最後は「俺がプロレスリング・ノアのルールだ! キャリアだけ無駄に立派なヤツらに、NOAH道場の教えを叩き込んでやる! THE REAL REBEL!!」と絶叫して得意の“大演説"を締めくくったOZAWA。年明けにNOAHの風景を一変させた黒い革命児による猛威は、春先になっても陰るどころか一層加速している。
▼OZAWA「タダスケ、ようこそ、TEAM 2000Xへ。おい、マサ北宮。俺はな、お前に復讐できる時を待っていたぞ。選手会長として何の機能も果たさなかったお前に今、俺が復讐して…あ! そうだ。お前にすぐに、すぐにでも復讐したいから、3月22日、後楽園ホール大会でこのベルトをかけて試合をしよう。俺がお前にプロレスリング・ノア道場の教えを叩き込んでやる。The Real Rebel!」
『ABEMA presents MEMORIAL VOYAGE 2025 in YOKOHAMA 〜NOAH Jr. TAG LEAGUE 2025〜』横浜武道館(2025年3月2日)
GHCヘビー級&GHCナショナル ダブル選手権試合 ランバージャックデスマッチ ○OZAWAvs征矢学×
革命児がまたも新たな“快挙"を成し遂げた。GHCヘビー級王者のOZAWAが、GHCナショナル王者・征矢とのダブルタイトル戦を制して、史上初のGHCヘビー&ナショナル二冠王者に。まさかの造反でTEAM 2000X入りしたタダスケの援護を得て、ランバージャック形式の乱戦をモノにした反逆王者は、ナショナルベルトを投げ捨てて“放棄"。GHCヘビーの次期挑戦者にはマサ北宮が名乗りを上げた。
やりたい放題ながら見る者を魅了する言動で、年明けからNOAHに新風景を現出させたOZAWA。旗揚げ25周年イヤー第1弾ビッグマッチの横浜武道館大会では、GHCナショナル王者・征矢とのダブルタイトルマッチに臨んだ。
しかも形式はランバージャックデスマッチ。場外に転落すると即座にセコンド勢によってリング上へと戻される決闘ルールで、OZAWAの『TEAM 2000X』、征矢の『情熱RATEL'S』の全面対決の様相もはらんだ一戦だった。
今宵もOZAWAはのらりくらりと展開し、巧みにT2000Xのメンバーを介入させて試合をリードしていくが、征矢の情熱は消えるどころか、さらに燃えたぎるばかり。何度も「情熱!」と叫びながら奮闘を見せると、自らの顔をOZAWAに近づけて「OZAWA、俺を舐めろ!」と絶叫。OZAWAが応じないとみるや、「なら、俺が舐めてやるよ!」と宣言して、王者の頬を舐め回してみせた。
OZAWAもまさかの頬舐めで「絶対に許さない」と感情的になると、普段は見せないエルボー合戦に真っ向から呼応。ダブルチョップで打ち倒されても、ネックスプリングで立ち上がると、自らも「情熱!」と叫んで、征矢ばかりの熱血ファイトを披露した。
両軍が乱入する大混戦になるが、征矢は捨て身のプランチャからチャンスをたぐり寄せて、ドラゴンスリーパー、弾道、さらには情熱DDTと猛ラッシュ。勝負あったかと思われたが、再びT2000Xが乱入する。遠藤はこれまで再三にわたって勧誘してきた情熱RATEL'Sの菊池悠斗にパイプイスを手渡して、征矢を殴るように要求した。割って入ったタダスケがパイプイスを菊池から奪い取って事なきを得たかと思われたが、そのタダスケが菊池、さらには征矢をパイプイスで殴りつけてまさかの裏切りに。場内は騒然となる。
それでも征矢は孤軍奮闘。OZAWAのReal Rebelを自爆させると、弾道を連発して再び攻勢に出るが、今度は場外からタダスケがパイプイスで一撃。これで流れは完全にOZAWAに傾いた。過剰に征矢を真似てから放った掟破りの逆弾道は不発に終わったものの、顔舐めを寸前でやめたOZAWAは、ビッグベンエッジからReal Rebelにつなげて3カウントを奪った。
最後はOZAWAが征矢を完全粉砕。GHCヘビー&ナショナルのW王座戦自体は過去2度行われているが、いずれもフルタイムドローに終わっており、決着がついたのは初めて。史上最短でGHCヘビー戴冠を成し遂げたOZAWAが、今度は史上初のGHCヘビー&ナショナル二冠王の座もつかんだ。
試合後は早くもT2000XのTシャツを着込んで高笑いを上げたタダスケが非情の脳天イス攻撃で征矢を追い打ちKO。怒りの情熱RATEL'Sを増大したT2000X勢が数の力で蹴散らすと、場外で涙を浮かべる征矢をヨソに、不敵な笑みを浮かべながらOZAWAがマイクを握った。
「征矢学は〜、やっぱり不味かったなあ。でもタダスケ! お前はめちゃくちゃ美味しかったぞ。征矢学、お前はとってつけたように情熱・情熱と叫んでいるが、こんなクソみたいな扱いを受けてきた俺、そんな俺がNOAHをやめなかったのは、俺に情熱があるからだ。征矢学、お前は外から来た人間だ。だからNOAH道場の教えは知らない。今の道場長・清宮海斗や歴代の道場長、マサ北宮。NOAH道場の教えに従い、外に出ていった人間、鈴木鼓太郎、潮崎豪、KENTAでもいい。そいつらから“NOAH道場の教え"を学べ!」。
場外戦を正当化するため「外で戦うことこそNOAH道場の教え」と主張してきたOZAWAが、再び暴論演説をぶったところで、憤怒の表情で走り込んできた男が一人。この日、丸藤正道との一騎打ちを真っ向から制した北宮だった。
北宮は「OZAWA! NOAHの道場に闇なんてモンはねえんだよ。ただひとつな、NOAHの道場は厳しい。デビューを満たす水準は下げられない。お前だって死に物狂いで食らいついて、デビューをつかみとったんだから、そのぐらい分かるだろ。とにかく! これ以上、お前の勝手を見逃してたら、選手会長としてもスカウト部長としても一選手としても由々しき事態だ。これ以上の勝手は許さない。よって次は俺が挑戦を表明する! お前の減らず口も黙らせる。以上だ」と表明。その毅然とした姿に場内は北宮コールに染まった。
するとOZAWAは「お前へのアンサーの前に、今獲ったナショナルのベルト、やっぱり二軍、三軍のベルトなんだ。だから、このベルトをお前(北宮)に…やっぱ、いーらなーい!」と放り投げて放棄。「拾え、拾え、チャンピオンになるチャンスだ。拾えよ」とシングル未戴冠の北宮を煽りつつ、「俺がデビューしてNOAHでクソみたいな扱いをされていた時、お前は何をしていた? デビューが3日しか変わらない全日本・安齊勇馬をN-1に出場させ、新日本期待の若手・大岩陵平が清宮のパートナーに任命されてた時、会社は俺を干していた。お前はその時、選手会長として何もしなかったくせに、今さらGHCチャンピオンになったところでいったい何ができるんだ?」と恨み節。「俺がああ! このベルトを懸けて“NOAH道場の教え"をお前に叩き込んでやる。分かったら帰れ、この永遠の中堅レスラーが!」と承諾しながら突きつけた。
最後は「俺がプロレスリング・ノアのルールだ! キャリアだけ無駄に立派なヤツらに、NOAH道場の教えを叩き込んでやる! THE REAL REBEL!!」と絶叫して得意の“大演説"を締めくくったOZAWA。年明けにNOAHの風景を一変させた黒い革命児による猛威は、春先になっても陰るどころか一層加速している。
【試合後のOZAWA、タダスケ、ヨシ・タツ】
▼ヨシ・タツ「いいか、今日からTEAM 2000Xのオフィシャルメンバー、タダスケだ!」
▼タダスケ「やっぱ最高やな、こっちのほうが。情熱RATEL'S? 名前がダサい。うんざりしてた。そして仲のいいフリ、ビジネス仲良しもしんどかった。やっぱりや、俺はこっち側の人間や。あ、しゃべりすぎた。チャンピオン、後は頼むな」
▼OZAWA「タダスケ、ようこそ、TEAM 2000Xへ。おい、マサ北宮。俺はな、お前に復讐できる時を待っていたぞ。選手会長として何の機能も果たさなかったお前に今、俺が復讐して…あ! そうだ。お前にすぐに、すぐにでも復讐したいから、3月22日、後楽園ホール大会でこのベルトをかけて試合をしよう。俺がお前にプロレスリング・ノア道場の教えを叩き込んでやる。The Real Rebel!」
【試合後の征矢、YO-HEY】
▼征矢「(泣きながら)クソ……チクショー! 仲間じゃねえのかよ? 情熱RATEL'S、仲間じゃねえのかよ? チクショー…ナショナルのベルトを失ったことは悲しいけど、家族だと思って戦わなきゃいけないのは、こんなつれえことねえな! チクショー…(情熱RATEL'Sのメンバーに)すまなかった。(HAYATAとYO-HEYの肩を借りて立ち上がると)すまない」
▼YO-HEY「俺らおるから。やっていこう」
【北宮の話】「リングで言った通りだ。OZAWA、これ以上の勝手は許さんぞ。選手会長として、スカウティング部長として、イチNOAHの選手としてお前の勝手はこれ以上許さん。次、GHCヘビー挑戦者はこの俺、マサ北宮だ。いいか、GHCヘビーは俺の悲願だ。死に物狂いで獲りにいく。以上!」