【全日本】青柳が三冠戦へジュンに“バレンタインギフト" 5冠獲りで「コーヒーのようなほろ苦い思いで終わってもらう」 2025/1/31

 2・24八王子大会の三冠ヘビー級選手権試合「斉藤ジュンvs青柳優馬」へ向けた会見が31日、東京・湯島の全日本事務所で行われた。

 三冠王者として2025年を迎えたジュンは1・26幕張大会で安齊勇馬を退け、初防衛に成功。防衛ロードの第一歩を踏み出した。試合後、青柳が挑戦を表明。2・24八王子大会でのV2戦が決まった。

 青柳は昨年11・4札幌大会でデイビーボーイ・スミスJr.に敗れ、第73代王者から陥落以来、約4ヵ月ぶり3度目の戴冠を狙う。2・9後楽園大会では弟・青柳亮生と組んで斉藤ブラザーズの世界タッグ王座に挑戦。これに勝利すれば、三冠戦で5冠王者がかかることになる。

 「5冠=団体を象徴する存在になるということですよね。斉藤ジュンに関してそれをとやかく言うことはないです。まさに全日本プロレスの象徴です。チャンピオンであり、タッグチャンピオンであり、テレビスターであり、顔が、幅が広い」とジュンに賛辞を贈った青柳は「僕みたいな地下道を歩くというか、どぶ川を泳いでるようなゲテモノレスラーは勝つ以外に、結果を残す以外に対抗する策がないので、プロレス人生をかけるつもりで挑みます」と自虐しながらも誓った。

 会見中、青柳はジュンにチョコレートとブラックコーヒーをプレゼントした。チョコはバレンタインデーにちなんだもので、「今回、お前には好きなあんこは食べさせない。カカオからできたチョコレートとコーヒーで甘々な時間を過ごしてもらう」と通告。ジュンから5冠獲りを果たし、「最終的にはコーヒーのようなほろ苦い思いで終わってもらう」との狙いを話した。

 ジュンは再び元王者を迎え撃つことになったが、大きな違いはキャリアの差。11年目に突入した青柳は百戦錬磨。苦戦は免れられない。「世界中探したって、これほどポテンシャルが備わってる、レベルの高いプロレスラーはいない」と敬意を表したジュンは「その青柳優馬から防衛することで、三冠チャンピオン斉藤ジュンがより完成された姿に近づくだろう」と青柳突破を自身の糧とするつもり。青柳から一足早い「バレンタインギフト」を受け取ったが、それを逆手にとって「このチョコレートは俺が勝ったら、お前の目の前でムシャムシャ食べてやる。楽しみにしとけ」と予告してみせた。

【会見の模様】

▼亮生「まず、世界タッグ選手権についてですが、青柳兄弟というのはね、斉藤ブラザーズによってないものにされてる存在だと認識してますので。今年は青柳兄弟の年だとするために、まずはこの世界タッグのベルトを奪取したいと思います。そしてスペシャルシングルマッチに関しては正直、厳しいものがあるとは思うんですけども、戦い、勝つか負けるか、そういうのも大事なんですけど、僕はやっぱりお客さんを酔わせたい。プロレスで酔わせたい。レイの大好きなビールでじゃなくて、ノンアルコールビールで今日は乾杯して八王子盛り上げましょうよ」

※レイにノンアルコールビールをプレゼント

▼レイ「冷えてるな」

▼亮生「キンキンにしておきました」

▼レイ「開けていいのか?」

▼亮生「ノンアルですから。今日はノンアルで」

▼レイ「実は昨日ちょっと飲みすぎて、今日はお茶にしてた。ノンアルちょうどいいじゃねえか」

※レイと亮生が乾杯

▼レイ「いけるな、これ。うまいな」

▼亮生「おいしいです」

▼青柳「青柳兄弟の兄・青柳優馬です。まず2月9日、後楽園ホール大会で史上初の世界タッグ戦における兄弟対決ということで非常に燃えております。我が弟・亮生が言ったように、斉藤ブラザーズの爆発的な存在感により、青柳兄弟の存在感というものは、もうミジンコの鼻くそほどの量になってしまいました。もう存在すらしていないと言っても過言じゃないレベルです。なので2月9日、世界タッグを獲ることにより、第100代世界タッグチャンピオンに青柳兄弟がなり、そして次の防衛戦で斉藤ブラザーズはどうやら世界タッグの防衛記録を更新するらしいので、そこも阻止してやりたい。そして斉藤ブラザーズを踏み台にし、青柳兄弟が地上波デビューできるように頑張りたいと思ってます。なので、ぜひ青柳兄弟に仕事をください。よろしくお願いします。そして2月24日、八王子大会は兄対決ということで三冠をかけて戦います。2月と言えば皆さん何でしょうか? やはり2月と言えばバレンタインですよね。チョコレートです。なので今日、斉藤ジュンにバレンタインギフトとしてチョコレートを用意してきた。下のセブンイレブンで。2月と言えばバレンタイン。2月9日、2月24日までの間はこのチョコレートのような甘々な時間を過ごしてもらいたい。受け取ってくれ。俺からのギフトだ。毒は入ってない。さっき買ったばかりだからな。そしてチョコレートと言えばコーヒーだろう。そう、2月9日、2月24日、八王子が終わったあとにはブラックコーヒーのようなほろ苦い思いをしてもらおうということでチョコレートとコーヒーのバレンタインギフトだ。これも受け取ってくれ。今回、お前には好きなあんこは食べさせない。カカオからできたチョコレートとコーヒーで甘々な時間を過ごしながら、最終的にはコーヒーのようなほろ苦い思いで終わってもらう」

▼ジュン「斉藤ブラザーズ兄の斉藤ジュンだ。俺たち二人はこの世界タッグのベルトを手に入れてから、いろんなタッグチームの挑戦を受けて防衛してきたわけだが、今回は史上初めてのブラザー対決になる。果たしてどんな戦いが繰り広げられるのか、俺自身、非常に楽しみだ。そしてだ、世界タッグを防衛したあかつきには三冠戦がやってくる。隣に座っているこの青柳優馬の挑戦を受けて成立したわけだが、挑戦を受けた時にどら焼きを持ってきたんだよな。しかも栗入りのどら焼きだ。あれはちょっとズルいと思ったが、リング上でも言った。世界中探したって、これほどポテンシャルが備わってる、レベルの高いプロレスラーはいない。その青柳優馬から防衛することで、三冠チャンピオン斉藤ジュンがより完成された姿に近づくだろう。必ず防衛してやるぜ。DOOM。それからだ、このチョコレートは俺が勝ったら、お前の目の前でムシャムシャ食べてやる。楽しみにしとけ」

▼レイ「斉藤ブラザーズ弟の斉藤レイだ。今回、この青柳ブラザーズからの挑戦を受けたわけだが、先ほど言ってきたとおり、俺たちが防衛すれば、歴代最多の8回防衛となる。それは歴史的な快挙だ。そのためにも、ここでこの二人に絶対負けるわけにいかねえ。青柳兄弟、しっかりぶっ倒してやるぜ。そしてスペシャルシングルマッチ…」

※頭を伏せた亮生を見て酔ったと思ったか

▼レイ「おい、亮生。ノンアルだろ? それ」

▼亮生「ノンアルでした」

▼レイ「(缶を握りつぶして)亮生、お前をこうしてやるぜ。楽しみにしてろ」

――史上初の兄弟対決となるが、相手チームよりも勝っている点は?

▼青柳「我々兄弟が斉藤ブラザーズに勝っているもの? ない。自信のみだ。もしかしたらいけるんじゃないか…ダメな気がしてきました」

▼亮生「あるよ。悔しい思いをしてきた数というのは我々の方が多いと思うので、それをすべてひっくり返したいと思います」

▼ジュン「俺たちの方が甘いものが好きだし、ビールも好きだな。それに付け加えて、青柳兄弟の方が自信があると言ったが、それは間違いだ。俺たちの方が自信たっぷりだぜ」

▼レイ「身長、体重全てにおいて俺たちの方が勝っている。他に何かあるか? 間違いなく酒も俺の方が強えしな。頭もよくて、いろいろ動けたりするかもしんねえけど、それ以外で俺たちが劣ってるところは1ミリたりともねえな。料理も俺たちの方が絶対うまいしな。ちゃんこ作ったりとか」

――反論はある?

▼青柳「まいりました」

――世界タッグを獲って三冠戦を迎えれば5冠に王手をかけるが意識する?

▼青柳「もう5冠=団体を象徴する存在になるということですよね。斉藤ジュンに関してそれをとやかく言うことはないです。まさに全日本プロレスの象徴です。チャンピオンであり、タッグチャンピオンであり、テレビスターであり、顔が、幅が広い。唯一、何で対抗できるかっていったら足すくって、ベルト奪って、ちょっとでも慰みになることしかできないです、今の青柳優馬には。なので全部奪ってやりたいと思います。そのうえで青柳兄弟にも何かテレビ番組やら仕事をもらえたらなという、ちょっとした下心もありで挑むつもりです」

――三冠王者・ジュン選手をどのように見てきた?

▼青柳「まだ前回の幕張で初防衛をしたばかりですけど、僕が思う理想のプロレスラーかなと。強くてかっこよくてメディアにも出ていて。斉藤ジュンと言えば何かといったら、だいたいの人間がこの3つ掲げると思うんですよ。プロレスラーとして凄く分かりやすい、そういうところですね。なので僕みたいな地下道を歩くというか、どぶ川を泳いでるようなゲテモノレスラーは勝つ以外に、結果を残す以外に対抗する策がないので、プロレス人生をかけるつもりで挑みます」

――青柳兄弟の警戒点は?

▼レイ「警戒点で言えば、やっぱり兄弟ならではのコンビネーションとか、そういったタッグワーク的なものがあると思うけど、あとはそれぞれがポテンシャルが高い一流のプロレスラーなので、そこは俺たち斉藤ブラザーズの勢い、でかさ、力強さとか、俺たちなりのタッグの力で、そこはしっかり押さえていきてえと思うな」

▼ジュン「口ではこう言っていたが、少しでも油断すると足をすくわれてしまうからな。当日は120%で迎え撃って叩き潰すのみだ」

――兄対決となる三冠戦をそれぞれ弟から見て兄の凄いと思うところは?

▼ジュン「レイ言ってやれ」

▼レイ「そうだな。やっぱりプロレスの面で言えば、やっぱりでかさというか、体力面的なものでも誰にも引けを取らない、誰にも負けないような力強さ、圧倒的なタフネス。そういったものが備わってるから、これを崩すのは本当に一筋縄じゃいかねえと思う。あとはそうだな。いろいろあるが、いろいろだ。でもあれだ。お前、前にアップルパイ、フライパン使って作ってたろ。あれ凄くうまかったな。そういうのが上手だな。あとは車の運転もうまいしな。いつも乗せてもらっている」

▼青柳「3、2、1、はい!」

▼亮生「いいヤツ」

▼青柳「ふざけんな。そういうあれじゃないよ。笑いじゃないよ。ここで唯一、逆転するチャンスだった今。俺らメッチャ気使われて褒められて終わってるだけだぞ。頼むぞ。3、2、1、ドン!」

▼亮生「いいヤツ。とにかくプロレスに真摯でいいヤツなんです。神様、勝たせてやってください」

――ジュン選手が全日本に入門した時、道場で教えてきたと思うが、今の姿は想像できていた?

▼青柳「いや、全然そういうのはなかったです。誰かが教えてどうなるとかではないと思ってるので。あんまり教えてた時の思い出というか印象は特に覚えてないですね。プロレス界はよくあることだと思います。トンビが鷹を生むみたいな。そういうのばっかだと思います。たまにゴミみたいなのも出てきますけど。間違いなくスターにはなるだろうなっていうのは誰でもわかる感じじゃないですか。風貌からして。それだけですよ。昔こういうイメージあったというのは特にないですね」