいですね」とさらなる上昇を誓った。

 一方、渕と並ぶ最多戴冠タイ記録を逸した岩本は全日マット徹底を表明した。全日本を退団した当時、「タイトルマッチというもの、チャンピオンというものの闘い方はこうだよ…っていうのを後輩たちに伝えていきたかった」との後悔が残った。そしてこの日、かつての後輩・田村とベルトをかけて対決。「それをね、自分勝手ながら田村男児にできたんじゃないかな…って思いますし、全日本プロレス時代の岩本煌史は今日で成仏できたんじゃないかな。そう思います」と気持ちに整理をつけた岩本は「負けたら次…っていうのは無いんだよ。次、まったくの白紙だよ。負けたヤツを使う理由はあるか? 全日本。負けたんだよ。何にもねえんだよ。どうなるか分からないけど、ひとまずバイバイ、オールジャパン」と別れを告げた。

【田村の話】「2度目の防衛、することができました。ようやく勝てた! 岩本煌史に。今まで勝てなかったんんですよ…いやぁ、勝てた! 壁は高かったっすけど、まだ越えたつもりもないけどね。今日勝つことができてうれしいっす。対戦してくれてありがとうございました。岩本さん、ありがとうございます。これからもまだまだやりましょう。ということで3度目の防衛戦の相手、僕が指名しました。その相手は阿部史典選手です。去年2023年『Jr.BATTLE OF GLORY』開幕戦で負けてるんですよ。今まで負けてきた人たち、勝てなかった相手とやりたかったんで、阿部史典選手、指名しました。まだまだこれから世界ジュニア、引っ張っていきます。がんばっぺ」

【岩本の話】「あークソ…負けた! 頭いてえ…。2年7ヶ月ぶりに世界ジュニアのタイトル戦線、田村男児の指名によって絡んだけど…やっぱ強いね、チャンピオン。強い…。なんかね、もういいだろ?ってこっちが思っちゃった。それぐらいゾンビのように立ち上がってくる。そう思った時点でね、今日のタイトルマッチは勝負決まってたかもしれないな。ただ、俺がこの全日本プロレスを退団する時、会見で『何か心残りはありますか?』って聞かれたんですよ。その時『もっとチャンピオンとして防衛回数を重ねたかったです』って言って、まぁそれも事実なんですけど、一個隠してて言わなかったことがあって。タイトルマッチというもの、チャンピオンというものの闘い方はこうだよ…っていうのを後輩たちに伝えていきたかった。それをね、自分勝手ながら田村男児にできたんじゃないかな…って思いますし、全日本プロレス時代の岩本煌史は今日で成仏できたんじゃないかな。そう思います。だからダンには心からありがとうって言いたいです。ダン、ありがとう。負けたら次…っていうのは無いんだよ。次、まったくの白紙だよ。負けたヤツを使う理由はあるか? 全日本。負けたんだよ。何にもねえんだよ。どうなるか分からないけど、ひとまずバイバイ、オールジャパン」

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