【ウナギvs里村ワンマッチ興行】女子プロ史上初の聖地ワンマッチ興行札止め盛況 里村が激勝 ウナギ惜敗も4月両国へ「みんながワクワクする場所必ず作る」 2025/2/16
『後楽園ホール ワンマッチ興行 ウナギ・サヤカ 殿はご乱心 我が名は』後楽園ホール(2025年2月16日) ○里村明衣子vsウナギ・サヤカ× 女子プロレス史上初の聖地・後楽園ホールにおけるワンマッチ興行は超満員札止めの大盛況。ウナギが里村との初対決に敗れたものの「東京ドーム必ず叶えますし、両国もまだ何も決まってないですけど、皆さんビックリするカード準備する予定なんで。みんなの一番ワクワクする場所を必ず私がつくります」と夢を見据えて誓った。 聖地・後楽園で初めてワンマッチ興行が開催されたのは1987年1月14日のこと。新日本が行った「藤波辰巳vs木村健吾」の一戦で、今なお語り草となっている。あれから38年の歳月が流れ、この日、女子プロレス史上初となる聖地ワンマッチ興行が実現。今年4月に引退を控える里村に対戦要求したウナギが舞台として用意したものだった。 試合は時間無制限1本勝負。会場は1603人(超満員札止め)で埋まった。そしてウナギと時に戦い、時に組んできた鈴木みのる、里村の同期である元GAEA JAPAN勢がリングサイドで見守る中、里村、ウナギの順で入場した。里村が握手を求めると、ウナギはフロントハイキックを連発して拒否。里村がエルボーでやり返したところで午後4時23分、開始のゴングが鳴った。 直前会見で「私の攻撃にウナギ・サヤカが耐えられるか、スタミナがついてこれるか。ここが非常に心配です。10分、いや5分もたないんじゃないかなって思うんですね」と語っていた里村は厳しい攻めで圧倒した。強烈なジャンピングエルボー一発でウナギを大の字にし、払い腰からの腕極めケサ固めで早くもギブアップを迫った。 何とか耐えたウナギはコードブレイカーで反撃するものの、里村はコークスクリューハイキックで応戦。「ウナギ!」コールの大合唱に後押しされたウナギは里村を客席に投げ飛ばした。里村が「西」の鉄製看板に叩きつけたところで5分が経過。ウナギは「東」の鉄製看板に何度も激突させてやり返し、南側通路へと連行してブレーンバスターを敢行する。客席で観戦していた里村の同期・永島千佳世の援護射撃でゴムパッチン攻撃を決めた。 ようやくリングに戻ると里村がSTFで絞め上げ、ソバット連打、ミドルキック連打、変型バックドロップと猛攻に出る。負けじとウナギはフロントハイキック、変型フェースバスター、ギロチンドロップの波状攻撃で巻き返し、カカト落としを3連発。コーナーに上がったものの、里村がオーバーヘッドキックで撃墜し、ミドルキック連打、コーナーに追い込んでのハイキックと妥協なき蹴撃で圧倒した。 それでもウナギは雪崩式、正調とブレーンバスターを連発。フロントネックロックで絞め上げたが、逃れた里村はソバットで動きを止め、DDT、側転式ニードロップ、バックドロップと一気に攻め込む。続くスコーピオライジングはウナギがガードし、変型フェースバスターで叩きつけると、変型羽根折り固めで絞め上げ、あわやの場面を作った。 耐えた里村はウナギがフロッグスプラッシュを放っても、オーバーヘッドキックで逆襲。ウナギがスライディングD、城門突破で攻め立てても、3カウントを許さない。デスバレーボムを連発して一気にたたみかけ、鬼のようなローキック3連打でウナギの動きを止めると、スコーピオライジングを脳天に振り下ろして3カウントを奪った。 女子プロ史上初の聖地ワンマッチ興行は24分21秒の熱戦の末、里村がウナギを下した。「里村!」コールの中、マイクを手にした里村は「私はただ引退するだけじゃないよ」と宣言。「ウナギとはな、なんかまだまだ続く気がするな。私はな、引退したあとも死ぬまでプロレスに人生をかける。何があってもプロレスに人生かけるって決めてるんですよ」と覚悟を示した。 「今日試合して、ウナギにもそういう匂いを感じたな」と評した里村は「今日、こうやって満員のお客様を集めていただいて、こうやって試合できたことに、ウナギに感謝します」と感謝。「これで終わりじゃねえんだよ。4月だってあるだろ。もっと目指してるものあんだろ。私はな、できる限りウナギの夢を一緒にみたい!」と4・26両国大会を控えるウナギにエールを送った。 するとウナギは「あなたが引退を決めた日、絶対に何かで里村明衣子にとっての一番になりたいと思ってた」とワンマッチ興行実現への思いを口に。「おい、めいめい。引退する前にウナギ・サヤカとシングルできてよかったな」と続けると、「今でもたくさんの人が『昔のプロレスはよかった』って言ってる。確かにそうです。昔のプロレスは、プロレスを作り上げてきて、後楽園も当たり前にパンパンにして、めっちゃすごいし、めっちゃかっこいいし。でもさ、今こうやってリングの上で生きてプロレスをしているのは今の現役レスラーなんですよ。だから、絶対に何があっても大きい夢を見て、大口叩いて、先頭で実際に行動して夢を叶え続けるとお前に誓うよ」と里村に返答した。 戦前は「里村明衣子の気持ちも受け取って、生きていきたい。私は里村明衣子からちゃんとバトンを受け継いで、女子プロレスラーとして、レスラーとしてこれからもたくさんのものを残していきたい」と話していたが、その思いは今も変わらない。「里村明衣子の血はな、仙女のレスラーだけが継ぐんじゃねえよ。今生きてるレスラー全員でつないで、全員で上に上がっていくんだ」と決意表明したウナギは仙女3・19代々木大会を控える里村に向かって「だから、せいぜいお前も3月の代々木パンパンにしてみろよ。私も必ず両国パンパンにして、東京ドームで自主興行ぜってえやるからな。今が一番凄いプロレスをこれからもずっと一緒に作らせてください」と誓ったうえで訴え、握手を交わした。 最後はウナギが観客とともに「ありがとう、めいめい!」を叫んで締め。女子プロ史上初の聖地ワンマッチ興行の幕が下りた。バックステージで里村はワンマッチ興行を大成功させたウナギを「私は経験上、女の決意ってあんまり信じないですよ。コロコロ変わるんで。全く信用してないんですけど、ウナギ・サヤカに関しては信じる。言ったことをちゃんとやるし、いろんなものを犠牲にしてるし、やっぱ凄いし」と高く評価。「この勢いで両国も、東京ドームもマジでやれって思いますよ。私は私でやりますよ」と投げかけたうえで、「私は引退はするけど、プロレス道は終わりじゃない。やめたあと、もっと大きくしてやりますよ。もっと里村明衣子の道を広げていきますよ」とリングを去ってもプロレス道にまい進する決意を示した。 一方、敗戦に終わったウナギは当初、集客面に不安を抱いていたというが、ふたを開ければ札止めの大盛況。「マジでお客さん入らなかったらどうしようと思ったけど、迷いなんていらないんだなって思ったし、自分が絶対に満員にすると信じて、そして里村明衣子だからということを信じてやってよかったなって思います」と安ど。里村のエールに呼応するように「このあとも東京ドーム必ず叶えますし、両国もまだ何も決まってないですけど、皆さんビックリするカード準備する予定なんで。みんなの一番ワクワクする場所を必ず私がつくります。堅物めいめいと一緒に堅物ロードと傾奇ロードでプロレスをもっと盛り上げたい」と誓ってみせた。 【試合後の里村、ウナギ】 ▼里村「いやあ、凄いじゃないですか。ウナギ・サヤカのような選手を私には作れない。作れないけど、彼女がフリーランスとして、ここまでできるってマジで凄いなって思いますね。この勢いで両国も、東京ドームもマジでやれって思いますよ。私は私でやりますよ。私は経験上、女の決意ってあんまり信じないですよ。コロコロ変わるんで。全く信用してないんですけど、ウナギ・サヤカに関しては信じる。言ったことをちゃんとやるし、いろんなものを犠牲にしてるし、やっぱ凄いし。だからね、私は引退はするけど、プロレス道は終わりじゃない。やめたあと、もっと大きくしてやりますよ。もっと里村明衣子の道を広げていきますよ。これを今日、来て下さった皆様に覚悟としてお伝えします」 ――プロレスラーとしてのウナギをどう感じた? ▼里村「やっぱり初めてなんで。まったくの初対面なんで、全然合わないとこがありましたけど、それでいいんじゃないですか。手の合うプロレスってつまんないんで。こうやって最後の最後で、超満員の中で初めての対決で、これだけのお客様が集まってくれてるっていうところはウナギ・サヤカと里村明衣子の価値だと思います」 ※ウナギがやってきて ▼ウナギ「凄いでしょ?」 ▼里村「凄いよ」 ▼ウナギ「私も里村明衣子の凄さを最後に直接こうやって感じれて。しかもこのパンパンのお客さんの前でやった選手、他にいる?」 ▼里村「いないよ」 ▼ウナギ「最後にあなたと最高の場所で、ここ後楽園でできて、本当にマジでうれしかったし。あなたとここで初めて戦ったけど、初めて戦った気がしない。凄いし、前哨戦という名の対談を組んでもらって、そこで話を聞いてもらって、里村明衣子という人間の大きさを知れて、この一戦を迎えられたことを本当に誇りに思ってるし、あの時点であなたとこれからも最高のプロレス界を一緒に作っていける気がしました。だから引退するまでは鬼のめいめいだけど、引退したらマブダチのめいめいとして…」 ▼里村「私はずっと堅物でいきますよ。堅物でいきますから、ウナギ・サヤカにしか出せないもの作って。私は堅物にしかできないものを作っていくんで。それはいつか絶対繋がるんだよ」 ▼ウナギ「分かった。マブダチのめいめいとして一緒に頑張ろう。マブダチとしてね。マブダチでいい?」 ▼里村「よくねえよ」 ▼ウナギ「何で? みんなマブダチでいいじゃんってなってるよ。マブダチでいいじゃん。こんなにお客さんが入って、こうやって一緒にやって、マブダチ以外ある?」 ▼里村「一つだけ言わせてください。一つだけね。今の女子プロレスを作っていくのは一緒なんですよ。一緒なんだけど、堅物として今、甘ったれてる世代のヤツらいるんだよ。それを私が引き締めていくよ。これは私にしかできないから。だから甘ったれてるヤツらを引き連れて、どうにかしろよ。今度連れてこいよ」 ▼ウナギ「私が? 甘ったれてるヤツらを連れて仙女に?」 ▼里村「うん」 ▼ウナギ「ハードル上がってんなあ! それでめいめいがしばいてくれるってこと?」 ▼里村「うん。つながるんだよ、そこが」 ▼ウナギ「なんかちょっとこっち弱くない?」 ▼里村「ウナギ・サヤカはウナギ・サヤカの道を作る。里村は里村の道を作る。いい? それが合わさった時にでかいものが見える」 ▼ウナギ「ありがとう。まだまだ私たちの戦いは続くってことで」 ▼里村「マジで死ぬまでだよ。死ぬまでこの世界にいて」 ▼ウナギ「嫌だよ!」 ▼里村「今日はありがとうございました。本当にありがとうございました」 ▼ウナギ「ありがとうございました」 ※里村は先に控室へ ▼ウナギ「どうでしたか? 皆さん。楽しかった? プロレスって最高だなって思った? 今回、ワンマッチをやると決めて、業界の人たちから『私たちがやろうと思ってたのに』って言われましたよ。ただね、思ってたけどやらねえのがお前ら、やるのが私ウナギ・サヤカです。これからも誰よりも犠牲を払ってでも、一番前でプロレスで戦い続けたいと思います。里村明衣子と最後、初めましてでこうしてシングルで戦うことができて、本当に良かったです。いっそのこと、このまま負けないで引退してほしいなと思います。仙女は3月19日、代々木で。私は4月26日、両国国技館で自主興行やります。皆さん、プロレス最高なんですよ。その最高を必ず私たちが見せるので、信じて足を運んでください。絶対に昔よりもワクワクさせてみせます。ウナギカブキは終わらない! ありがとうございました」 ――1603人の超満員になったが、ファンの支持を得た要因はどこにあると思う? ▼ウナギ「正直、今、集客という大きい壁と戦ってるのがプロレスだと思っていて。めっちゃ怖かったんですけど、里村明衣子とワンマッチで、マジでお客さん入らなかったらどうしようと思ったけど、迷いなんていらないんだなって思ったし、自分が絶対に満員にすると信じて、そして里村明衣子だからということを信じてやってよかったなって思います。やっぱり経験値ってすごく大事だと思うし、生きていくうえで保険をかけることは絶対に必要なものだと思うし、会社を潰さないために戦略とか大事だと思いますけど、時にはこうやって何もなくてもぶち当たると、こうやって一番プロレスを信じてくれてるお客さんたちがこうやってきてくれるんだなと思いました。本当にここに来るまでまっすぐな気持ちだけで、このワンマッチに関してはやってきて、本当に良かったなと思います。しかもおととい(右目上部を)11針縫ったんですよ。やばくないですか? 里村明衣子に破かれると思ってきたんですけど。ケガはつきものって思っちゃいけないんですけど、それでも戦ったという今日この日はちょっと皆さん、ウナギ・サヤカ、マジで凄かったって全員書いてもらっていいですか? このあとも東京ドーム必ず叶えますし、両国もまだ何も決まってないですけど、皆さんビックリするカード準備する予定なんで。みんなの一番ワクワクする場所を必ず私がつくります。堅物めいめいと一緒に堅物ロードと傾奇ロードでプロレスをもっと盛り上げたいと思いますので。その他のプロレス団体の皆さんもどうか負けないように頑張ってくださいね。以上、ウナギ・サヤカでした」
『後楽園ホール ワンマッチ興行 ウナギ・サヤカ 殿はご乱心 我が名は』後楽園ホール(2025年2月16日)
○里村明衣子vsウナギ・サヤカ×
女子プロレス史上初の聖地・後楽園ホールにおけるワンマッチ興行は超満員札止めの大盛況。ウナギが里村との初対決に敗れたものの「東京ドーム必ず叶えますし、両国もまだ何も決まってないですけど、皆さんビックリするカード準備する予定なんで。みんなの一番ワクワクする場所を必ず私がつくります」と夢を見据えて誓った。
聖地・後楽園で初めてワンマッチ興行が開催されたのは1987年1月14日のこと。新日本が行った「藤波辰巳vs木村健吾」の一戦で、今なお語り草となっている。あれから38年の歳月が流れ、この日、女子プロレス史上初となる聖地ワンマッチ興行が実現。今年4月に引退を控える里村に対戦要求したウナギが舞台として用意したものだった。
試合は時間無制限1本勝負。会場は1603人(超満員札止め)で埋まった。そしてウナギと時に戦い、時に組んできた鈴木みのる、里村の同期である元GAEA JAPAN勢がリングサイドで見守る中、里村、ウナギの順で入場した。里村が握手を求めると、ウナギはフロントハイキックを連発して拒否。里村がエルボーでやり返したところで午後4時23分、開始のゴングが鳴った。
直前会見で「私の攻撃にウナギ・サヤカが耐えられるか、スタミナがついてこれるか。ここが非常に心配です。10分、いや5分もたないんじゃないかなって思うんですね」と語っていた里村は厳しい攻めで圧倒した。強烈なジャンピングエルボー一発でウナギを大の字にし、払い腰からの腕極めケサ固めで早くもギブアップを迫った。
何とか耐えたウナギはコードブレイカーで反撃するものの、里村はコークスクリューハイキックで応戦。「ウナギ!」コールの大合唱に後押しされたウナギは里村を客席に投げ飛ばした。里村が「西」の鉄製看板に叩きつけたところで5分が経過。ウナギは「東」の鉄製看板に何度も激突させてやり返し、南側通路へと連行してブレーンバスターを敢行する。客席で観戦していた里村の同期・永島千佳世の援護射撃でゴムパッチン攻撃を決めた。
ようやくリングに戻ると里村がSTFで絞め上げ、ソバット連打、ミドルキック連打、変型バックドロップと猛攻に出る。負けじとウナギはフロントハイキック、変型フェースバスター、ギロチンドロップの波状攻撃で巻き返し、カカト落としを3連発。コーナーに上がったものの、里村がオーバーヘッドキックで撃墜し、ミドルキック連打、コーナーに追い込んでのハイキックと妥協なき蹴撃で圧倒した。
それでもウナギは雪崩式、正調とブレーンバスターを連発。フロントネックロックで絞め上げたが、逃れた里村はソバットで動きを止め、DDT、側転式ニードロップ、バックドロップと一気に攻め込む。続くスコーピオライジングはウナギがガードし、変型フェースバスターで叩きつけると、変型羽根折り固めで絞め上げ、あわやの場面を作った。
耐えた里村はウナギがフロッグスプラッシュを放っても、オーバーヘッドキックで逆襲。ウナギがスライディングD、城門突破で攻め立てても、3カウントを許さない。デスバレーボムを連発して一気にたたみかけ、鬼のようなローキック3連打でウナギの動きを止めると、スコーピオライジングを脳天に振り下ろして3カウントを奪った。
女子プロ史上初の聖地ワンマッチ興行は24分21秒の熱戦の末、里村がウナギを下した。「里村!」コールの中、マイクを手にした里村は「私はただ引退するだけじゃないよ」と宣言。「ウナギとはな、なんかまだまだ続く気がするな。私はな、引退したあとも死ぬまでプロレスに人生をかける。何があってもプロレスに人生かけるって決めてるんですよ」と覚悟を示した。
「今日試合して、ウナギにもそういう匂いを感じたな」と評した里村は「今日、こうやって満員のお客様を集めていただいて、こうやって試合できたことに、ウナギに感謝します」と感謝。「これで終わりじゃねえんだよ。4月だってあるだろ。もっと目指してるものあんだろ。私はな、できる限りウナギの夢を一緒にみたい!」と4・26両国大会を控えるウナギにエールを送った。
するとウナギは「あなたが引退を決めた日、絶対に何かで里村明衣子にとっての一番になりたいと思ってた」とワンマッチ興行実現への思いを口に。「おい、めいめい。引退する前にウナギ・サヤカとシングルできてよかったな」と続けると、「今でもたくさんの人が『昔のプロレスはよかった』って言ってる。確かにそうです。昔のプロレスは、プロレスを作り上げてきて、後楽園も当たり前にパンパンにして、めっちゃすごいし、めっちゃかっこいいし。でもさ、今こうやってリングの上で生きてプロレスをしているのは今の現役レスラーなんですよ。だから、絶対に何があっても大きい夢を見て、大口叩いて、先頭で実際に行動して夢を叶え続けるとお前に誓うよ」と里村に返答した。
戦前は「里村明衣子の気持ちも受け取って、生きていきたい。私は里村明衣子からちゃんとバトンを受け継いで、女子プロレスラーとして、レスラーとしてこれからもたくさんのものを残していきたい」と話していたが、その思いは今も変わらない。「里村明衣子の血はな、仙女のレスラーだけが継ぐんじゃねえよ。今生きてるレスラー全員でつないで、全員で上に上がっていくんだ」と決意表明したウナギは仙女3・19代々木大会を控える里村に向かって「だから、せいぜいお前も3月の代々木パンパンにしてみろよ。私も必ず両国パンパンにして、東京ドームで自主興行ぜってえやるからな。今が一番凄いプロレスをこれからもずっと一緒に作らせてください」と誓ったうえで訴え、握手を交わした。
最後はウナギが観客とともに「ありがとう、めいめい!」を叫んで締め。女子プロ史上初の聖地ワンマッチ興行の幕が下りた。バックステージで里村はワンマッチ興行を大成功させたウナギを「私は経験上、女の決意ってあんまり信じないですよ。コロコロ変わるんで。全く信用してないんですけど、ウナギ・サヤカに関しては信じる。言ったことをちゃんとやるし、いろんなものを犠牲にしてるし、やっぱ凄いし」と高く評価。「この勢いで両国も、東京ドームもマジでやれって思いますよ。私は私でやりますよ」と投げかけたうえで、「私は引退はするけど、プロレス道は終わりじゃない。やめたあと、もっと大きくしてやりますよ。もっと里村明衣子の道を広げていきますよ」とリングを去ってもプロレス道にまい進する決意を示した。
一方、敗戦に終わったウナギは当初、集客面に不安を抱いていたというが、ふたを開ければ札止めの大盛況。「マジでお客さん入らなかったらどうしようと思ったけど、迷いなんていらないんだなって思ったし、自分が絶対に満員にすると信じて、そして里村明衣子だからということを信じてやってよかったなって思います」と安ど。里村のエールに呼応するように「このあとも東京ドーム必ず叶えますし、両国もまだ何も決まってないですけど、皆さんビックリするカード準備する予定なんで。みんなの一番ワクワクする場所を必ず私がつくります。堅物めいめいと一緒に堅物ロードと傾奇ロードでプロレスをもっと盛り上げたい」と誓ってみせた。
【試合後の里村、ウナギ】
▼里村「いやあ、凄いじゃないですか。ウナギ・サヤカのような選手を私には作れない。作れないけど、彼女がフリーランスとして、ここまでできるってマジで凄いなって思いますね。この勢いで両国も、東京ドームもマジでやれって思いますよ。私は私でやりますよ。私は経験上、女の決意ってあんまり信じないですよ。コロコロ変わるんで。全く信用してないんですけど、ウナギ・サヤカに関しては信じる。言ったことをちゃんとやるし、いろんなものを犠牲にしてるし、やっぱ凄いし。だからね、私は引退はするけど、プロレス道は終わりじゃない。やめたあと、もっと大きくしてやりますよ。もっと里村明衣子の道を広げていきますよ。これを今日、来て下さった皆様に覚悟としてお伝えします」
――プロレスラーとしてのウナギをどう感じた?
▼里村「やっぱり初めてなんで。まったくの初対面なんで、全然合わないとこがありましたけど、それでいいんじゃないですか。手の合うプロレスってつまんないんで。こうやって最後の最後で、超満員の中で初めての対決で、これだけのお客様が集まってくれてるっていうところはウナギ・サヤカと里村明衣子の価値だと思います」
※ウナギがやってきて
▼ウナギ「凄いでしょ?」
▼里村「凄いよ」
▼ウナギ「私も里村明衣子の凄さを最後に直接こうやって感じれて。しかもこのパンパンのお客さんの前でやった選手、他にいる?」
▼里村「いないよ」
▼ウナギ「最後にあなたと最高の場所で、ここ後楽園でできて、本当にマジでうれしかったし。あなたとここで初めて戦ったけど、初めて戦った気がしない。凄いし、前哨戦という名の対談を組んでもらって、そこで話を聞いてもらって、里村明衣子という人間の大きさを知れて、この一戦を迎えられたことを本当に誇りに思ってるし、あの時点であなたとこれからも最高のプロレス界を一緒に作っていける気がしました。だから引退するまでは鬼のめいめいだけど、引退したらマブダチのめいめいとして…」
▼里村「私はずっと堅物でいきますよ。堅物でいきますから、ウナギ・サヤカにしか出せないもの作って。私は堅物にしかできないものを作っていくんで。それはいつか絶対繋がるんだよ」
▼ウナギ「分かった。マブダチのめいめいとして一緒に頑張ろう。マブダチとしてね。マブダチでいい?」
▼里村「よくねえよ」
▼ウナギ「何で? みんなマブダチでいいじゃんってなってるよ。マブダチでいいじゃん。こんなにお客さんが入って、こうやって一緒にやって、マブダチ以外ある?」
▼里村「一つだけ言わせてください。一つだけね。今の女子プロレスを作っていくのは一緒なんですよ。一緒なんだけど、堅物として今、甘ったれてる世代のヤツらいるんだよ。それを私が引き締めていくよ。これは私にしかできないから。だから甘ったれてるヤツらを引き連れて、どうにかしろよ。今度連れてこいよ」
▼ウナギ「私が? 甘ったれてるヤツらを連れて仙女に?」
▼里村「うん」
▼ウナギ「ハードル上がってんなあ! それでめいめいがしばいてくれるってこと?」
▼里村「うん。つながるんだよ、そこが」
▼ウナギ「なんかちょっとこっち弱くない?」
▼里村「ウナギ・サヤカはウナギ・サヤカの道を作る。里村は里村の道を作る。いい? それが合わさった時にでかいものが見える」
▼ウナギ「ありがとう。まだまだ私たちの戦いは続くってことで」
▼里村「マジで死ぬまでだよ。死ぬまでこの世界にいて」
▼ウナギ「嫌だよ!」
▼里村「今日はありがとうございました。本当にありがとうございました」
▼ウナギ「ありがとうございました」
※里村は先に控室へ
▼ウナギ「どうでしたか? 皆さん。楽しかった? プロレスって最高だなって思った? 今回、ワンマッチをやると決めて、業界の人たちから『私たちがやろうと思ってたのに』って言われましたよ。ただね、思ってたけどやらねえのがお前ら、やるのが私ウナギ・サヤカです。これからも誰よりも犠牲を払ってでも、一番前でプロレスで戦い続けたいと思います。里村明衣子と最後、初めましてでこうしてシングルで戦うことができて、本当に良かったです。いっそのこと、このまま負けないで引退してほしいなと思います。仙女は3月19日、代々木で。私は4月26日、両国国技館で自主興行やります。皆さん、プロレス最高なんですよ。その最高を必ず私たちが見せるので、信じて足を運んでください。絶対に昔よりもワクワクさせてみせます。ウナギカブキは終わらない! ありがとうございました」
――1603人の超満員になったが、ファンの支持を得た要因はどこにあると思う?
▼ウナギ「正直、今、集客という大きい壁と戦ってるのがプロレスだと思っていて。めっちゃ怖かったんですけど、里村明衣子とワンマッチで、マジでお客さん入らなかったらどうしようと思ったけど、迷いなんていらないんだなって思ったし、自分が絶対に満員にすると信じて、そして里村明衣子だからということを信じてやってよかったなって思います。やっぱり経験値ってすごく大事だと思うし、生きていくうえで保険をかけることは絶対に必要なものだと思うし、会社を潰さないために戦略とか大事だと思いますけど、時にはこうやって何もなくてもぶち当たると、こうやって一番プロレスを信じてくれてるお客さんたちがこうやってきてくれるんだなと思いました。本当にここに来るまでまっすぐな気持ちだけで、このワンマッチに関してはやってきて、本当に良かったなと思います。しかもおととい(右目上部を)11針縫ったんですよ。やばくないですか? 里村明衣子に破かれると思ってきたんですけど。ケガはつきものって思っちゃいけないんですけど、それでも戦ったという今日この日はちょっと皆さん、ウナギ・サヤカ、マジで凄かったって全員書いてもらっていいですか? このあとも東京ドーム必ず叶えますし、両国もまだ何も決まってないですけど、皆さんビックリするカード準備する予定なんで。みんなの一番ワクワクする場所を必ず私がつくります。堅物めいめいと一緒に堅物ロードと傾奇ロードでプロレスをもっと盛り上げたいと思いますので。その他のプロレス団体の皆さんもどうか負けないように頑張ってくださいね。以上、ウナギ・サヤカでした」