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8/31【スターダム】舞華が上谷粉砕で5★STAR GP全勝優勝 9・14大阪で新ワールド王者たむに挑戦へ

『5★STAR GP 2024〜優勝決定戦〜』東京・武蔵野の森総合スポーツプラザ メインアリーナ(調布市)(2024年8月31日)
優勝決定戦 ○舞華vs上谷沙弥×

 舞華が上谷を粉砕し、5★STAR GPを全勝優勝。初制覇を果たした舞華は「最短で赤いベルトを取り戻す」と宣言し、9・14大阪大会で新ワールド王者・中野たむに挑戦することが決定的となった。

 「5★STAR GP 2024」優勝決定戦は、準決勝でIWGP女子王者・岩谷麻優を下した舞華と、シンデレラトーナメント覇者・羽南を仕留めた上谷によって争われた。両者は今年2月の大阪大会でワールド王座を懸けて激突。当時王者だった舞華がみちのくドライバーIIで勝利しており、上谷にとってはリベンジ戦に。この半年でスタイルを一変させ、ヒールファイトに目覚めた上谷が再び舞華の前に立ち塞がった。

 どちらが勝っても初優勝となる一戦は、序盤こそ正攻法で進んだものの、場外戦に持ち込むと、上谷が暴走。観客席に投げつけるなどして舞華をいたぶると、リングにパイプイスを投入し、そのイスごと蹴り飛ばした。その後も上谷はラフファイトを連発して、ブーイングを浴びる。

 舞華はあくまで正面突破の構えを見せても、上谷はレフェリーを盾にして追撃を防ぐなど悪らつファイトを継続する。舞華はロープ際でのバックドロップで場外に投げ捨てると、花道に連行。しかし、これを利用した上谷は舞華を花道から蹴落とすと、入場ゲート付近から捨て身のプランチャを浴びせた。

 戦場がリングに戻っても上谷が主導権を持ち続けるが、舞華は意地のラリアットで反攻。起き上がり小坊師式ラリアットを乱れ打つが、上谷もカミゴェ式フロントハイキック連打で一歩も引かない。舞華が雪崩式ブレーンバスターを決めれば、上谷は変型ノーザンライトスープレックスを連発。ならばと舞華は負けじとロコモーション式でブレーンバスターを繰り出し、炎華落とし(変型サイドバスター)もさく裂する。

 だが、みちのくドライバーIIは上谷がフランケンで切り返す。舞華がギリギリでキックアウトしても、上谷はフロントハイキック、スピンキックと蹴り技を連発。スタークラッシャーで突き刺した。舞華が沈まないとみるや、どよめきの中でコーナーに。ダイブ攻撃にはつなげられなかったものの、雪崩式フランケンの体勢に入るが、粘る舞華は雪崩式みちのくドライバーIIで大逆転を果たした。

 勝負を捨てない上谷はスキを突いてスタークラッシャーを再び決めると、ヒザ蹴りをねじ込む。それでも屈しない舞華はラリアット、ローリングラリアットとラッシュ。ゴツン!と頭突きをぶち込むと、みちのくドライバーIIがさく裂する。上谷は必死にキックアウトしたものの、粘りもここまで。舞華はリストクラッチ式みちのくドライバーIIで3カウントを奪った。

 舞華が上谷を下し、5★STAR GP初制覇。7・28札幌大会で刀羅ナツコに敗れてワールド王座から陥落し、捲土重来を期して臨んだリーグ戦で、宣言通りの全勝優勝を果たした。岡田太郎社長からマントと王冠、そして優勝トロフィーを受け取ると、場内は大きな拍手に包まれ、「舞華」コールが発生した。

 マイクを持った舞華は「上谷、今まで戦ってきた中で、一番生き生きしてたじゃねえか。それがお前の選んだ居心地のいい場所なんでしょ。こんな形になってしまったけど、今日決勝で上谷とやれて、メチャクチャ嬉しかったよ」と倒れる上谷にメッセージを送る。上谷にも声援が飛ぶが、等の本人は「プロレス人生、一生懸けてでもお前を地獄の底まで引きずり落としてやるよ」と舞華への恨みをあらわに。舞華は「お前は私のライバルなんだよ。また戦うぞ」と手を差し伸べるが、上谷は握手に応じなかった。

 「私が優勝したということは、赤いベルトを…ナツコとやりたいなと思ったけど、負けてんじゃねえか。どうなってんだ。まあ、いいや。私はもう待ってられない。最短で赤いベルトを取り返す。そして、そのあとに思いっきり、ナツコをぶっ潰すんで、みんなよろしく」と舞華は断言。今大会のセミファイナルで刀羅を破り、新王者となったばかりのたむが花道から現れると、舞華は「その最短なんですけど…そう、来月の14日、大阪エディオンアリーナ第1競技場。そこで中野たむ、お前とやりたいと思っているよ」と通告した。

 「たむ、まずはおめでとう。いやあ、私がそのベルトを巻いてた時にやりたかったんだけど、でも私のこと待ってたでしょ?」と舞華。その言葉に「あんたが私のこと待ってたでしょ?」と返したたむは「やろう。最高峰の試合、あんたと私で」と対戦を受諾し、タイトル戦が決定的に。舞華は「果たせなかった約束、ここでしっかり果たそうね」と言い放つと、2人は視線を交錯させた。

 リングに残った舞華は「有言実行でしたよ、みんな。全勝優勝! この勢いのままあの赤いベルトを絶対に取り返す。そして、ナツコとH.A.T.E.をボッコボコにしてやるので、大阪エディオンアリーナ、お越しください。その時までさらばだ!」と力強く締めくくった。

 「もっともっとこのスターダム、強くなるよ。なんてったってこの5★STAR全勝優勝した私がいるんだよ」と舞華。5★STAR GPを制覇しても舞華の歩みは止まらない。まずは前王者時代に実現しなかったたむ戦を制し、再び赤いベルトを腰に巻き、スターダムの先頭に立つ構えだ。


【舞華の話】「全勝優勝! ああ、マジで5★STAR、本当にトラウマだったんだよ。でも、今こうして誰も成し遂げられなかったことを成し遂げることができて、本当によかった。ああ、間違ってなかった。間違ったこともあったかもしれない。いろんな感情になって、心折れそうになって、這い上がって、またもがいて、苦しんで。まあでも、人生ってそれの繰り返しでしょ。だから、応援してくれたファンのみんなも、こんな私の姿を見て、明るく楽しく一緒に人生を歩んでいきたい。もちろんスターダムの仲間と、もっともっといろんな感情になりながら、もがきながら、苦しみながら、時には立場が逆転して。そうやって、強くなっていくと思う。もっともっとこのスターダム、強くなるよ。なんてったってこの5★STAR全勝優勝した私がいるんだよ。必ず最短で赤いベルトを獲るんで。そして年末も迎えたいと思います。本当にありがとうございました。よっしゃあ、酒を飲むぞ!」

【上谷の話】「H.A.T.E.に入って1ヵ月。なかなかの出来でしょ? たださ、最後あいつが立って、笑って、勝ち名乗りを上げている姿、心底気に食わない。リング上でも言ったけど、プロレス人生一生懸けてでもあいつを地獄の底まで引きずり下ろしてやるよ。正義が勝つなんて気に食わないね。だって、人それぞれ正義は違うから。私は私なりの悪の正義で、その正義を振りかざして、スターダムをこれからもメチャクチャにしてやるよ」

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