9/5【RIZIN】平本蓮のドーピング検査結果は陰性 榊原CEO「これまで以上に検査態勢を厳しくする」
榊原信行CEOが5日、都内で会見し、7・28さいたまSA大会『超RIZIN.3』で対戦した朝倉未来、平本蓮のドーピング検査結果がともに陰性だったと報告した。
両者は7・28さいたまSA大会『超RIZIN.3』で対決。平本が劇的な1R・TKO勝利を収め、敗れた未来は現役引退を決意した。格闘技ファンに興奮と感動を与えた世紀の一戦だが、1ヵ月が経過して大きな波紋が起こった。
総合格闘家の赤沢幸典が平本の薬物使用を告発。自身が薬物を手配したことも明かした。大きな物議をかもした中、平本は今月2日に弁護士同席のもと会見し、「一切ドーピングに関することはやっていませんし、自分から進んでお願いしたことはありません」と疑惑を全面否定した。
RIZINでは試合当日、二人から検体を採取し、WADA(世界ドーピング防止機構)の検査基準で尿検査を実施。結果、両者とも陰性だった。榊原CEOは「平本選手が意図か意図じゃないかにかかわらず、ドーピングに引っかかる薬物を入手していた時点で、ルールによってはアウトなんです。現状のRIZINのルールではそこまで規定がないので、これがドーピングに該当すると裁定はできない」と説明した。
大きな騒動が起こった今回の平本ドーピング疑惑を機にRIZINではアンチドーピングの姿勢をより強めていく。榊原CEOは「当日の検査だけで中立を保たれない、公明正大に行われない、選手の意識が高まらないというのであれば、ルールを抜本的に見直す」との意向を表明。今後は医師、有識者による中立的な組織体制を組み、「これまで以上に検査体制を厳しくする。ドーピング規定の見直しと新しいドーピングポリシーの策定に入ります」とした。世界的にドーピング検査の9割が尿検査というが、血液検査も取り入れる可能性を示した。
そのために選手との契約も厳格化する。「これまでの契約書の文言以上にドーピングに関する厳しい制約とか約束を選手とさせていただく。罰則を強めることと選手契約を根本的に見直すことに取り組んでいきたい」とした榊原CEOは「RIZINとしては選手、関係者にも格闘技を愛して、RIZINで志高く戦う意識を持ってほしい。そういう思いをもって強くなることを標榜するのであれば、アンチドーピングを新たにこの機会に誓ってほしい」と選手たちに向けて呼びかけた。
今月29日にはさいたまSA大会も控え、榊原CEOは「気持ちを選手たちとともに高めて、意識を高めて最高の空間を作り出せるように努力したいと思います。その大会から改善できるところは改善して取り組んでまいります」と意思表示。「これだけ世間をお騒がせしてしまったことに対して猛省をし、変わっていくためのきっかけにしていきたい」と誓っていた。