2/14【DDT】上野がディーノとの30分超え激闘制してKO-D王座V2 3・17後楽園でHARASHIMA迎撃が決定
The37KAMIINAプロデュース興行『花より熱波3〜ととのいをキミに〜』が14日、東京・新宿FACEで行われ、上野勇希が男色ディーノとの30分越えの激闘を制し、KO-D無差別級王座2度目の防衛に成功。試合後、10度の戴冠歴を誇るHARASHIMAが名乗りを上げ、3・17後楽園大会での上野V3戦が決まった。
The37KAMIINA興行・新宿大会のメインは上野とディーノの一騎打ち。上野の強い要望を受けてKO-D王座戦として行われることになった。ディーノの挑戦は2021年4月11日(当時の王者は秋山準)以来、3年ぶり。上野は頂点ベルトをかけて“DDTの象徴"と対決した。
先手を取ったのはディーノ。ブレーンバスターからのナイトメアで上野を場外に落とすと、プランチャを発射。場外でボディスラムを決め、股間をつかんでのブレーンバスター、エクスプロイダー、ラリアット、ファイト一発と怒とうの猛攻を浴びせた。
守勢に回った上野だったが、男色ドライバーを阻止。急所蹴りを食らっても、シャイニング・ウィザードで反撃し、場外へのムーンサルトアタックを発射していく。フロッグスプラッシュはディーノが両ヒザで迎撃し、蒼魔刀、ファイト一発で挽回。リップロックから男色ドライバーを決めたが、上野は3カウントを許さない。ディーノのムーンサルトプレスを自爆させると、トップロープ超えのトペ・コン・ヒーロを発射した。
戦場がステージに移り、両者はエルボー合戦で火花。上野がボディスラムで硬いフロア上に叩きつけると、ディーノは大ダメージを受けたものの、見守っていた愛犬ハクから力をもらって場外カウント19でリングに生還。フロッグスプラッシュを投下されてもBMEを自爆させ、ゲイ道クラッチで丸め込む。濃厚なリップロックで上野を失神寸前に追い込むと、男色ドライバー、ゴッチ式男色ドライバー、男色カナディアン・デストロイヤーの大技攻勢に出た。
それでも沈まない上野にディーノはトランクスを脱いでムーンサルトプレスを発射したが、3カウントは奪えず。2発目のムーンサルトを自爆させた上野はドロップキックで逆襲。掟破りの逆リップロック、BMEでたたみかけた。さらにラリアット、ヘッドバット、後頭部へのシャイニング・ウィザードと攻撃の手を緩めず。ディーノも意地で肩を上げ続けたが、最後は上野が顔面へのドロップキックをさく裂。ディーノも力尽き、3カウントが入った。
32分48秒の激闘の末、上野が“象徴"ディーノを突破してKO-D王座V2を果たした。試合後、上野は「隠してたもの、あきらめてたものに向き合ってくれてありがとうございます。男色さんはこの試合に勝てたら、人生変わるかもしれないと言ってたけど、僕はDDTに出会って、男色ディーノに出会って、とっくに人生変わってるんですよ。そんなヤツ目の前にして、後ろに下がるなんてやめてください。このベルトにも僕にも中指立てて、立て合って、DDTみんなに伝えられるライバルでこれからもいてください」とエール。ディーノも「すごい今複雑な気持ちだけど、やっぱDDT面白ぇな」と返答した。
そして上野の前にHARASHIMAが現れた。KO-D王座10度の戴冠を誇るミスターDDTは「今のDDTのエースは君だよね。僕は気がつけば今年50歳。下の子も育ってきたし、そろそろなんて、ちょっとそんなことを思うことがあった」としながらも、「でも先日、この場所で同世代の仲間(坂口征夫)と戦って、蹴り合って気付かされたことがあるんだよ。僕はそのベルトが欲しい。どうしてもそのベルトを巻きたい。なぜなら僕がDDT不動のエース、HARASHIMAだからさ。そのベルトに挑戦させてください」と表明。2020年1月に第73代王者から陥落以来4年ぶりの返り咲きに乗り出す構えをみせた。
これを受けて上野は「HARASHIMAさんが欲しいのは、このベルトですか? 僕が持ってるこのベルトですか? 僕はDDTの不動のエース、このリングでメインイベントを締めるHARASHIMAさんに憧れていた僕はもういないんですよ」と断言。「チャンピオンとしてHARASHIMAさんを迎え撃って、DDTのエースを超えて、DDTの先に進みます。思いっきり来てください。ぜひやりましょう」と快諾し、DDT旗揚げ27周年記念興行となる3・17後楽園大会でのV3戦が決まった。
☆3/17(日)東京・後楽園ホール『Judgement2024〜旗揚げ27周年記念大会5時間スペシャル〜』12:00開場、14:00開始
▼KO-D無差別級選手権試合
[挑戦者]
HARASHIMA
vs
上野勇希
[第82代王者]
※上野3度目の防衛戦
【上野の話】「DDTでどこでやってる男色ディーノもすごいんです。真ん中でも男色ディーノはすごいでしょう。こんなにも心をぶつけ合えるライバルはほかにいないかもしれない。これからも中指立て続けてください。また戦いましょう。次出てきてくれたのはHARASHIMAさん。HARASHIMAさんが“鍛えてるからだ"って締めるたびに、僕は憧れてうらやましくて。でも、もうそんな上野はいません。このベルトを欲しいって言ってくれましたね。でも僕が持ってるKO-D無差別級は今までのベルトとは違います。僕が持ってるKO-D無差別のベルトです。この意味はすごく重いです。強いだけじゃダメ。今までがあるだけじゃダメ。僕はHARASHIMAさんに勝って、もっともっと進んでいっちゃうよ」
【HARASHIMAの話】「世代としてはディーノを応援してたけど、どっちが勝ってもいこうと思っていて。結果、上野が勝って、坂口さんに背中を押された面もあるし、僕ら世代がまだまだ頑張らなきゃいけない。上野とはD王で負けてしまって。すぐ挑戦なんてなかなか言えるアレじゃなかったけど、受けてくれて。タイトルマッチとしてチャンピオン上野勇希にガッチリ向き合えるのは非常に楽しみです。まだまだできるところを見せてガッチリ勝ちたいと思います」