8/17【全日本】安齊陥落 青柳が9ヵ月ぶり三冠返り咲き、9・1福岡で宮原と対決へ
『熱闘!サマーアクションウォーズ2024』アリーナ立川立飛(2024年8月17日)
三冠ヘビー級選手権試合 ○青柳優馬vs安齊勇馬×
最年少王者・安齊が陥落。青柳が9ヵ月ぶり2度目の三冠王座戴冠。試合後、宮原健斗が挑戦を表明し、9・1福岡大会での青柳V1戦が決定的となった。
三冠史上最年少王者・安齊は今年3月の戴冠以来、5度の防衛を重ねてきた。V6戦となったこの日、青柳とのシングル初対決が実現。昨年11月に第70代王者から陥落以来の三冠戦線復帰となった青柳は新日本、NOAHが都内で興行を行うこの日、「プロレス界の夏を獲りにいく」と宣言して臨んだ。
この日の三冠戦も激闘が繰り広げられ、立川が熱狂空間となった。一進一退のせめぎ合いが続いた中、青柳が足攻めで流れを作ったが、安齊はエプロンでのドラゴンスープレックスを敢行して応戦。ジャーマン合戦で意地を張り合い、ダブルダウンから立ち上がると、意地のエルボー合戦で火花を散らした。
先に流れを引き寄せたのは青柳。ロックボトム、ダイビングエルボードロップの波状攻撃からエンドゲームで捕らえる。耐えた安齊は青柳のダイビングボディアタックをジャンピングニーで撃墜。ジャーマンで追い討ちをかけたが、青柳もダブルアームをシュバインで切り返し、スピンキック、ロックスターバスター、THE FOOLと必勝コースに持ち込んだ。
それでも沈まない安齊はジャンピングニーからのバックドロップで猛反撃。ギムレットを阻止されてもニーアッパーを突き上げ、ジャンピングニーを連発した。2カウントで返した青柳は逆打ち、回転足折り固めと丸め込みを連発。スピンキックを連射すると、垂直落下式ブレーンバスター、ロックスターバスターと一気呵成。それでも安齊は肩を挙げたが、青柳はこの日2発目となるTHE FOOLを爆発させて3カウントを奪った。
青柳が安齊の防衛記録を5で止め、2度目の三冠ベルト戴冠。9ヵ月ぶりの返り咲きを果たした。青柳が「あんなにスゲェ男から獲ったんだ。俺のほうがちょぴっとぐらい凄いだろ。獲ったぞ!」と勝利の雄たけびを上げると、次なる挑戦者が現れた。すでに地元9・1福岡大会での挑戦を表明していた宮原だ。「安齋勇馬から再びその三冠ベルトを引っぺがしてやろうと思ったけどな。まさか青柳優馬、お前が来るとはな。次、9月1日福岡で俺たちの三冠戦やらないか?」と新王者に迫った。青柳も「いいか、全日本プロレスと言えば宮原健斗、そして青柳優馬だ。新時代と呼ばれるヤツらはメチャクチャ凄いけど、俺たちもまだまだ捨てたもんじゃないぞ」と豪語したうえで、「9月1日福岡というから、地元出身の井上凌の挑戦でも受けてやろうと思ったが、いいだろう。宮原健斗、俺と勝負だ」と受諾。9・1福岡大会での青柳V1戦が決定的となった。
この日は2031人を動員。そして第1試合から大盛り上がりで、三冠戦は大熱狂のうちに幕を閉じた。興行戦争となった中で成功と言っていい盛況ぶりの中、第2次青柳政権が始まった。
【青柳の話】「まずは本当に応援してくれた皆さん、そして今日立川大会にご来場いただいた皆さん、誠にありがとうございました。そして、安齋勇馬。ありがとう、本当に。安齋勇馬に勝てたことが本当に誇らしく思う。俺も安齋勇馬がチャンピオン時代に盛り上げてきたこの三冠、そして今の明るく楽しく激しい全日本プロレスを安齋勇馬以上に盛り上げることを約束します。まだまだ後輩たちの高い壁になりたいので、青柳勇馬はまだまだ老け込まず、若々しくピチピチに頑張りたいと思います。そして、9月1日、宮原健斗。地元のスーパースターがなんだ? 仙台大会の斉藤ブラザーズの地元凱旋を見てから言ってみろ。本当のスーパースターはああいうものだぞ。いいか、自称スーパースターと全日本プロレスのピープルズ優馬、みんなの優馬の戦いをとくと目に焼き付けてください。そして、最後に立っているのはこの俺、青柳優馬です。以上!」
【安齋の話】「クソ。やっぱり青柳さん、すげえ強えな。今一番尊敬しているレスラーで、俺もあの人に認められない、超えたいって一心で頑張ってきたけど、まだまだ…。青柳さん、最後の握手は認めてくれたってことですか? よくできたなってことですか? それだったら、俺はまだ握手なんかしないですよ。俺は必ずあなたに勝ちます。あなたを超えていく存在だと思ってます。握手はその時まで。今握手したら、俺の中で何かが止まっちゃう気がしたから。3月30日にベルトを獲ってから、この数ヵ月間、メチャクチャ大変で、最高な時間だった。1つだけ、あのベルトを獲って損したなって思うことは、あのベルトを持つ喜びを、あのベルトから見る景色を知っちゃったことだ。もう俺は一瞬たりとも止まんねえぞ。またあのベルト巻くまで全力で突っ走ってやる。だから、これからも俺のことを見ててください。ありがとうございました」
【宮原の話】「挑戦表明しました。青柳優馬、まさかお前が三冠ベルトを巻いている状況で、9月1日に行くとは。相当お前の気持ちが安齋勇馬に勝ったんだろう。ただ、3ヵ月前、安齋勇馬にベルトを獲られ、そして1年半前に三冠ベルトを永田裕志から落として、もうこの腰に1年半も三冠ベルトの感触を味わっていない。これは大問題だ、俺にとっては。前の挑戦して約3ヵ月。宮原健斗に早すぎるなんて言葉はないからな。青柳優馬と宮原健斗がこの全日本プロレスを引っ張ってきたと彼はリング上でいったけどね。ただな、俺はこの業界のスーパースターだから。俺は青柳優馬と少し考え方が違うのかもしれないな。彼の言葉を聞くと。確かに引っ張ってきたのは青柳優馬と宮原健斗だと思うよ。ただ、そこを争うのがプロの世界だから。チャンピオンは1人だからね。9月1日、福岡で、俺の超地元で。青柳優馬のファンはこの三冠ベルト姿に浸って。1回だけで十分だろう、もう。あのファンの声援を聞いてれば、1回巻けばプロレスファンは喜ぶよ。もう次は宮原健斗ですよ。9月1日、福岡で、三冠ベルト巻きますよ」