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3/13【GLEAT】稔“一生に一度の挑戦"届かず…田村がG-REX激闘V3

『GLEAT Ver.10』東京・後楽園ホール(2024年3月13日)
G-REX選手権試合 ○田村ハヤトvs田中稔×

 稔が決意の“一生に一度の挑戦"に臨んだものの、あと一歩届かず、田村が激闘を制してG-REX王座V3。ベテランたちの奮闘ぶりを「オッサンすげぇな」と素直に称賛した。

 田村は2・23大阪大会でSBKを破り、G-REX王座V2に成功。試合後、風格を持ち始めた王者に挑戦状を叩きつけたのが51歳のベテラン・稔だった。「一生に一度の挑戦」と悲壮なる決意を告白。田村もその気持ちを受け止め、後楽園大会のメインでV3戦が行われた。

 稔はテクニックとスピードを活かして先に仕掛けるが、待っていたのは王者・田村の重厚な倍返し。場外でいたぶると、リングでは首4の字固めやチンロックで長時間拷問していく。

 しかし、耐え抜いた稔はローキックや関節技などで必死の応戦。何とか田村を場外に追いやると、コーナー最上段から決死のプランチャを敢行した。観客も「稔」コールで後押しする。それに応えようと、稔はローキックや低空ドロップキックで左ヒザを狙い撃ちにし、ヒザ十字固めでギブアップを迫る。

 こらえた田村はジャーマンでぶっこ抜くと、串刺しラリアットを乱れ打ち、万力のような力でヘッドロックに捕らえるが、稔も粘りに粘る。コーナーに上がった田村に何度突き落とされても執念で飛びつき、雪崩式ハーフハッチをズバリ。顔面を蹴り上げると、ダイビングフットスタンプからFIRE BALLスプラッシュへ。完璧に決まると、カウントの大合唱となるが、田村はギリギリでキックアウト。思わずセコンドのCIMAがレフェリーに詰め寄った。

 田中の猛攻は止まらず、グラウンドコブラで揺さぶりをかけると、左ヒザ攻めを再開し、ヒザ十字固めで再度捕獲する。だが、王者のプライドで耐え抜いた田村は強引にデスバレーボムを決めて活路。バックドロップ2連発からハヤトオーケストラで叩きつけた。ここでもフォールを返して「稔」コールが発生したものの、田村はベテランの執念を潰しにいくかのように、強烈なラリアット2連発で激闘に終止符を打った。

 驚異的な粘りを見せた稔を叩き潰して、田村がG-REX王座V3。一生に一度の挑戦は敗北に終わった稔は、大歓声の中、カズ・ハヤシ&CIMAの肩を借りて去っていく。そんな稔の姿を見送った田村は、「勝ったぞ! 田中稔すげえよ。GLEATのベテラン、オッサン、メチャクチャすげえな。正直よ、ここまで凄いと思ってなかったよ。田中稔と戦えて本当に良かった。ありがとう!」と素直に稔を称えた。

 セミファイナルではカズ&CIMAがG-INFINITY王座を獲得しただけに、田村は「正直、俺は悔しいよ。俺たち若い世代でこのGLEATを盛り上げるって言って、オッサンの方が元気じゃねえか」とこぼすと、「そして平日だけど、後楽園を満杯にできなかったのはすべてチャンピオンの僕の責任です」と悔しさをあらわに。

 「俺がチャンピオンである限り、必ずどの会場も満杯に必ずしてみせるから、今日来てくれたお客様、そしてYouTubeで観戦してる皆様、GLEATメチャクチャ楽しいので会場に絶対来てください。俺たちGLEATの選手たちは高みを目指して2024年もやっていきます。皆さんも一緒についてきてください」と改めて王者としての決意を口にすると、最後は観客とともに「みんなで一緒に! GLEATしようぜ!」と拳を突き上げて、激闘続きの後楽園大会を締めた。

 「田中稔、何歳だ? 51歳か? すげえよ。凄い。正直、俺はあの年までできると思わないし、あの年であんな動きされたらね、正直にやきもち焼いちゃうね。GLEATの若手たちよりよっぽど凄いよ」とバックステージでも改めて稔を称賛していた田村。一方、稔は「メチャクチャ強かった。まぁ戦前言った通り、一生に一度の挑戦。俺が言ったから。今後二度とG-REXには挑戦しない。今日は最初で最後の挑戦になっちまったけど、何も後悔してないです俺は」と試合を振り返ると、王者・田村に「田村に言っときたいこと、二つですね。今日は、今日のところは俺の完敗。一つね。二つ目。田村、お前こそがGLEATの未来だ」とエールを送っていた。

【田村の話】「いやあ、3度目の防衛か。正直によ、今までの防衛戦で一番きつかったよ。田中稔、何歳だ? 51歳か? すげえよ。凄い。正直、俺はあの年までできると思わないし、あの年であんな動きされたらね、正直にやきもち焼いちゃうね。GLEATの若手たちよりよっぽど凄いよ。だからこそ俺たちはもっともっと頑張って…頑張ってじゃねえ。もっともっと全員が高み目指してやっていかなきゃいけないって改めて思ったし、俺たち若い世代でこのGLEAT、必ず上まで俺が導いてやるし。今日も後楽園、満杯にできなかった。俺はメチャクチャk悔しいし、それはチャンピオンである俺の責任だと思ってるから。俺がチャンピオンでいる限り、必ずこの悔しさをバネに必ずどの大会も満員にしてみせるよ。これからの、2024年の田村ハヤト、そしてGLEATを楽しみにしてくれ。ありがとうございました」

【稔の話】「負けちまったですね。まぁ、セミでカズさんとCIMAさんがG-INFINITYを獲って、いい空気を作ってくれて、51歳まだまだすげえぞってみせたかったんですけどね。メチャクチャ強かった。まぁ戦前言った通り、一生に一度の挑戦。俺が言ったから。今後二度とG-REXには挑戦しない。今日は最初で最後の挑戦になっちまったけど、何も後悔してないです俺は。田村に言っときたいこと、二つですね。今日は、今日のところは俺の完敗。一つね。二つ目。田村、お前こそがGLEATの未来だ。何にせよ俺が! GLEATに決めるから。以上、ありがとうございました」

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