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9/5【全日本】世界ジュニア戦へ互いに敬意 土井「リスペクトしかない」、光留「日本最高峰の完成度」

 9・16大阪大会における世界ジュニアヘビー級選手権試合の会見が5日、東京・湯島の全日本事務所で行われ、王者“ミスター斉藤"土井成樹、挑戦者・佐藤光留が出席した。

 第69代王者・土井は9・1福岡大会で井上凌を退け、2度目の防衛に成功。試合後、「童貞を殺すセーター」姿の光留が挑戦を表明し、9・16大阪大会での世界ジュニア戦が決まった。

 両者とも1980年生まれで、2000年デビュー。会見では互いに敬意を表し合った。土井は「光留さんがいつも着ているような、あれは何ていうんですか? ニットっていうんですか? セーターですか? あのスタイルが僕は光留さんの正装だと思ってます」と光留の敬意と受け取り、「最大限のリスペクト」を込めてひそかに購入していた光留の「NO NUDE NO LIFE」Tシャツ着用で会見に臨んだ。

 「フリーとしても大先輩ですし、長らく全日本に参戦していて、世界ジュニアも何回も巻かれている選手やと思うんで、そこにはもうリスペクトしかない」、「フリーの大先輩として自主興行を何回もされてる。それは人をまとめる統制力、そしてプロデュース力。そこが素晴らしい。それは僕にできないもの」、「光留さんは僕に持ってないものばっかり持ってると思う」と光留に一目を置きまくった土井は「今まで育ってきた環境もルーツも全然違いますけど、本当にありきたりな言葉ですけど、何か盗みたいなと。ありきたりな言葉ですけど、挑戦者として光留さんにぶつかっていきたい」と意気込んだ。

 対する光留も「ジュニアの選手として日本最高峰の完成度、スタイルを持っている選手だと思っております。今の現世界ジュニア王者にふさわしい選手だと思っております。自分にはないものを持っています」、「土井成樹という選手は日本のプロレス界を2000年以降、支えてきてるわけですよ」と土井を手放しで絶賛。「これはホント土井さんにお願いしたい。僕となんか比べちゃいけませんよと。土井さんの器の大きさ、スケールの大きさというのは、僕が地球だったら、太陽系ぐらい違うんです」とまで称えた。

 同い年で同年デビューの土井がDRAGONGATEでオープン・ザ・ドリームゲート王者となるなど脚光を浴びる姿にパンクラス時代の光留は「嫉妬心にまみれてました」という。「僕は野菜炒めしかできない町中華なんですけど、今までDRAGONGATEってメジャーかインディーかというところでずっといわれてきたと思うんですけど、もう土井成樹そのものが独立した高級レストランなんですよ。材料を集めてきてシェフがやって、だけど気取らない。これが大事なんですよ」と評して土井を謙遜させた光留は「今まで体験したことのない世界ジュニア戦になりそうで、今震えてますね」と武者震いした。

 その後も光留の土井に対する称賛の言葉は褒め殺しと疑われてもおかしくないほど止まらず。ともあれ、同い年のベテラン対決で争われる世界ジュニア戦は互いの敬意がぶつかり合う熱戦が期待できそうだ。

【会見の模様】

▼光留「世界ジュニアにもう何十回目の挑戦か自分でもわからなくなりました、今回の挑戦者・佐藤光留です。今までの世界ジュニアは先輩、後輩、大嫌いだったヤツ、突き上げてくる後輩、他団体、いろんな選手がいたんで。自分とはやはり生きてる世界が違ったり、思想、理念、そういうものが違ったので、どちらが正しいか証明する戦いだと毎回、試合もコメントもやってきました。今回、王者・土井成樹選手と試合をするということで、もう一度改めて土井成樹選手のプロレスをフラットな目で見たんですけど、実は生まれた年も同じ1980年、デビューも2000年。ということで共通点も意外と多くて、もしかしてあんま突っ込めるところもないなかと。試合を見てもジュニアの選手として日本最高峰の完成度、スタイルを持っている選手だと思っております。今の現世界ジュニア王者にふさわしい選手だと思っております。自分にはないものを持っていますが、それはないから敵なのではなく、土井選手のキャリアに裏打ちされた確かな技術、そういうものが試合ににじみ出ているんだな、技として表現されているんだと思います。正直、見た目もでかさこそ正義、無限に大きくなって、どっちかが消え入るまでバチバチやるというのが自分の信条だったんですけど、土井選手は非常に研ぎ澄まされた。このキャリア、年齢で維持してるのが物理的なことではなく心が凄いなと思います。僕は20代の頃はパンクラスにいたのでプロレス界とは少しに遠い位置にいたんですけど、女性にもてたと、グラビアアイドルとセカンド土井がいい感じなんじゃないかと、そういうのも誰かに聞いたことがあるんですけど。そういうのも凄いなと思って」

▼土井「いやいやいや」

▼光留「僕なんかいまだにお金払って撮影会に行ってるんで。他人と自分を比べるものじゃないですけど、いいな、凄いな、土井成樹ってすげえんだなって。この前も僕、DVD買いましたからね。来栖うさこの写真集、クラウドファンディングで10万円のやつ買いましたからね。けど、土井さんはたぶん夜な夜なそういうところに行ってすげえなと思ってるんで非常に楽しみです。以上です」

▼土井「土井成樹です。タイトル戦が決まって、今、光留さんも言ってましたけど、佐藤光留と土井成樹は同学年でキャリアも同じぐらいで。でも試合になったら年齢とかキャリアは関係ないと思うんですけども、この前、福岡で挑戦表明いただいたときに、僕は光留さんに『お前、何ちゅう格好で来てるんや』ってツッコミ入れましたけど、改めて考えると佐藤光留というレスラーは今日、僕が着ているジャケットスタイルではなくて、もっと言えばスーツスタイルでもなく、光留さんがいつも着ているような、あれは何ていうんですか? ニットっていうんですか? セーターですか? あのスタイルが僕は光留さんの正装だと思ってますんでね。そこは最大限のリスペクトをいただきましたので、今日は僕も光留さんが知らない間にTシャツを購入しまして」

▼光留「おっ!」

▼土井「(立ち上がってジャケットを広げ)着てきました。NO NUDE NO LIFE」

▼光留「え、どうしたんですか? それ」

▼土井「僕ちょっとこれ手に入れまして。光留さんへの最大のリスペクトとして」

▼光留「この間、パイルドライバーで関西地方から土井さんからの注文があって」

▼土井「あ、わたくしです。僕です」

▼光留「マジですか…」

▼土井「でも光留さん、あれですよ。アイドルとなんかあったってのは僕、今、初耳ですね。それは聞いたことないですね。光留さんがおっしゃっていたように僕も光留さんは僕に持ってないものばっかり持ってると思うんで。今まで育ってきた環境もルーツも全然違いますけど、本当にありきたりな言葉ですけど、何か盗みたいなと。ありきたりな言葉ですけど、挑戦者として光留さんにぶつかっていきたいなと思います」

▼光留「マジで買ったんですか?」

▼土井「はい、マジで買いました。土井さんってありましたよね?」

▼光留「ありました、ありました」

▼土井「土井さんです」

▼光留「マジですか?」

▼土井「はい」

▼光留「ありがとうございます」

▼土井「メチャクチャカッコいいなと思って。これ普段着として着れるんで」

▼光留「正直、僕のTシャツ着てこんなカッコいい人…僕が着たらネタっぽくなるんで、僕のファンが着たら全員変態になるんですよ」

▼土井「いやいや、僕どうこうじゃなくてTシャツがカッコいいからです」

▼光留「いやいや、完全に土井さんがいいからです」

▼土井「違います、違います。やめてください、そんな。勘弁してください」

▼光留「ビックリした。(雑誌の)LEONかと思いましたよ。何で後ろ(の幕が)全日本なんだと。サファリとかに変えろと思いましたよ」

▼土井「そんな言っていただいて、ありがとうございます」

――佐藤選手は所属ではないものの全日ジュニアをずっと支えてきた選手だが、挑戦表明された時に覚悟は感じた?

▼土井「それはもうセーター、ニットが全てじゃないですかね。あとやっぱりフリーとしても大先輩ですし、長らく全日本に参戦していて、世界ジュニアも何回も巻かれている選手やと思うんで、そこにはもうリスペクトしかないですね。こういう形でタイトル戦ができるっていうのはうれしい限りです」

――土井選手からリスペクトの言葉があったが?

▼光留「あの、僕、全日本ジュニアを所属じゃないのに支えてきたと言われますけど、土井成樹という選手は日本のプロレス界を2000年以降、支えてきてるわけですよ。僕が全日本ジュニアだけってわけじゃないですけど、プロレスラーとしての器の大きさ、スケールの大きさですかね。自分でコントロールするものじゃなくて、生まれ持った星のでかさ、器の大きさ。リスペクトといわれましたけど、これはホント土井さんにお願いしたい。僕となんか比べちゃいけませんよと。土井さんの器の大きさ、スケールの大きさというのは、僕が地球だったら、太陽系ぐらい違うんです」

▼土井「それは言いすぎですよ。それはないですって」

▼光留「だって僕、嫉妬心にまみれてましたよ。20代の佐藤光留はいないも同然ですから。デビュー戦と2戦目が雑誌に載った後は年に1回プロレスラー名鑑に変なこと書く人以外に載らなかったですからね。だって、その頃、両国のメインで金本浩二をぼてくりこかして。金本浩二が控室で『もう無理や』って泣いたって風の噂で聞いて」

▼土井「そんなことなかったと思います。僕が泣いてたと思うんですけどね。僕は逆に光留さんをリスペクトしてるのがほかにもありまして、フリーの大先輩として自主興行を何回もされてる。それは人をまとめる統制力、そしてプロデュース力。そこが素晴らしい。それは僕にできないものなんで」

▼光留「ウチ、クズ野菜が寄ってくるだけなんですよ」

▼土井「いやいや、そんなことないでしょう」

▼光留「僕は野菜炒めしかできない町中華なんですけど、今までDRAGONGATEってメジャーかインディーかというところでずっといわれてきたと思うんですけど、もう土井成樹そのものが独立した高級レストランなんですよ。材料を集めてきてシェフがやって、だけど気取らない。これが大事なんですよ」

▼土井「僕はそこらじゅうにあるファミレスですよ」

▼光留「いやいや。こういうところがすげえなと思いますね。普通プロレス界ってここまでなったら、『まあそうだけどな』ってなるけど、(会見場にいる)練習生覚えとけよ、お前。こうやって気取らないんだよ、本当に凄い人っていうのは。まず相手を尊敬すること。だから尊敬されるの。わかる? 覚えとけ」

▼土井「このコメント、光留さんが素晴らしいですね。対戦相手を尊敬する、持ち上げるっていう。これは僕にできないことなので、ここまで持ち上げていただいて逆に恐縮です」

▼光留「僕もありのままを話したら、今まで体験したことのない世界ジュニア戦になりそうで、今震えてますね」

――前回、世界ジュニアを落として以降、若い世代が全日ジュニアを引っ張ってきた状況にどんな思いがある?

▼光留「最近思うんですけど、世代の若いか古いかにこだわってるのって、それ以外に何もねえヤツらだけなんですよ。若い世代の時、『上の世代を引きずり下ろす』とみんな口をそろえて言うんですよ。『若い世代がこれからを創っていかなきゃいけない』。絶対言うんですよ。そのたびに言ってるんですよ。じゃあ、お前ら40になったら自動的に引退しろよと思ってるんですよ。だってもう自分が必要ないと言ってたヤツらと同じ年代になったんだから。そしたら必ず言うんですよ。『ジジイの力を見せる』と。ジジイになったんだから引けよと思うんですけど、世代闘争とかみんなが言ってるから同じように言ってきましたけど、結局レスラーって一個人なんですよ。で、一個人のレスラーで見たら、土井成樹っていう存在は目をつぶっても瞼の裏に出てくるぐらい輝きが違うんですよね。練習生忘れるなよ。そういうところだからな」

▼土井「勉強になります。ありがとうございます」

▼光留「あとね、入場曲がカッコいいんですよ。あれ福岡以来、毎日聞いてる。ウィキペディア見て唯一突っ込めるとこどこかなと思ったら、『もつ鍋が苦手らしい』って書いてあったんですよ。土井さんぐらいになったら苦手なことも『らしい』ですからね。普通、確定情報ですよ、ウィキペディアに書くんだったら」

▼土井「もつ鍋食べられるようになったんですよ」

▼光留「苦手克服?」

▼土井「はい。ナスが苦手なんですよね」

▼光留「一緒」

▼土井「うわ、素晴らしいですね」

▼光留「スイカは大丈夫ですか?」

▼土井「スイカは得意じゃないです」

▼光留「一緒」

▼土井「牡蠣はどうですか?」

▼光留「牡蠣は大好き。一応岡山なんで」

▼土井「失礼しました。僕も牡蠣食べられるようになります」

▼光留「練習生、覚えとけ。変態自衛隊は二人ともスイカとメロン食べなかったからな」

▼土井「光留さん、正装スタイルのニットセーター、あれは普通に売ってるんですか?」

▼光留「あれは主な購入先はアマゾンです。僕はまとめて5着とか買います」

▼土井「日替わりで着れるように?」

▼光留「そうですね。そもそもあれ、みんなプロレスのリングに上がるコスプレだと思ってるんですけど、僕、趣味が女装なので。コロナ中もずっと女性用の下着を下に着用してランニングしたり、近所のコンビニとか行ったり。プロレスにウソがあってはいけない。そもそもプロレスってショーとかいろんなこと言われるわけじゃないですか。人前に出るものって着飾ったりするけど、そこに本当の人間性がないとダメだと思ってるんです。だから説得力があったりとか、本当に面白くなると思ってるんで。僕は女装が趣味なんで、あのときだけはホントにすべてを忘れるんです。あの瞬間だけは自分になれるんで。あとは土井成樹のウィキペディア見て落ち込んでるだけです。凄すぎて」

▼土井「あのスタイルは説得力の塊ですね」

▼光留「もし土井さんが着たら俺、仕事なくなるなと思ってるんです」

▼土井「いやいや、あれは光留さんしか着ちゃいけないと思うんですよね。光留さん以外に今まで着てらっしゃった方いると思うんですけど、やっぱりあのスタイル=佐藤光留というのがファンの方にもしみついてる、浸透してると思うんで」

▼光留「ありがたいですけど、土井さんってお尻が日本人離れしてるんです」

▼土井「そんなことないですよ」

▼光留「大きけりゃいいってものでもないし、やっぱり平坦でもダメじゃないですか。ちょうど手に納まるあのボリュームと張り。試合中、あれ見てて…リーグ戦でシングルやった時、土井さんのお尻みてて、きれいだなと思ってたら負けたんですよ」

▼土井「いやいや、光留さんのお尻の方が凄いですよ」

▼光留「そんなブツブツの私なんて大したもんじゃないですよ。土井さんって脱毛とか気にします?」

▼土井「脱毛は…基本的に出るところは処理します」

▼光留「この美意識が凄いですね」

▼土井「そんなないですけどね、美意識」

▼光留「どうしても出るじゃないですか。出るところはみせてキャーって言われたいんですよ」

▼土井「ほったらかしにしといてね」

▼光留「このプロ意識…何のプロなんだって話になってくるんで」

▼土井「今日から僕、一切処理しません。出していきます。光留さん、憧れますから、それにならってじゃないですけど、そういうのはいらないなって」

▼光留「じゃあ僕も土井成樹を見習って、あとでトイレでむしります。(練習生に)手伝って」

※写真撮影時

▼光留「土井さんって関西から来てるんですよね?」

▼土井「関西からです」

▼光留「何で関西から来てるのにこんなちゃんとしたの持ってるんですか? 僕、横浜から来たのにしわしわ」

▼土井「カッコいいじゃないですか。おしゃれですよ」

▼光留「12年ぐらい同じの着てますよ」

▼土井「すいません、何か。ありがとうございます」

▼光留「いえいえ、本当に光栄です」

※写真撮影後

▼土井「光留さん、ありがとうございました」

▼光留「ありがとうございました。何かつけてます? めっちゃいい匂いします」

▼土井「何もつけてないです。体臭ですか? そんないいの出てないと思うんですけど」

▼光留「何ていうんですか、渋い…」

▼土井「汗かいてあれやったんですけど」

▼光留「よく見たら唇もいいですね」

▼土井「唇ですか? 初めて言われました」

▼光留「ホントですか。ちょっと連絡先を」

▼土井「分かりました。LINE交換しますか」

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