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4/13【新日本】ヒロムがXディビジョン王者アリに屈辱完敗

『Windy City Riot』アメリカ・Wintrust Arena(イリノイ州シカゴ)(2024年4月12日)
○ムスタファ・アリvs高橋ヒロム×

 ヒロムがTNAのXディビジョン王者・アリにまさかの完敗を喫した。

 1・13サンノゼ大会にVTRで登場したアリがヒロムに対戦を要求。この日の一騎打ちが実現した。アリは2月にTNAでXディビジョン王座を戴冠。同王座はAJスタイルズが初代王者で、日本人ではSANADA、石森太二が巻いたことがある。ヒロムは王座戦を希望していたが、ノンタイトルのスペシャルシングルマッチとして行われた。

 先手を取ったのはアリ。エプロンから場外へのDDTを敢行した。劣勢が続いたヒロムだったが、フライングヘッドシザースで反撃を開始。エプロンから場外へのミサイルキックで流れを引き寄せ、ファルコンアローで押し返す。アリが串刺しフロントハイキックを連発しても、ラリアットをカウンターで叩き込んだ。

 だが、アリがスイングDDTで突き刺してヒロムは急ブレーキ。トペスイシーダで突っ込んだアリはヒロムが雪崩式攻撃を狙っても阻止。パワーボムでコーナー上から叩き落とすと、450°スプラッシュを発射して3カウントを奪った。

 勝機すら作れない完敗劇。試合後、「何もできてないのに、あっという間に終わっちまった。難しいね」と悔しさをかみしめたヒロムは「次やったら、また面白い試合になるね。楽しみだ。もう1回って言ってたからね。次はベルトかけてかな? でも俺にはまだその資格がないか。何でもいいよ。またスペシャルシングルマッチ、ムスタファ・アリ、俺とやってくれ」と再戦を熱望した。

 一方、アリは新日本初参戦で実力者ぶりを見せつけた。「ムスタファ・アリがついに新日本プロレスデビューを飾り、ヒロムを倒した。歓喜に包まれていると思ったら大間違いだ」と吐き捨てると、「どいつもこいつも俺に対する敬意がない! 厚かましくも新日本プロレスにはBEST OF THE SUPER Jr.というトーナメントがある。それにもかかわらず、この世界最強のスーパージュニアである俺が出場しないとは何事だ?」と不満を爆発。「世界中で誰一人として俺の存在を揺るがすことはできない」と断言し、「これはこの業界、団体すべての選手への挑戦だ。一度でいいから、この俺の存在を揺るがしてみろ」と吠えまくっていた。

【アリの話】「ムスタファ・アリがついに新日本プロレスでデビュー戦を飾り、ヒロムを倒した。歓喜に包まれていると思ったら大間違いだ。実際、かなりイラついている。俺はこの業界全体に、新日本プロレスに、いろいろなものに苛立っているんだ。だからこの機会にそれらについて話そうじゃないか。まず、この腰抜けを崇拝する業界。契約や金を盾にしながら(※腕のテーピングにかいた“GAZA"という文字に触れながら)大量虐殺について触れることさえしない腰抜けども。あぁ、これは論争だ。業界では割れたガラスの上で闘うヤツらが1週間も話題をさらう。そこなんだよ! しかしながらムスタファ・アリが破った記録について語られることはない。28、29…(※後ろにたたずむ背広姿の男たちに対して)おい、お前ら俺が何度王座を防衛してきたか分かるか? 30回だ! 俺はPWI(※アメリカのプロレス雑誌『Pro-Wrestling Illustrated』)の表紙を飾り、2005年以来、TNA Xディヴィジョン王座に何度も輝いてきた。デビュー戦で王座に君臨したにも関わらずだ! でもまずは割れたガラスでの闘いについて話すか。それともお尻の大きな白人のお姉ちゃんたちについての方が話しやすいか? 俺こそが業界で最も話題性のある男だ! それにも関わらず、どいつもこいつも俺に対する敬意がない! 厚かましくも新日本プロレスには『BEST OF THE SUPER Jr.』というトーナメントがある。それにも関わらず、この世界最強の“SUPER Jr."である俺がトーナメントに出場しないとは何事だ。『BEST OF THE SUPER Jr.』とよく言えたなと呆れるばかりだ。世界最強の“SUPER Jr."選手が不在だというのに! 新日本、もう少ししっかりしたほうがいいぜ。それこそ『まぁまぁなSUPER Jr.選手権』にでも名称変更をすべきだ。こうして俺が話すと、また癇癪を起こしたと騒がれるんだと思うけど、もうそんな状況にも飽き飽きしている。だから、これは俺からこの業界、団体、選手たちへのお願いだ。俺はフリーエージェントでプロレスをしてきた。今年に入り、この4ヵ月、俺は最強の男としてやってきた。リングで対戦してきた選手、1人たりとも俺が最強であることを考え直させるヤツはいなかった。アメージング・レッド、アレックス・シェリー、クリス・セイビン、ヒロムでさえもだ! 多少の傷は受けたとしても俺が最強であることを疑わせるヤツはいなかった。この世界中で誰1人として俺の存在を揺るがすことはできない! だから、これはこの業界、団体、全ての選手への挑戦だ。1度でいいから、この俺の存在を揺るがせてみろ。俺が最強でないことを証明してくれ。これまで俺を苛つかせてきたヤツら元気か? サポートしてきたヤツら、ありがとう、おやすみ。これからもアリを信じてくれ」


【ヒロムの話】「(※ダリルJr.を抱えながらやって来て)ワーオ、ワーオ、オーマイゴッシュ、オーマイゴッシュ! オーマイゴッシュ! オーマイゴッシュ! オーマイゴッシュ、オーマイゴッシュ、オーマイゴッシュ……。あぁ、ムスタファ・アリ、スーパーストロング。スーパーストロングマン。ワーオ、ヒー・イズ・スーパーストロング。(※床に寝そべって英語で)強すぎた。はぁ、オーマイゴッシュ。はじめまして、私の名前はダリルJr.です。(※ダリルJr.に向かって、その頭をなでながら英語で)ありがとう。ありがとう、ありがとう。今日はありがとう。(※ダリルJr.を抱きしめながら)トゥデイ、スーパーサンキューね。(※英語で)ありがとう、ダリル。愛してるよ、ダリル。ダリルJr.愛してるよ。(※日本語に戻して)はぁ、凄いな。世界にはいろんな選手がいるわ。なんもできなかったなぁ。はぁ、いやあムスタファ・アリ、なんかベルト2つ巻いてたよね? TNAのXディヴィジョンと、あと1個はなんだ? 知らないけど二冠王なんだ。そりゃあ強い。まだまだ、まだまだ見ぬ強敵がこんだけいるんだね。なんもしてないよ俺、今日。ダリルJr.がずっと頑張ってくれた。なんもできてない。なんもできてないのに、あっという間に終わっちまった。はぁ、難しいね。でも、これ次やったらまた面白い試合になるね。楽しみだ。もう1回って言ってたからね。次はベルトかけてかな? いやあ、でも俺にはまだその資格がないか? なんでもいいよ。またスペシャルシングルマッチ、ムスタファ・アリ、俺とやってくれ。(※体を起こして)さて、ムスタファ・アリに対してはこれで以上だ。新日本プロレス、アメリカで成功したいのか? いいんじゃない。日本でももっとね、それぐらい力を入れてほしいけど、アメリカで成功したい、海外で成功したい、わかるよ。俺もいろんなことに挑戦して、数撃ちゃ1個当たるかなって思ってるぐらいだからね。その姿勢は俺は好きだよ。諦めなくていいと思うよ。アメリカ撤退しろだとかなんとか言われても関係ない。1回始めたことは最後までやるべきだ。俺はそう思う。でも1つだけ俺からアドバイスするよ。まず、新日本プロレスアメリカ大会の、あのリング、リングをなんとかしろ。世界中のどの選手がこのリングに上がっても、『このリングは素晴らしい』、『このリングはやりやすい』、『動きやすい』、『なんていいリングなんだ』って言われるようなリングをまず用意しろ。それからだと思うな。(※立ち上がって)あっ、これは俺が負けた理由にはならないからね。言い訳とかじゃないよ。本当のこと言ってんだ。世界で勝負したいんだったら、まずは新日本プロレスのリングを誇れるリングにしろ。あぁ、負けちまった。(※引き上げながら英語で)ありがとう、ダリルJr.、ありがとう、ダリルJr.。愛してるよ。今日はオーマイゴッシュ!」

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