【全日本】33分激闘…宮原が“ライバル"ジェイク撃破でV8 タイ記録で「MVP確定」宣言 2019/10/24
『2019旗揚げ記念シリーズ』最終戦 東京・後楽園ホール(2019年10月24日) 三冠ヘビー級選手権試合 ○宮原健斗ジェイク・リー× 宮原が激闘の末、ジェイクに雪辱を遂げて三冠王座を死守。自身も持つ最多防衛2位タイのV8を達成し、「2019年MVP確定」を宣言してみせた。 ◇ ジェイクが9月の王道トーナメント決勝戦で宮原を破って優勝を飾り、この日の三冠ベルト2度目の挑戦を決めた。前哨戦ではハイキックで宮原をKOするなど好調を持続。雪辱戦となる宮原は「どっちの価値観が全日本を引っ張るか」と定めて秋の頂上決戦に臨んだ。 宮原がライバルと認めたジェイクとの三冠戦は戦前の予想を超える激闘となった。序盤から中盤にかけて激しいせめぎ合いを展開。場外戦でもミドルキックを連打するジェイクに宮原が頭突き連打で応戦して譲らない。時間の経過とともに場内の熱も高まり、両者へのコールが随所で飛び交った。 先に勝負を仕掛けたのは王者だった。ジェイクの後頭部にブラックアウトを突き刺すと、ジャーマン、正調ブラックアウトとよどみない連続攻撃に出る。シャットダウンが不発に終わっても、ジェイクが狙ったバックドロップを阻止。後頭部へのブラックアウト、二段式ジャーマンで流れを作り、再びシャットダウンを仕掛けた。 これはジェイクが食い止め、カウンターのニーリフトで宮原のアゴを射抜いて反撃を開始。ジャイアントキリング、ドクターボムと宮原に反撃のスキを与えずたたみかけ、むき出しの右ヒザでジャイアントキリングを狙う。かわした宮原は回転足折り固めでニアフォールに追い込み、ジェイクのハイキックをかいくぐってブラックアウトをスタンドでさく裂。執念でシャットダウンを決めた。 勝負あったかに思われたが、ジェイクは3カウント寸前に返して粘る。30分が経過するとジェイクは2度目のシャットダウンを阻止し、右ハイキックをさく裂。ブラックアウトで応戦する宮原をハイキック2連発で返り討ちにすると、ついに高角度バックドロップを爆発させた。 今度は宮原がギリギリで肩を挙げて大きなどよめきを誘う。悲痛な健斗コールに包まれる中、宮原はバックドロップを顔面へのヒザ蹴りで食い止めると、4発目となる右ハイキックを食らってもブラックアウトで徹底抗戦。棒立ちとなったジェイクに2度目となるシャットダウン・スープレックス・ホールドを敢行してようやく3カウントを奪った。 陥落寸前に追い込まれながらも、33分を超える激闘となったジェイクとのライバル対決を制した宮原が三冠ベルトと頂点の座を死守した。疲労困ぱいとなりながらも最高マイクで締めたが、その中で宮原は「これが全日本プロレス最高峰、宮原健斗vsジェイク・リーだ」と胸を張ったうえで、「ジェイク・リー、皆様もお気づきだと思いますが、間違いなく彼はスターだ」と称えた。そしてバックステージでも「心の奥底では望んでたこと」と前置きしたうえで、「これからはね、どっちが看板を背負っていく、どっちが先頭で、どっちの価値観が全日本プロレスの価値観になるんだってことなんで。本当の意味でのどっちが頭に立つのか勝負が始まったんじゃないですかね」とライバル闘争の本格開戦を宣言した。 これで自身も保持する三冠最多防衛2位タイ記録のV8を達成。これが年内最後の三冠戦となる可能性も高く、王者としての越年も濃厚となった。しかも川田利明の持つ最多防衛記録V10まであと3つ。「今まで散々MVP候補ナンバー1って言ってきたが、V8達成だ。もう今日MVP確定だ。マスコミ関係各位、よーく書いておくんだぞ。2019年MVPは宮原健斗で決定だ」と2019年の主役宣言を放った最高男は「それは俺しかいないでしょ。ジェイク・リーを破ったんだから俺しかいない」とその先に最多防衛記録更新を見据えた。 至宝ベルトを守り抜いた最高男にとって次なる大勝負は暮れの最強タッグだ。青柳とのNEXTREAMコンビで出場する今年、宮原は諏訪魔と組んだ2015年以来4年ぶり2度目の優勝を狙う。王道トーナメントを逸したものの、今年チャンピオン・カーニバルを三冠王者として制し、最強タッグを制すれば、2019年は間違いなく宮原イヤーで終わる。MVP獲りを絶対的とするためにも最高男は最強タッグ制覇で2019年を締めくくる。 【試合後の宮原】 ▼宮原「よっしゃあ、V8達成。もうそのV8がすぐに出ないぐらいジェイク・リー選手との戦いというのは僕にとって重いものだった。それは見てる人も恐らくそう感じたんじゃないですかね。それが戦う前からビンビン伝わってきたし体に。やっぱり特別なものだと思います」 ――今までシングルで戦ったジェイク・リーで一番強かったのでは? ▼宮原「強い。当たり前ですよね。彼はスター。スターは数えるほどしかいないから。ただね、この時代に同じ年齢でね、スターが二人いるっていうのは全日本プロレスにとってはいいことじゃないですか。わかりやすくスターだ、二人とも。今日そう感じましたね。今まではね、何か僕のライバルという発言が先行してた部分が正直感じてた部分もあった。それはたぶんマスコミの皆さんもまだじゃないかなっていう感じも僕は伝わってきてたし。僕が言っても響いてなかったのを感じてたんでね。ただ今日でね、新たなスターが誕生して、二人スターがいますよ、この全日本プロレスには」 ――宮原選手が望んだ状況が今日から始まったと? ▼宮原「僕が望んでた。言わなかったけど望んでたね。強がって望んでたというのは言わなかった。正直、心の奥底では望んでたことだったんで。ただね、これからはね、どっちが看板を背負っていく、どっちが先頭で、どっちの価値観が全日本プロレスの価値観になるんだってことなんで。本当の意味でのどっちが頭に立つのか勝負が始まったんじゃないですかね」 ――これが今年最後の三冠戦となる可能性が高く、三冠王者として年越しすることになりそうだが? ▼宮原「最後ですか。プロレスは何が起こるかわかんないんでね。それは95%ぐらいだと思うんですけどね。まだまだ僕はどんな戦いだろうが全力なんで、まだまだ全く今までと変わらないですね」 ――次は青柳と出場する最強タッグだが? ▼宮原「まぁまぁ最強タッグは11月入ってからぐらいに切り替えますよ。僕は明日からミュージカルスターになるんで」 ――前回と同じV8に並んだが? ▼宮原「止まらないよ。でもね、宮原健斗の記録に並んだってことは自分自身、その時の記録を持っていた以上にたぶん宮原健斗は最高になってるんじゃないですかね」 ――あと3回で最多防衛記録更新となるが? ▼宮原「そうですね。もうそれは俺しかいないでしょ。ジェイク・リーを破ったんだから俺しかいないでしょ。ねぇ」 ※ジェイクはノーコメント
『2019旗揚げ記念シリーズ』最終戦 東京・後楽園ホール(2019年10月24日)
三冠ヘビー級選手権試合 ○宮原健斗ジェイク・リー×
宮原が激闘の末、ジェイクに雪辱を遂げて三冠王座を死守。自身も持つ最多防衛2位タイのV8を達成し、「2019年MVP確定」を宣言してみせた。
◇
ジェイクが9月の王道トーナメント決勝戦で宮原を破って優勝を飾り、この日の三冠ベルト2度目の挑戦を決めた。前哨戦ではハイキックで宮原をKOするなど好調を持続。雪辱戦となる宮原は「どっちの価値観が全日本を引っ張るか」と定めて秋の頂上決戦に臨んだ。
宮原がライバルと認めたジェイクとの三冠戦は戦前の予想を超える激闘となった。序盤から中盤にかけて激しいせめぎ合いを展開。場外戦でもミドルキックを連打するジェイクに宮原が頭突き連打で応戦して譲らない。時間の経過とともに場内の熱も高まり、両者へのコールが随所で飛び交った。
先に勝負を仕掛けたのは王者だった。ジェイクの後頭部にブラックアウトを突き刺すと、ジャーマン、正調ブラックアウトとよどみない連続攻撃に出る。シャットダウンが不発に終わっても、ジェイクが狙ったバックドロップを阻止。後頭部へのブラックアウト、二段式ジャーマンで流れを作り、再びシャットダウンを仕掛けた。
これはジェイクが食い止め、カウンターのニーリフトで宮原のアゴを射抜いて反撃を開始。ジャイアントキリング、ドクターボムと宮原に反撃のスキを与えずたたみかけ、むき出しの右ヒザでジャイアントキリングを狙う。かわした宮原は回転足折り固めでニアフォールに追い込み、ジェイクのハイキックをかいくぐってブラックアウトをスタンドでさく裂。執念でシャットダウンを決めた。
勝負あったかに思われたが、ジェイクは3カウント寸前に返して粘る。30分が経過するとジェイクは2度目のシャットダウンを阻止し、右ハイキックをさく裂。ブラックアウトで応戦する宮原をハイキック2連発で返り討ちにすると、ついに高角度バックドロップを爆発させた。
今度は宮原がギリギリで肩を挙げて大きなどよめきを誘う。悲痛な健斗コールに包まれる中、宮原はバックドロップを顔面へのヒザ蹴りで食い止めると、4発目となる右ハイキックを食らってもブラックアウトで徹底抗戦。棒立ちとなったジェイクに2度目となるシャットダウン・スープレックス・ホールドを敢行してようやく3カウントを奪った。
陥落寸前に追い込まれながらも、33分を超える激闘となったジェイクとのライバル対決を制した宮原が三冠ベルトと頂点の座を死守した。疲労困ぱいとなりながらも最高マイクで締めたが、その中で宮原は「これが全日本プロレス最高峰、宮原健斗vsジェイク・リーだ」と胸を張ったうえで、「ジェイク・リー、皆様もお気づきだと思いますが、間違いなく彼はスターだ」と称えた。そしてバックステージでも「心の奥底では望んでたこと」と前置きしたうえで、「これからはね、どっちが看板を背負っていく、どっちが先頭で、どっちの価値観が全日本プロレスの価値観になるんだってことなんで。本当の意味でのどっちが頭に立つのか勝負が始まったんじゃないですかね」とライバル闘争の本格開戦を宣言した。
これで自身も保持する三冠最多防衛2位タイ記録のV8を達成。これが年内最後の三冠戦となる可能性も高く、王者としての越年も濃厚となった。しかも川田利明の持つ最多防衛記録V10まであと3つ。「今まで散々MVP候補ナンバー1って言ってきたが、V8達成だ。もう今日MVP確定だ。マスコミ関係各位、よーく書いておくんだぞ。2019年MVPは宮原健斗で決定だ」と2019年の主役宣言を放った最高男は「それは俺しかいないでしょ。ジェイク・リーを破ったんだから俺しかいない」とその先に最多防衛記録更新を見据えた。
至宝ベルトを守り抜いた最高男にとって次なる大勝負は暮れの最強タッグだ。青柳とのNEXTREAMコンビで出場する今年、宮原は諏訪魔と組んだ2015年以来4年ぶり2度目の優勝を狙う。王道トーナメントを逸したものの、今年チャンピオン・カーニバルを三冠王者として制し、最強タッグを制すれば、2019年は間違いなく宮原イヤーで終わる。MVP獲りを絶対的とするためにも最高男は最強タッグ制覇で2019年を締めくくる。
【試合後の宮原】
▼宮原「よっしゃあ、V8達成。もうそのV8がすぐに出ないぐらいジェイク・リー選手との戦いというのは僕にとって重いものだった。それは見てる人も恐らくそう感じたんじゃないですかね。それが戦う前からビンビン伝わってきたし体に。やっぱり特別なものだと思います」
――今までシングルで戦ったジェイク・リーで一番強かったのでは?
▼宮原「強い。当たり前ですよね。彼はスター。スターは数えるほどしかいないから。ただね、この時代に同じ年齢でね、スターが二人いるっていうのは全日本プロレスにとってはいいことじゃないですか。わかりやすくスターだ、二人とも。今日そう感じましたね。今まではね、何か僕のライバルという発言が先行してた部分が正直感じてた部分もあった。それはたぶんマスコミの皆さんもまだじゃないかなっていう感じも僕は伝わってきてたし。僕が言っても響いてなかったのを感じてたんでね。ただ今日でね、新たなスターが誕生して、二人スターがいますよ、この全日本プロレスには」
――宮原選手が望んだ状況が今日から始まったと?
▼宮原「僕が望んでた。言わなかったけど望んでたね。強がって望んでたというのは言わなかった。正直、心の奥底では望んでたことだったんで。ただね、これからはね、どっちが看板を背負っていく、どっちが先頭で、どっちの価値観が全日本プロレスの価値観になるんだってことなんで。本当の意味でのどっちが頭に立つのか勝負が始まったんじゃないですかね」
――これが今年最後の三冠戦となる可能性が高く、三冠王者として年越しすることになりそうだが?
▼宮原「最後ですか。プロレスは何が起こるかわかんないんでね。それは95%ぐらいだと思うんですけどね。まだまだ僕はどんな戦いだろうが全力なんで、まだまだ全く今までと変わらないですね」
――次は青柳と出場する最強タッグだが?
▼宮原「まぁまぁ最強タッグは11月入ってからぐらいに切り替えますよ。僕は明日からミュージカルスターになるんで」
――前回と同じV8に並んだが?
▼宮原「止まらないよ。でもね、宮原健斗の記録に並んだってことは自分自身、その時の記録を持っていた以上にたぶん宮原健斗は最高になってるんじゃないですかね」
――あと3回で最多防衛記録更新となるが?
▼宮原「そうですね。もうそれは俺しかいないでしょ。ジェイク・リーを破ったんだから俺しかいないでしょ。ねぇ」
※ジェイクはノーコメント