【NOAH】“NOAHのKENTA"スタイルで激勝、継続参戦に色気 拳王は黒髪復活も11年ごし雪辱ならず 2025/1/1

『ABEMA presents NOAH “THE NEW YEAR" 2025』日本武道館(2025年1月1日)
○KENTAvs拳王×

 まさかの黒髪復活で“想い人"KENTAとの一騎打ちに臨んだ拳王だが、色あせぬ猛打戦の末に11年越しの雪辱はならず。それでも「やはりKENTAが一番輝くのはNOAHのリング」と“想い"を募らせた。

 かつて「KENTAの首」を狙ってNOAH参戦を開始した拳王が、NOAH旗揚げ25周年イヤー開始のタイミングで“想い人"に猛アタックをかけて11年ぶりの再戦が実現。前回一騎打ち(2024年3月、徳島大会)ではKENTAが猛打戦の末に完勝をおさめており、拳王は11年越し雪辱を目指して元日武道館のリングに立った。

 KENTAはNOAH時代のテーマ曲(Enio/SebastiAn)で久々に登場。一方の拳王もトレードマークの金髪を染め、NOAH参戦当時の黒髪姿で現れ、場内も大きくどよめいた。

 はからずも“あの頃"を強烈に意識しての登場となった両雄。試合でもバチバチの張り手、ミドルキック合戦で火花を散らしまくる。KENTAが場外パワースラムやダイビングフットスタンプで押し込めば、拳王もgo 2 sleepをアンクルホールドで切り返し、さらには蹴暴→PFSで仕留めにかかった。

 避けたKENTAも拳王スペシャルをGAME OVERで切り返して反撃。それでも逃れた拳王は右ハイキックからのドラゴンスープレックスで一気に追い込み、こん身の蹴暴を連発していった。

 それでも闘志十分に真っ向から受けて激情をあらわにしたKENTAは、続く拳王スペシャルはまたしても回避。立ち上がって同時に張り手を交錯させ、11年前同様の猛烈な張り手合戦へと発展した。

 そしてクロスカウンター式張り手連発で競り勝ったのはKENTA。続けざまにブサイクへのヒザ蹴りを叩き込むや、左右のミドルキックで側頭部を蹴りぬく。続けざまにgo 2 sleepでカチ上げる、“NOAHのKENTA"の必勝パターンで3カウントをもぎ取った。

 11年越しの雪辱はならず。それでも試合に“NOAHのKENTA"復活をみた拳王は必死に上体を起こして握手を求めたものの、KENTAは意味深に拳王を見つめながらフラフラと姿を消した。

 それでもKENTAは「あいつ言ってたじゃん。俺が負けたらNOAHに出ろって。じゃあ俺が勝ったら、俺がNOAHに出ちゃいけないの? 俺はいつだって準備できてるよ」と自ら旗揚げ25周年イヤーの継続参戦に前向きな姿勢をみせた。

 敗れた拳王も「やはりKENTAが一番輝けるのはNOAHのリング。そう俺は確信したぞ」と再確認。11年ぶりに再び動き始めた二人の物語は、まだ“続く"となりそうだ。

【KENTAの話】「効いたよ、拳王。メチャクチャ効いたよ。あいつの蹴りメッチャ効いた。散々ハードな蹴り受けた。あいつ言ってたじゃん。俺が負けたらNOAHに出ろって。じゃあ俺が勝ったら、俺がNOAHに出ちゃいけないの? 俺はいつだって準備できてるよ。そうだろ。それが言いたいんだよ、お前に。勝った負けたじゃねえ。俺は準備できてんだよ。やってやるよ。リング上でなんか言ってた。全然聞こえなかったけど。まあ、いいよ。俺がさ、久しぶりにNOAHに出ようが何しようがさ…もちろん久しぶりに出て喜んでくれる人もいれば、別に興味がない人がいるのもそれは当然だし、拳王コールもそれはそうだし、俺が入場してサイン書こうと思ったら曲終わっちゃうし。そりゃNOAHの関係者からしたら、そんな昔やってたことなんて知らないだろうしさ、俺がやろうとしたことなんてどうでもいいのかもしれないけど、(サインを書こうと)こうやったら次の曲いっちゃったよ、もう。どうなってんの? ビックリした。しっかりしてくれよNOAH。俺がいけないの? 言わないからいけないのか。そうだよな。わかんねえもんな、昔の人はな。勝とうが負けようが拳王、いつだって準備できてるよ。それだけだ、俺が言いたいのは。結局、俺が最後何が言いたいかっていうと、拳王、誕生日おめでとう」

【拳王の話】「あれだけ…10年間、KENTAがNOAHにいない10年間、俺は強くなった。今の実力じゃKENTAも余裕で倒せるって言ったけどな、これじゃダメだよな。まだまだ、いい目標ができたのかなあ。それと今日、向かい合って、そして日本武道館の天井を最後、記憶がうっすらする中眺めて、やはりKENTAが一番輝けるのはNOAHのリング。そう俺は確信したぞ。負けたヤツが言うのもなんだけど、KENTAの人生、お前が勝手に選べばいい。まだまだ新日本プロレスでIWGP世界ヘビーも巻いてない、その目標もあるだろう。だが、お前を求めてるヤツが一番多いのはどこなのかな? ただ、プロレスリング・ノア25周年一発目でKENTAが故郷NOAHに帰ってきてくれただけで俺は本当にうれしかった。25周年イヤーのNOAH、俺がさらにさらに輝かせてトップに持っていってやる」