プロレス/格闘技DX

『2022 Champion Carnival』東京・後楽園ホール(2022年4月11日)
Bブロック公式戦 ○諏訪魔vs野村卓矢×

　大日本・野村に触発された諏訪魔が荒々しく快勝。3戦目にしてようやく初白星を挙げた。

　2008年以来、実に14年ぶり2度目の優勝を狙う諏訪魔だが、初戦で青柳に苦杯をなめ、前夜の浜松大会では宮原と時間切れ引き分け。2戦を消化して3失点と早くも危うい星勘定に追い込まれてしまった。

　折り返しの3戦目となったこの日の相手は、対照的に開幕2連勝を飾った大日本・野村。優等生と化した諏訪魔はこの日もクリーンファイトに終始し、序盤は持ち前のレスリングテクニックで野村を手玉に取った。負けじと野村も三角絞めを仕掛けたが、諏訪魔はこれを押し潰した。

　野村がドロップキックをカウンターで放って試合が動き出した。諏訪魔を挑発するようにナックルパンチを額に連打し、スリーパーで絞め上げてからランニングローキックをお見舞い。ジャーマンでぶん投げた。ドラゴンが不発に終わり、諏訪魔がフロントスープレックスで引っこ抜いたが、野村は左右の張り手を乱れ打った。

　すると火が付いたか諏訪魔も左右の張り手で徹底抗戦。野村が初戦でヨシタツを料理したグラウンドコブラで丸め込んでも返すと、左ラリアットを叩き込んだ。これで野村の動きがガクンと鈍ると、諏訪魔は立ち上がるのを待ってぶん殴るようなラリアットをさく裂。強烈な一撃で3カウントを奪った。

　諏訪魔が野村の連勝を止め、3戦目にして初白星を挙げた。「気持ちよくやってくる男だなと思ったね。気は強いんだろうな」と野村を認めた諏訪魔は「まだまだだっていう相手の強い気持ちが、あるんだろうな、あいつも。そうしたら、俺も応えるしかない」とキッパリ。クリーンファイトに目覚めながらも、最後は荒々しいラリアットで決めたのも、野村の戦いぶりに触発されたからだった。

　公式戦は残り2試合となった。4戦目となる4・15新木場大会で羆嵐戦を控える。生き残るには残り全勝が絶対条件となりそうで、諏訪魔は「まだ優勝はあきらめないよ。こっからだよな。こっからクリーンにいく試合をどんどんどんどん重ねていきたいと思うよ」と力強く誓った。

【試合後の諏訪魔】
▼諏訪魔「気持ちよくやってくる男だなと思ったね。気は強いんだろうな、あれな。それは凄く感じたし。今日はね、クリーンにいかなきゃいけないなっていうとこなんだけさ。まあ、よかったんじゃない?」

――最後の一発は荒々しかったが?

▼諏訪魔「そう?」

――野村選手に触発されたところがあった?

▼諏訪魔「よく立ってきたというところが。やっぱ、まだまだだっていう相手の強い気持ちが、あるんだろうな、あいつも。そうしたら、俺も応えるしかないし。ただ、気が強い男だなって思ったね」

――3戦目で初白星となったが?

▼諏訪魔「やっと初白星を取れてよかったなと思うし。まだ優勝は諦めないよ。こっからだよな。こっからクリーンにいく試合をどんどんどんどん重ねていきたいと思うよ。そんなとこです」

【試合後の野村】
▼野村「完敗ですね。ここまで完敗はあんまなかったんで。完敗しました」

――最後に凄まじい一発を食らったが?

▼野村「大丈夫です。ここで折れたらもう終わりなんで。折れずに頑張ってやっていきます。まだ公式戦残っているんでね。とりあえず今日は完敗でした」