【スターダム】上谷が敗者引退ワールド王座戦激勝 たむ涙でリングに別れ「宇宙一幸せなプロレスラー人生だった!」 2025/4/27
『カードファイト!! ヴァンガード Divinez presents ALL STAR GRAND QUEENDOM 2025』横浜アリーナ(2025年4月27日) ワールド・オブ・スターダム選手権試合 完全決着敗者引退特別ルール ○上谷沙弥vs中野たむ× 敗者引退ワールド王座戦は王者・上谷に凱歌。敗れたたむは涙ながらに「宇宙一幸せなプロレスラー人生だった!」とリングに別れを告げた。 かつて師弟関係にあった上谷とたむは3・3後楽園大会で敗者退団マッチで対決。敗れたたむが引退をかけての再戦を要求すると、上谷は自らも引退をかけたうえで受諾。この日、赤いベルトと選手生命をかけた両者の“最後の対決"が年間最大のビッグマッチで実現した。 異様なムードの中、開始のゴングが鳴ると、上谷が場外でのニールキックで先制。チェーンを利しての絞首刑に処す。その後も上谷が首攻めを主体に攻勢を続けたが、たむはコーナーでの宙吊り式スリーパーで絞め上げて逆襲。場外に転落した上谷にコーナー最上段からのプランチャを発射した。 花道を全力疾走して攻撃を狙ったが、上谷はフロントハイキックで迎撃。花道上でのスタークラッシャーを狙ったが、食い止めたたむは花道全力疾走式バイオレットシューティングをさく裂。エプロン上での攻防も制してタイガースープレックスを敢行。上谷もすぐさま断崖式フランケンシュタイナーでやり返した。 リングに戻ると上谷はロコモーション式フィッシャーマンを連発。たむがジャーマンで投げても、すぐさまリバースフランケンでやり返す。たむが再びジャーマンで投げても、再び意地のリバースフランケンで徹底抗戦。ならばとたむはジャーマンで引っこ抜いた。 上谷も雪崩式フランケン、スタークラッシャーの猛攻に出れば、たむは雪崩式タイガースープレックスで譲らず。ダブルダウンから立ち上がると、互いに仁王立ちして顔面を張り合い、上谷が連打を浴びせる。たむがトラースキックを見舞えば、上谷はニールキックで応戦。スピンキックが相打ちとなり、たむがバックドロップで投げると、上谷はフランケンシュタイナーで対抗した。 譲らない攻防が続く中、たむは上谷の後頭部にバイオレットシューティングをさく裂。なおもバイオレットシューティングを乱れ打ち、バイオレットスクリュードライバーで突き刺す。さらにトワイライトドリームで勝負に出た。それでも沈まない上谷と鈍い音の頭突きを何発も打ち合って意地をぶつけ合う。たむがタイガースープレックスを決めれば、上谷はスクールボーイ式バックドロップホールドで徹底抗戦。たむがバイオレットスクリュードライバー、上谷がスタークラッシャーで突き刺すものの、いずれも1カウントで返す意地の張り合いとなった。 最後に流れを引き寄せたのは上谷。カウンターのフロントハイキックを叩き込むと、旋回式スタークラッシャーを敢行。「中野たむ、さよなら!」とカミゴェをぶち込む。それでもたむは肩を上げたが、上谷は掟破りの逆トワイライトドリームを決めて3カウントを奪取。たむに引導を渡した。 死闘を制してワールド王座V2を果たした上谷は「中野たむのすべてを奪ったぞ!」と雄叫びを上げたものの、そこから語り出したのは喜怒哀楽がすべて詰まった複雑な思いだった。「でも、なんか苦しいよな…。全部何もかもお前のせいだからな。お前のせいで私はプロレスラーになった。お前のせいで怪我もした。お前のせいで強くなった。お前のせいでお前を引退させることになった。全部、全部、全部、お前のせいだからな!」と涙ながらに思いの丈をぶつける。そして、「今日お前のすべてを奪ってわかった。私はお前のことが大好きだ」と告白。遺恨をすべて清算した上谷は「プロレスを自分が始めた時、真っ暗で生きる希望がなかった私に希望の光をくれたのもたむだった。私が真っ黒に染まった時もずっと信じてくれたのは中野たむ、あんたひとりだけだった。私にとってあんたは光り輝く一番星だよ」と投げかけた。 その言葉を受け止めたたむも「上谷はさ、不器用すぎでしょ。愛を忘れたんじゃなかったんだね。こんな不器用で泣き虫でメイクもおかしい後輩のせいで大変な思いをしたけど、でもたむはあなたがいたからここまで生きられた。全部を懸けて戦えた。ごめんね。ありがとう」と感謝。「上谷、あなたはこれから中野たむの呪いを一生背負って生きるんだよ。ここにいるみんなもそう」と続けてどよめきを巻き起こすと、「全員たむのことを一生忘れちゃダメだからね」と別れの言葉を口にした。 感極まった上谷は「背負うわけねえだろ! バカ! ブス! おたんこなす! 腐ったミカン! そんな重たいもん、背負わせるんじゃねえよ!」とありとあらゆる罵声を浴びせたものの、「でも、お前と出会えて、私はここまで強くなれた」と素直な思いを伝えた。 その気持ちに触れたたむは「上谷さ、最後にひとつだけ聞いていい? プロレスラーになってよかった?」と問いかける。上谷は「もちろん」と即答。「あんたに出会えて幸せだよ、バカ!」と返すと、たむも「たむも宇宙一幸せなプロレスラー人生だった!」と断言し、2人は涙ながらに抱き合った。 上谷はマイクを通さず、「私の人生は全部変わりました。何もなかった私だったけど、ここまで立てることができました。ありがとうございました」とたむに感謝の言葉を送る。たむはマイクで「今日だけはさ、一緒に帰らない?」と提案。上谷も「最初で最後だな」と応じる。恩讐を越えて、関係を修復した2人は肩を組んで花道を下がっていく。最後は横浜アリーナ全体が「たむ」コールに包まれて、大会はフィナーレに。たむはバックステージで何も語らず、リングに別れを告げた。
『カードファイト!! ヴァンガード Divinez presents ALL STAR GRAND QUEENDOM 2025』横浜アリーナ(2025年4月27日)
ワールド・オブ・スターダム選手権試合 完全決着敗者引退特別ルール ○上谷沙弥vs中野たむ×
敗者引退ワールド王座戦は王者・上谷に凱歌。敗れたたむは涙ながらに「宇宙一幸せなプロレスラー人生だった!」とリングに別れを告げた。
かつて師弟関係にあった上谷とたむは3・3後楽園大会で敗者退団マッチで対決。敗れたたむが引退をかけての再戦を要求すると、上谷は自らも引退をかけたうえで受諾。この日、赤いベルトと選手生命をかけた両者の“最後の対決"が年間最大のビッグマッチで実現した。
異様なムードの中、開始のゴングが鳴ると、上谷が場外でのニールキックで先制。チェーンを利しての絞首刑に処す。その後も上谷が首攻めを主体に攻勢を続けたが、たむはコーナーでの宙吊り式スリーパーで絞め上げて逆襲。場外に転落した上谷にコーナー最上段からのプランチャを発射した。
花道を全力疾走して攻撃を狙ったが、上谷はフロントハイキックで迎撃。花道上でのスタークラッシャーを狙ったが、食い止めたたむは花道全力疾走式バイオレットシューティングをさく裂。エプロン上での攻防も制してタイガースープレックスを敢行。上谷もすぐさま断崖式フランケンシュタイナーでやり返した。
リングに戻ると上谷はロコモーション式フィッシャーマンを連発。たむがジャーマンで投げても、すぐさまリバースフランケンでやり返す。たむが再びジャーマンで投げても、再び意地のリバースフランケンで徹底抗戦。ならばとたむはジャーマンで引っこ抜いた。
上谷も雪崩式フランケン、スタークラッシャーの猛攻に出れば、たむは雪崩式タイガースープレックスで譲らず。ダブルダウンから立ち上がると、互いに仁王立ちして顔面を張り合い、上谷が連打を浴びせる。たむがトラースキックを見舞えば、上谷はニールキックで応戦。スピンキックが相打ちとなり、たむがバックドロップで投げると、上谷はフランケンシュタイナーで対抗した。
譲らない攻防が続く中、たむは上谷の後頭部にバイオレットシューティングをさく裂。なおもバイオレットシューティングを乱れ打ち、バイオレットスクリュードライバーで突き刺す。さらにトワイライトドリームで勝負に出た。それでも沈まない上谷と鈍い音の頭突きを何発も打ち合って意地をぶつけ合う。たむがタイガースープレックスを決めれば、上谷はスクールボーイ式バックドロップホールドで徹底抗戦。たむがバイオレットスクリュードライバー、上谷がスタークラッシャーで突き刺すものの、いずれも1カウントで返す意地の張り合いとなった。
最後に流れを引き寄せたのは上谷。カウンターのフロントハイキックを叩き込むと、旋回式スタークラッシャーを敢行。「中野たむ、さよなら!」とカミゴェをぶち込む。それでもたむは肩を上げたが、上谷は掟破りの逆トワイライトドリームを決めて3カウントを奪取。たむに引導を渡した。
死闘を制してワールド王座V2を果たした上谷は「中野たむのすべてを奪ったぞ!」と雄叫びを上げたものの、そこから語り出したのは喜怒哀楽がすべて詰まった複雑な思いだった。「でも、なんか苦しいよな…。全部何もかもお前のせいだからな。お前のせいで私はプロレスラーになった。お前のせいで怪我もした。お前のせいで強くなった。お前のせいでお前を引退させることになった。全部、全部、全部、お前のせいだからな!」と涙ながらに思いの丈をぶつける。そして、「今日お前のすべてを奪ってわかった。私はお前のことが大好きだ」と告白。遺恨をすべて清算した上谷は「プロレスを自分が始めた時、真っ暗で生きる希望がなかった私に希望の光をくれたのもたむだった。私が真っ黒に染まった時もずっと信じてくれたのは中野たむ、あんたひとりだけだった。私にとってあんたは光り輝く一番星だよ」と投げかけた。
その言葉を受け止めたたむも「上谷はさ、不器用すぎでしょ。愛を忘れたんじゃなかったんだね。こんな不器用で泣き虫でメイクもおかしい後輩のせいで大変な思いをしたけど、でもたむはあなたがいたからここまで生きられた。全部を懸けて戦えた。ごめんね。ありがとう」と感謝。「上谷、あなたはこれから中野たむの呪いを一生背負って生きるんだよ。ここにいるみんなもそう」と続けてどよめきを巻き起こすと、「全員たむのことを一生忘れちゃダメだからね」と別れの言葉を口にした。
感極まった上谷は「背負うわけねえだろ! バカ! ブス! おたんこなす! 腐ったミカン! そんな重たいもん、背負わせるんじゃねえよ!」とありとあらゆる罵声を浴びせたものの、「でも、お前と出会えて、私はここまで強くなれた」と素直な思いを伝えた。
その気持ちに触れたたむは「上谷さ、最後にひとつだけ聞いていい? プロレスラーになってよかった?」と問いかける。上谷は「もちろん」と即答。「あんたに出会えて幸せだよ、バカ!」と返すと、たむも「たむも宇宙一幸せなプロレスラー人生だった!」と断言し、2人は涙ながらに抱き合った。
上谷はマイクを通さず、「私の人生は全部変わりました。何もなかった私だったけど、ここまで立てることができました。ありがとうございました」とたむに感謝の言葉を送る。たむはマイクで「今日だけはさ、一緒に帰らない?」と提案。上谷も「最初で最後だな」と応じる。恩讐を越えて、関係を修復した2人は肩を組んで花道を下がっていく。最後は横浜アリーナ全体が「たむ」コールに包まれて、大会はフィナーレに。たむはバックステージで何も語らず、リングに別れを告げた。