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2/7【DDT】坂口征夫がHARASHIMAとの激闘でレスラー人生に終止符 「11年半このリングに立てたことを誇りに思います」

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坂口征夫引退試合 ○HARASHIMAvs坂口征夫×

 坂口征夫が引退試合。壮絶な打撃戦の末にHARASHIMAに敗れ、約12年に及ぶプロレスラー人生に幕を閉じた。

 坂口は“世界の荒鷲"坂口征二を父に持つ二世レスラー。総合格闘技をベースにもち、2012年3月、ハードヒットのリングでプロレス初参戦。DDTには同年7月から参戦し、2015年8・23両国大会でKO-D無差別級王座を戴冠するなど11年半にわたって戦ってきた。だが、引き際を決断し、1月15日に引退を電撃表明。本人の希望で引退ロードはなく、発表からわずか23日後のこの日、引退試合を迎えた。

 最後の対戦相手に坂口は数えきれないほど戦ってきた“ミスターDDT"HARASHIMAを指名。昨年11月に引退した赤井沙希さんもセコンドにつく中、ラストマッチに臨んだ。序盤は互いの力を確かめ合うようにグラウンドレスリングの攻防を展開。5分過ぎにはミドルキックの打ち合いで真っ向から火花を散らし、意地を張り合った。

 その後も激しい打撃戦は続いた。坂口がエルボーを見舞えば、HARASHIMAは張り手を連発。坂口が神の右ヒザを叩き込んだが、3カウントは奪えず。HARASHIMAがジャンピングハイキック、蒼魔刀で追い込むと、1カウントで返した坂口は両手を広げて「来い!」と絶叫。意を決したHARASHIMAが2発目の蒼魔刀を叩き込んで3カウントが入った。

 坂口がラストマッチを有終の美で飾れず。介錯する形になったHARASHIMAは「坂口さん、最後の対戦相手に指名してくれて、本当にありがとうございました。まだまだできて強いのにリングを後にするのは寂しくて悲しくて」と心境を口にし、「でも坂口さんが選んだ道だし、決めたことは曲げないのはわかってるから受け入れて、最後も全力で試合させてもらいました。最後まで強かったし、かっこよかったです」と敬意とともにねぎらいの言葉をかけた。

 「HARASHIMAさん、相手してくれてありがとうございました。勝ちたかったです」と感謝した坂口は「HARASHIMAさんがずっとDDTを守ってくれて、自分が入って気付いたら自分もそういう立ち位置にいて。今日でリングを降りますけど、自分がやってきた役目をHARASHIMAさんに戻したいと思うし。このまま強いHARASHIMAさんで、DDTのリングを守っていってください」とメッセージ。HARASHIMAとガッチリ握手を交わした。

 ここで弟で俳優の坂口憲二がビジョンにサプライズ登場。「父親のことなどもあって、プロレスラーになることは相当の覚悟と勇気が必要だったと思いますが、兄貴がDDTのリングでやってきたことは二世とか関係なく、一レスラーとして立派な功績を残せたと思うし、多くのファンの皆さまに喜んでもらえたと思ってます」と称え、「僕自身も兄貴と一緒に両国のリングに立てたこと、一生の思い出です。これからは体に気を付けて、殺るか殺られるのかの兄貴のスタイルで今後の人生も突っ走っていってください。本当にお疲れさまでした」と兄をねぎらった。

 最後にマイクを持った坂口は「11年半、このリングに立てたことを誇りに思います。応援してきてくれたお客さんたちにも感謝してます。これからもこのリングの上はどんどん変わっていくと思います。変わっていって、もっともっと大きくなって、もっともっと見に来てくれるお客さんにも夢を与えていってほしいと思うし、頑張っていってもらいたいなと思います。俺以外にもいい選手は腐るほどいるから応援していってください。これからもDDTをよろしくお願いします」とあいさつ。所属選手、縁のあった選手たちから胴上げされた坂口は全員と握手を交わした。本人の意向で引退10カウントゴングは鳴らされず。最後のリングを降りた坂口は12年間のプロレスラー人生に終止符を打った。

【坂口の話】「やり切ってないけど。最後勝ちたかったな。勝って有終の美飾りたかったけど、さすがHARASHIMAさんだな。もともとHARASHIMAさんがDDTを守っていくみたいな感じだったけど、どこかのタイミングで自分がDDTの門番みたいになっていた感じもしてたんだけど、そのバトンをもう1回HARASHIMAさんに戻します。これからもDDTを守って、若いヤツらの高い壁になって。(男色)ディーノさん、HARASHIMAさん、これは残されたあんたたちの役目だと思うので、俺は見守らせてもらいます。DDTの選手でよかった」

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