7/28【ZERO1】佐藤が先輩・土肥超えで涙の火祭り初優勝 「世界ヘビー獲り返す。そこまでが俺の火祭り」
『第24回ZERO1真夏の祭典 火祭り2024』後楽園ホール(2024年7月28日)
優勝決定戦 〇佐藤嗣崇vs土肥こうじ×
佐藤がWRESTLE-1時代の先輩・土肥を激闘の末に破り、火祭り初優勝を飾った。
第24回を数えた今年の火祭りは12人が出場しての2ブロック制リーグ戦。Aブロックは3人首位の混戦で公式戦全日程を終え、第1試合の代表決定3WAY戦を制した佐藤が勝ち上がった。一方のBブロックは初出場の土肥が無敗で首位通過。元WRESTLE-1の先輩後輩対決で火祭り刀が争われた。
序盤から土肥が攻勢。場外戦に持ち込み、南側通路での全力疾走ラリアットを叩き込む。アルゼンチンバックブリーカーで担いだまま闊歩し、鉄柱に激突させる。リングに戻ってもロープに乗せてのスタンプ攻撃を決めた。
佐藤もエクスプロイダーで反撃を開始。串刺しラリアット連打、ブレーンバスターで巻き返すものの、土肥は串刺し攻撃3連発ですぐさま主導権を奪い返す。クロスフェースで絞め上げ、バックドロップで突き刺した。
佐藤もコーナーに上がった土肥を雪崩式ブレーンバスターで叩き落として逆襲。串刺し延髄ラリアット、ジャーマンと攻勢に出たが、ラリアットをキャッチした土肥は南京錠固めで捕獲。耐えた佐藤はエルボー合戦に持ち込んだが、土肥は重たいミドルキックで返り討ち。ハーフネルソンスープレックスでぶん投げると、佐藤がジャーマンで応戦しても、ドロップキックを発射。垂直落下式ブレーンバスターで突き刺した。
佐藤も意地で3カウントを許さない。ラリアット、旋回式アバランシュホールドで巻き返す。土肥がラリアットを振り抜いても、すぐさまラリアットで徹底抗戦。MADE IN JAPANで追い討ちをかけると、こん身のラリアットを叩き込んで3カウントを奪った。
佐藤が激闘の末に土肥を撃破。火祭り初優勝を飾った。火祭り刀、優勝トロフィー、勝利者賞を贈呈されると、「佐藤」コールの中、佐藤は「この今回の火祭りは本当に開催されるか分からない、上の人、ZERO1の象徴の田中さんが出ていない。そんな中、火祭りを開催していいのか。そういうことを凄く凄く考えました。悩みました」と明かし、「僕たち若いメンバーで考えて出した答えが新しいZERO1。俺たち若い人たちでやっていくZERO1を皆さんに、プロレス界にぶつけたいと思って今回開催することができました」と開催に至った思いを話した。
優勝戦の相手・土肥はWRESTLE-1時代の先輩。「僕がデビューした団体で練習生の頃からお世話になって、ずっとかわいがってもらって、デビューしたときに僕、コメントで『将来は土肥羆さんのようなレスラーになりたい』って話して。いろいろあって今、こういうZERO1の後楽園ホールのメインイベントで土肥さんに勝てて本当に幸せです。ありがとうございます」と感謝した佐藤は6月のFortune Dream参戦を通じて「まだまだ僕はプロレス界で名前を広められていない」と痛感させられたという。客席を見回した佐藤は「今回の後楽園ホールだって南側のオレンジシートが目立つ。でも僕たち若い世代で埋められるような後楽園を作りたいって思ってます。まだまだ明るい未来がみれるって僕は信じてます。皆さん、お願いします。応援してください」と涙ながらにアピール。そして火祭り刀を抜いた佐藤は最後に「3、2、1、ゼロワーン!」の叫びで締めた。
火祭りの栄冠を手にした今、次なる目標は当然、世界ヘビー級王座だ。現在、ZERO1の至宝ベルトはTEAM NOAH潮崎豪に流出したまま。佐藤は「REALZERO1とやってるけど、火祭り覇者として潮崎豪に挑み、獲り返す。そこまでが俺の火祭りだと思ってます」と奪還を誓ってみせた。
【試合後の佐藤】
▼佐藤「火祭り獲った。このあといくのはベルト、世界ヘビー。今、NOAHの潮崎豪。REALZERO1とやってるけど、火祭り覇者として潮崎豪に挑み、獲り返す。そこまでが俺の火祭りだと思ってます。正直、この火祭り期間中もいろいろあった。オッキー(沖田リングアナ)さんが卒業したり、いろいろあったけど、俺自身、某団体、日本で一番大きい団体に出れるチャンスもありそうな、なさそうなみたいなときに、正直いろいろあったけど、俺はZERO1をやめるわけでもなく、ZERO1、栃木プロレスに残って、もっともっとZERO1を盛り上げていきたいと思ってるんで」
――かつての先輩・土肥選手に勝っての優勝は大きい?
▼佐藤「WRESTLE-1 TVとか見てもらえれば分かるんですけど、デビューしたときのコメントブースで泣きながら『土肥羆さんのようなレスラーになりたい』って言って、場所は違えど、ZERO1のリングの火祭りの決勝で土肥さんに勝てた。これは正直、誰に勝つよりも土肥さんから勝つっていうのは本当に僕の中で素晴らしいことと思います」
――公式戦はほとんど夏の野外だったが?
▼佐藤「正直、最終戦で松永君と、準也とやりましたけど、松永君レベルが高いし、僕がキャリア3年の時のレベルじゃないぐらい凄いスピード感があって、正直DRAGONGATEに行っても全然やっていけるような人なので、そこについていくだけのスピードっていうのは自分の中でホント頑張ってついていったし。野外で暑くて正直、一番疲れて熱かった。いろんな気温も含めて熱かったです」
――決勝以外で印象に残っている試合は?
▼佐藤「正直、松永君とこれからZERO1の栃プロ、二人でやっていけば、例えるならちょっと言うのも申し訳ないんですけど、棚橋-オカダとか、宮原-青柳とか、拳王-清宮、そのぐらいに佐藤-松永でなれるようにやっていきたいなと思います」