【全日本】井上大奮闘で大コールの連続も HAYATO&安齊がV2でアジアタッグ王者として越年 2024/12/31

『ゼンニチ大晦日2024』国立代々木競技場第二体育館(2024年12月31日)
アジアタッグ選手権試合 ○安齊勇馬&ライジングHAYATOvs宮原健斗&井上凌×

 大奮闘で何度も井上コールの大合唱を起こした井上を安齊が振り切り、HAYATO&安齊がアジアタッグV2に成功。最古のベルト保持者としての越年を決めた。

 HAYATO&安齊と宮原&井上は10・29帯広大会でアジアタッグをかけて対決。HAYATO&安齊が勝利した。最古のベルト獲りと打倒・安齊に執念を燃やす井上が襲撃など手段を選ばず再挑戦をアピール。この日、2ヵ月ぶりのリマッチが実現した。

 この日も井上は積極姿勢。ミドルキック速射砲、串刺し低空ドロップキックと安齊を攻め立てた。宮原が加勢を狙うと安齊のドロップキックでまとめて蹴散らされ、孤立した井上は王者組のトレイン攻撃、ダブルフェースクラッシャーで攻め込まれた。

 それでも井上はジャンピングニーを不発に終わらせ、ミドルキックを連打。ドロップキックで返り討ちにされ、頭部への蹴りやヒザ蹴りなど安齊の挑発行為を連発され、雪崩式ダブルアームスープレックスで叩き落とされた。

 井上もこのまま終われない。意地で立ち上がると、ジャンピングハイキックをさく裂。宮原がHAYATOを蹴散らす好フォローに出ると、井上コールに後押しされた井上は安齊のジャンピングニーをジャンピングハイキックで撃墜。前哨戦であわやの場面を作ったプリンスキラーで絡みついた。

 井上が勝機を迎えたが、安齊がロープにたどり着いて断ち切った。HAYATOがひとでなしドライバーで突き刺すと、宮原が飛び込んでも追尾式ドロップキックで迎撃。スタンドブラックアウトを食らってもファルコンアローで分断し、孤立した井上の後頭部に安齊はジャンピングニーをさく裂させた。

 宮原がブラックアウトで援護射撃すると、井上はハイキック、顔面蹴りと蹴りに蹴りまくり、大観音スープレックスを爆発させたが、安齊は3カウントを許さず。さらに高まる井上コールをHAYATOのスワンダイブ式ミサイルキック、安齊のジャーマンの連続攻撃でシャットアウト。左ストレートをぶち込んだ井上をジャンピングニーで黙らせた安齊がギムレットを爆発させて激闘に終止符を打った。

 HAYATO&安齊が宮原&井上に連勝し、アジアタッグ王座2度目の防衛を果たした。戦前は井上を酷評していた安齊だが、「あんた不意打ちだの、凶器攻撃だのやってるけど、全然正々堂々やった方が面白いじゃないですか」と評価。「この先、俺たちずっとこれからも戦っていくんだから、俺は2024、全力で走って、2025、スピード緩めるつもりないぞ。あんたが一度でも止まったら、また差は開くからな」と厳しいエールを送った。

 一方、井上は「何やったんや今年。何度も挑戦して、これだけ結果が伴わないっつうのは。とにかく今年は最悪だよ。最悪な気持ちで年超すことになる」と悔しさを爆発。それでも井上コールの大合唱が何度も発生したように奮闘ぶりは大いに光り、2025年、躍進のきっかけを作ったと言えるかもしれない。井上は「今日はよ、チャンピオンが防衛したけどさ、俺まだ終わっちゃいねえよ。来年絶対潰すからな」と反骨心むき出しにした。

 これでHAYATO&安齊がアジアタッグ王者として越年。安齊は2025年へ向けて「ちょうど1年前の雰囲気、覚えてますか? 今のこの最高の全日本プロレス、誰が想像できましたか? じゃあ2025年もどうなるかわからない。ただ、1個だけわかってることは、もっともっとメチャクチャ面白くなります」と言い切ってみせた。

【試合後のHAYATO&安齊】

▼安齊「アジアタッグ2度目の防衛戦、今日も俺とHAYATOさんで勝ったぞ。井上さん、あんた不意打ちだの、凶器攻撃だのやってるけど、全然正々堂々やった方が面白いじゃないですか。この先、俺たちずっとこれからも戦っていくんだから、俺は2024、全力で走って、2025、スピード緩めるつもりないぞ。あんたが一度でも止まったら、また差は開くからな。ただ、また戦うのを楽しみにしてます」

▼HAYATO「試合に勝ててアジアタッグ防衛できたのはもちろんうれしいよ。でも、やっぱり宮原健斗に勝てたって感覚はないよね。でも決して遠くない背中でも、でかい背中ってのあらためてわかったけど、そのうち超えてみせるよ。2024年はアジアタッグチャンピオンのままで終われてよかった。みんなのおかげだよ。ありがとう」

▼安齊「ちょうど1年前の雰囲気、覚えてますか? 今のこの最高の全日本プロレス、誰が想像できましたか? じゃあ2025年もどうなるかわからない。ただ、1個だけわかってることは、もっともっとメチャクチャ面白くなります。だからこれからも全日本プロレスを、そして俺たちのことを見ててください。俺との約束です」

【宮原の話】「もういいや。負けたことどうこう言うつもりはない。ただよ、2024終わりで、ちょうど1年前のこの会場で、その時の悔しさを今日晴らすつもりが新時代の域意を感じるね。ただよ、2024、もうこのスーパースター宮原健斗は新時代に十分手助けしてあげただろ? もう俺の力いらないよな? 新時代。2025年、てめえら一人ずつ叩き潰すからな。てめえら散々、俺のこと利用したんだ。おいしいおいしい獲物になったからな。2025、おいしくいただくぞお前ら。ベルト総獲りや」

【井上の話】「何やったんや今年。何度も挑戦して、これだけ結果が伴わないっつうのは。今日はよ、チャンピオンが防衛したけどさ、俺まだ終わっちゃいねえよ。来年絶対潰すからな。とにかく今年は最悪だよ。最悪な気持ちで年超すことになる。(氷のうを投げつけて)最悪だ!」