【全日本】夢はジュニア王者の祭典開催 世界ジュニア戦へ光留「25周年イヤーを飾る通行手形に」 2025/2/5

 2・9後楽園大会における世界ジュニアヘビー級選手権試合「MUSASHIvs佐藤光留」へ向けた会見が5日、東京・湯島の全日本事務所で行われた。

 1・26幕張大会でMUSASHIが“ミスター斉藤"土井成樹を破って世界ジュニア王座初戴冠。試合後、MUSASHIの愛称“むーちゃん"の名付け親である光留が挑戦を表明し、2・9後楽園大会でのタイトルマッチが決まった。

 光留は勝利すれば2022年6月、タイガーマスクに敗れ、第61代王者から陥落以来、2年8ヵ月ぶり4度目の戴冠。ある壮大な野望を胸に返り咲きへ挑む。

 光留はIWGPジュニアヘビー級王座戦「エル・デスペラードvs藤田晃生」を見届けるべく、前日の新日本2・4後楽園大会に足を運んだ。デスペラードとは釣り仲間で、2023年8月の自主興行・川崎大会で一騎打ち。「日本のジュニアの最高峰の選手とシングルマッチを」との夢を実現させた。

 そして光留は今月27日にデビュー25周年を迎える。その節目に際して「一つ記念になる試合、興行というのを考えた時に、ただ単にタイトルマッチをやればいいとかって問題じゃなくて、佐藤光留だからできることを」と熟考した結果、「ジュニアヘビー級のトップどころを一堂に集めて、どんな形式でもいいから試合をしてみようと思いました」と大きな構想が出来上がった。

 光留が描くのはジュニア王者の祭典。それを実現させるためにも「言ってる本人が丸腰ってわけにはいきませんから」というように自身がジュニア王者に君臨しなければ話は始まらない。「このベルトはMUSASHI選手、むーちゃんですね。申し訳ないんですけど、キッチリいただいて今後の佐藤光留の25周年イヤーを飾る通行手形にしてやりたい」と予告した。

 一つ懸念していることある。各団体からジュニア王者を招へいするには相当な資金が必要となることだ。そこで光留が目を付けたのは自ら命名した“むーちゃん"の愛称。挑戦表明時は「世界ジュニアを獲ったら、むーちゃんと名乗らせない」と発言していたが前言撤回。「どうぞ全日本プロレスはむーちゃんグッズ作ってください。会場の皆様、むーちゃんと呼んでください。その代わりグッズを作れば作るほど、みんなが名前を叫べば叫ぶほど、佐藤光留にお金が入ってくる仕組みを作ればいい」と着想した光留は何らかの形で自らが“むーちゃん"の使用権を有し、不労収入を得るつもり。世界ジュニア戦の舞台となる後楽園ホール大会では100万円以上が入ると試算し、「これは各団体のジュニアのチャンピオンたくさん呼べるんじゃないかなと思いますね。で、そのお金が入ってきたらチャンピオン呼んで、僕の25周年イヤーを飾りたいと思っているところでございます」と描いた。

 対する王者・MUSASHIはこの日もほとんど発言の機会なし。口を開こうとするたびに、なぜか斉藤ブラザーズのデビューシングル「どっち?」が流れ、遮られてしまった。「どっち、どっち、どっちっていい曲だけど、いい曲なのはわかるけど、今流すものじゃないでしょ? チャンピオンだからしゃべらせてよ!」と不満を爆発させたが、曲が流れない間隙を縫って「今後の展望としてはだな、もちろん中の人間とやるのも大事だけど、外に目向けて、外の人間と防衛して、全日ジュニアの面白さをアピールしていく。それが俺の使命」とようやく主張することに成功。「ベルト防衛したら、むーちゃん永久使用権利いただきますよ」と光留に釘を刺していた。


【会見の模様】

▼光留「パンクラスMISSIONの佐藤光留です。このたび新しい世界ジュニア王者に初防衛戦の相手ということで挑戦を受けていただき、誠にうれしい限りでございます。よくこの世界ジュニアのベルトを獲ったらどうするかとか、毎度毎度聞かれます。自分も今年でキャリア25年。全日本プロレスに上がってから…2008年に初めて上がったはずなんで17年ですね。下手したら次入ってくる練習生の生きた期間ぐらいは全日本プロレスにどっぷり染まってるんで、いまさら所属がどうとかいわれても、ずいぶんとしっくりこない話であります。その25周年をというわけじゃないんですけど、実は昨日、新日本プロレスの後楽園大会を見に行きまして。そのきっかけになったのがエル・デスペラード選手ですね。2023年に自分の自主興行・川崎球場でシングルマッチを行いまして、その時は敗れましたが、自分でも夢を見ていいんだと思って。普段は一緒に釣りに行く仲間なんですけどね。日本のジュニアの最高峰の選手とシングルマッチを自分の興行でやったと。そのエル・デスペラード選手と藤田晃生選手ですね。昔、実は全日本プロレスにちょっとだけ上がっていて、井上とやったのかな。その頃からちょっと目のイったいいヤツがいるなと思ったんですけど、最近どんどん伸び盛りで。本性がだんだんむき出しになってきて、これは面白いと思ってるところで二人のIWGPジュニアがメインということで、自分でチケットを買って、セブンイレブンで発券して、新日本プロレスの物販も偵察しながら、南側のG列40番で一人見ていました。もちろんこの二人も凄かったんですけど、今年25周年ということで、自分も一つ記念になる試合、興行というのを考えた時に、ただ単にタイトルマッチをやればいいとかって問題じゃなくて、佐藤光留だからできることを考えたんですね。ジュニアヘビー級っていうのは日本にしかないですから。海外はほぼ無差別級だったりとか、いろんな王座があるんですけど、日本だけです。こんだけ階級にキチっとしてるのはね、日本のプロレスの文化、ジュニアヘビー級のトップどころを一堂に集めて、どんな形式でもいいから試合をしてみようと思いました。そうすると言ってる本人が丸腰ってわけにはいきませんから。そうなると自ずと世界ジュニアのベルトが必要になってくる。丸腰のインディーフリーレスラーが『お宅のチャンピオン借りたいんだ』って言っても貸してくれないことありますから。それを含めて、このベルトはMUSASHI選手、むーちゃんですね。申し訳ないんですけど、キッチリいただいて今後の佐藤光留の25周年イヤーを飾る通行手形にしてやりたいなと思います。以上にしたいんですけど、ちょっとここで考えたんですね。じゃあ日本中のジュニアチャンピオンをたくさん迎えるってときに何が必要かっていうと、自分が心意気でやりましょう、記念ですって言っても、ちょっと資金力がないわけです。佐藤光留には。これはお金が必要だと。プロレスラーはそのへんの水たまりから湧いて出てきますけど、お金というのはどのプロレス団体も困ってる。お金に困ってないプロレス団体ってないですから。となると今一番身近にあるお金にあるもの何かな、権利って何かなって思ったら、むーちゃんなんですね。僕が世界ジュニアを獲ったら、もうむーちゃんと呼ばせないと言いましたけど、前言撤回します。むーちゃんと呼んでください。どうぞ全日本プロレスはむーちゃんグッズ作ってください。会場の皆様、むーちゃんと呼んでください。その代わりグッズを作れば作るほど、みんなが名前を叫べば叫ぶほど、佐藤光留にお金が入ってくる仕組みを作ればいいということに気づいたんですね。ざっと計算したところTシャツ一枚につき525円のロイヤリティが入ってくると。MUSASHI選手のTシャツ非常に売れてるらしい。所属になってから今まで1500枚売れてるらしいんです。1500×525いくら?」

▼長尾一大心「78万7500円です」

▼光留「が入ってくるんですよ。これはもう勝つしかないわけですね。じゃあみんながむーちゃんと一回呼ぶごとに…これも各媒体で流れますから。でもその権利は佐藤光留が持ってるっていうことですから。皆さんが会場でむーちゃんと呼ぶごとに、僕に12.3円入ってくると。ということは、後楽園ホール1500人ですから。長尾1500×2.3は?」

▼長尾「18450です」

ということは僕が関節技を1分間決めれば、だいたいむーちゃんコールというのは20回呼ばなきゃいけないから。×20したら?」

▼長尾「36900円です」

▼光留「1興行ごとに僕に100万ちょっとぐらい入ってくるということです。これは各団体のジュニアのチャンピオンたくさん呼べるんじゃないかなと思いますね。で、そのお金が入ってきたらチャンピオン呼んで、僕の25周年イヤーを飾りたいと思っているところでございますが。最近、自分の家の風呂があったまるまで時間がかかるようになりまして。これを直したいなと思ってるので、新たな第2、第3のむーちゃんを作って…」

▼MUSASHI「しゃべりすぎじゃない? 時間、時間」

▼光留「あ、失礼いたしました。世界ジュニアに真剣になりすぎまして、長く話してしまいました。佐藤光留の言い分は以上でございます」

※MUSASHIが話始めようとすると斉藤ブラザーズのデビュー曲「どっち?」が流れる

▼MUSASHI「何これは? どっち、どっちじゃないでしょ」

※質疑応答へ

▼MUSASHI「今、曲流れただけでしょ?」

――世界ジュニア王者になってから自分の中で変化はある?

※再び「どっち?」が流れる

▼MUSASHI「どっちじゃないでしょ? 何これ? どっち、どっちって、俺が聞きたいよ、どっちか!」

――思いを主張できない状況が続いているが、どんな気持ち?

▼MUSASHI「今回…」

※みたび「どっち?」が流れる

▼MUSASHI「どっち? じゃないでしょ!」

――初防衛戦で強敵をいきなり迎え撃つことになるが、光留選手の印象は?

※やはり「どっち?」が流れる

▼MUSASHI「なんだよ! なんでしゃべらせてくれないの! 止めてよ曲、もういい加減! ちゃんと答えたいのに質問に!」

――王者・MUSASHI選手の印象は?

▼光留「金のなる木ですかね」

▼MUSASHI「曲流れないですね」

――先ほどぶち上げたプランは25周年イヤーということで今年中に実現させたい?

▼光留「僕が毎年8月に川崎球場大会、今年で6回目になるのかな。やってますけど、去年はこういっちゃなんですけど、どこにも取材されないんです。エル・デスペラード選手が来た時ぐらいじゃないかな、週刊プロレスが来てくれたのって。あとはもうほとんどどの媒体も取材にも何にも来ないんですけど。僕、むーちゃんにも聞いておいてほしいんですけど、今年の1月4日の東京ドーム、何人もチャンピオンが生まれたんですけど、ここ1年、2年ぐらいで全員、佐藤光留とシングル戦をしてる人ばっかなんですよ。エル・デスペラードもそうだし、藤田晃生もそうだし、ザック・セイバーとは去年シングルマッチやりましたし。佐藤光留興行の常連がどんどんいろんな団体に出てるわけですから。今佐藤光留と触れるということは、もうメジャーへの片道切符みたいなもんなんですよ。そういうのも含めて、もちろん川崎でやりますけど、そこに佐藤光留に触れたジュニアのチャンピオンたちが一堂に会するのも夢ですから。大きいとこ、川崎で。ぶっちゃけこれになるんだったら、川崎もたくさん人呼べますから。『むーちゃん!』って呼ぶだけの2時間があってもいいわけですから。2時間だったら何回ぐらい呼べるかな? 1分で20回だから60×20は?」

▼長尾「1200です」

▼光留「1200×2は?」

▼長尾「2400です」

▼光留「2400×12.3は?」

▼長尾「29520です」

▼光留「そうでもねえな。あんまむーちゃん金になんねえな。むーちゃんグッズ出せばいいか。川崎でやります。もし今年、川崎球場やるなら、むーちゃん出てくれますか?」

▼MUSASHI「出ますよ!」

※またも「どっち?」が流れ

▼光留「どっちなんだ?」

▼MUSASHI「しゃべりたい…」

――むーちゃんを商標登録する?

▼光留「いろんな人が簡単にできるか尋ねてくるんですけど、幸いにも私、パイルドライバー原宿という鈴木みのるのオフィシャルショップの店員でございまして。今年4月28日、10周年。店舗をもって10周年なんですけど、それこそ始めようとした頃はスマホが普及してない時代。2008年かな。に(通販サイトを)やってますので、それこそ17年経つんですね。店長、社長ですね。鈴木みのる選手と商標登録というものにすごく敏感にやってるんですね。ゴッチ式パイルドライバーってTシャツにしていいのって、商標登録してるうちだけなんです。特許庁を毎回調べてTシャツを作るんですね。なので特許の申請の方法とか、どうやったらそれがお金に変わるか、たぶんプロレス界で墨2番目に詳しいのが佐藤光留です。1番目・鈴木みのる選手、2番目・佐藤光留なんですよ。これはもう手も足も出ないですから。あとは勝つだけでございます。なので、これからむーちゃんと皆さんが呼んでもお金になる仕組みになります。2月9日以降なりますので、それがどういう気持ちか本人に聞いていただければと思いますけど」

▼MUSASHI「そこはね…」

※「どっち?」が流れる

▼MUSASHI「もう! しゃべれると思った! どこまでしゃべらせないつもりなんですかね? しゃべらせろよ! チャンピオンだぞ俺! しゃべらせてくれよ! どっち、どっち、どっちっていい曲だけど、いい曲なのはわかるけど、今流すものじゃないでしょ? チャンピオンだからしゃべらせてよ! (曲が止まり)しゃべるぞ、じゃあ。今後の展望としてはだな、もちろん中の人間とやるのも大事だけど、外に目向けて、外の人間と防衛して、全日ジュニアの面白さをアピールしていく。それが俺の使命だと思ってます。そしてチャレンジャー佐藤光留選手。ベルト防衛したら、むーちゃん永久使用権利いただきますよ。文句ないでしょう? 何勝手にさっきからむーちゃんで金稼ぐどうこう、俺に金がいくら入ってくるみたいな細かい計算して。そんなことさせねえよ!」

▼光留「長尾、どう思う? 金、金言って」

▼MUSASHI「言ってないじゃん」

※「どっち?」が流れる

▼MUSASHI「もういいでしょ! どっち、どっちって…」