【全日本】安齋が三冠V3、バックドロップで諏訪魔粉砕 7・20後楽園で本田迎撃へ 2024/7/13

『サマーアクション・シリーズ2024』エディオンアリーナ大阪(府立体育会館)第2競技場(2024年7月13日)
三冠ヘビー級選手権試合 〇安齊勇馬vs諏訪魔×

 安齊がお株を奪うバックドロップで「バカ強ぇ」諏訪魔を突破し、三冠ヘビー級王座3度目の防衛に成功。ELPIDAの盟友・本田竜輝が挑戦を表明し、同門対決による三冠戦が浮上した。

 6・24後楽園大会で安齊が鈴木秀樹を退け、V2を果たした試合後、諏訪魔が「バカ強ぇ俺で挑んでやる」と挑戦を表明。この日の安齊V3戦が決まった。自身が樹立した最多戴冠記録を更新する9度目の戴冠を狙う諏訪魔は「バックドロップ10連発で仕留めてやる」と予告。安齊も「全部耐えて自分が必ず勝つ」と誓っていた。

 両者の対決は安齊が勝利した4・24品川大会におけるチャンピオン・カーニバル公式戦以来3ヵ月ぶり。雪辱戦となった諏訪魔は宣言通りの圧倒的な強さをみせつけた。

 スリーパーで着実に安齊を消耗させた諏訪魔は安齊の反撃をダブルチョップで止め、フロントスープレックスでぶん投げる。安齊がジャーマン合戦に持ち込んでも、キャプチュードでぶん投げ、ジャーマン、ローリングラリアットと攻めに攻めまくった。

 負けじと安齊もダブルアームスープレックスで投げ、フェースロックで絞め上げたが、仕留めるには至らず。ギムレットが不発に終わった次の瞬間、諏訪魔のバックドロップが火を噴いた。ラリアットを振り抜いた諏訪魔はバックドロップ3連発で勝負に出た。

 それでも安齊は王者の意地で3カウントを許さない。ラストライドを食い止めると、ジャンピングニーを乱れ打って猛反撃。ジャーマンで投げ、前後からジャンピングニーを見舞うと、ランニングニーをグサリ。そしてお株を奪うバックドロップを見事に決めて3カウントを奪った。

 大苦戦を強いられながらも安齊が諏訪魔を攻略し、三冠王座3度目の防衛に成功した。自分を全日本にスカウトしてくれた恩人を突破し、「バカ強え諏訪魔さんと戦えて光栄でした。俺のことを全日本に誘ってくれてありがとうございます。俺は全日本プロレスに来て、本当によかったと思ってます」と感謝。中央大学レスリング部出身のジャンボ鶴田、諏訪魔と続いてきた“全日本のバックドロップ"を継承した形となり、三冠王者としてまた一つ大きな経験を積み重ねることができた。

 試合後、ELPIDAの盟友・本田が「お前が三冠のベルトを防衛して、活躍していくたびにな、俺は悔しくて悔しくて仕方ないんだよ。7月20日、後楽園ホール大会でこの俺に挑戦させろ。今、勢いがあって、若い俺たちにしかできない三冠戦をやってやろうぜ」と挑戦を表明。チャンピオン・カーニバル公式戦で本田に敗れている安齊に拒む理由はなく「今この勢いが、熱い気持ちが冷めないうちに三冠戦やろうぜ。7月20日、後楽園ホール、メチャクチャ楽しみにしてるよ」と受けて立ち、ELPIDA対決による三冠戦が決定的となった。

 すでにレイが8・3仙台大会での挑戦を表明。安齊が諏訪魔を突破したことで、新世代勢によって至宝ベルトが争われる状況となってきた。

【安齊の話】「リング上でも言ったけど、俺は本当に幸せだと思う。思い返せば22年4月、凄い苦しいこともあったけど、今、心から諏訪魔さんに全日本に誘ってもらって、このリングでデビューできてよかったと思ってます。そして今日、最後の技、いろいろ考えるところあると思うけど、試合前に諏訪魔さんが言ってた現役最後の三冠戦。そんな悲しいこと言うから最後、俺が諏訪魔さんに使ってやりました。今日の試合見て、もう老いぼれだとか思う人、誰もいないでしょう。メチャクチャ、バカ強ぇ諏訪魔さんと俺は戦えて本当によかった。そして勝てて本当によかった。そして次、1週間後。ELPIDAの仲間、そしてNew Periodを組んでた本田竜輝。俺はこのチャンピオンロード、まだまだ止まる気はないから。次も必ず俺が勝ちます。今日はありがとうございました」

【本田の話】「三冠王者・安齊勇馬に挑戦表明だ。あいつが三冠のベルトを先に獲って防衛していく姿をみてると、悔しくて、悔しくて仕方がねえんだよ。7月20日、後楽園ホール大会で俺がその三冠のベルト、奪ってやる」