【新日本】後藤通告「IWGP世界ヘビーは遠いぞ」、棚橋宣言「大田区は僕の物語に」 3・6IWGP戦調印式 2025/3/4

 3・6大田区大会のIWGP世界ヘビー級選手権試合「後藤洋央紀vs棚橋弘至」へ向けた調印式が4日、東京・中野坂上の新日本事務所で行われた。

 後藤が2・11大阪大会でザック・セイバーJr.を破ってIWGP世界ヘビーを初戴冠。試合後、棚橋を挑戦者に指名し、3・6大田区大会で初防衛戦が実現することになった。

 デビューから21年7ヵ月での最高峰ベルト戴冠から1ヵ月近くが経過。後藤は王者として多忙な日々が続く中、「その忙しさがチャンピオンとして実感が沸いてる原因でもあるし、ホントに地方、地方で皆様に力をもらってますね。あの大阪よりもさらに気持ちは強くなってます」と実感している。

 荒武者がIWGPヘビー級王座に初挑戦したのが2007年10月。当時の王者が棚橋だった。「初めてIWGPに挑戦して18年。立場を変えて、またこうして棚橋選手と戦えるということ、非常にうれしく思ってます」と話した後藤は「旗揚げ記念日っていう特別な日なので、見てるお客さんだけじゃなくね、ホント若い世代、その他の世代も、そういう人間に響く試合を届けたい」と王者としての責務とともに言い切った。

 18年前は棚橋に敗れたが、今回は違う。「棚橋選手の今までの功績は素晴らしいものがあります。ファンの皆様のためにも棚橋選手は引退するその時まで輝き続けなければならない」と考える一方で、「でも、今のチャンピオンは俺です」とキッパリ。「だから、あえて言わせていただきます。棚橋さん、IWGP世界ヘビー級のベルトは遠いぞ!」とかつて棚橋がIWGP王者時代に口にした名台詞を拝借して通告した。

 対する棚橋は2023年2月に第6代王者オカダ・カズチカに敗れて以来、2年1ヵ月ぶり3度目のIWGP世界ヘビー挑戦。来年1月の引退を10ヵ月後に控え、頂点に返り咲くチャンスを得た。「今回、後藤選手からの指名がなければ、IWGP世界ヘビー戦線になかなか戻ることは難しかったかもしれません」と特例を実感してはいるものの、「ホントに楽しみなんですよ。どこまで自分ができるか。ラストイヤーと言って残り10ヵ月になって、やはりこのままでは終わりたくないっていうレスラーとしての意地もあります」と言い切った。ましてや舞台は旗揚げ記念日。「いろんな条件が重なって、全部のお膳立てができているような、凄い気持ちになってますね。このタイミングでね、旗揚げ記念日でベルトを獲るっていうのは、まさに僕がひと旗揚げますよ」と宣言した。

 後藤からの「IWGP世界ヘビー級のベルトは遠いぞ!」発言にも逸材は「僕は免疫と打たれ強さには定評があるので、またこれでベルトを獲ったら『近かった』ってことなので楽しみです」と動じず。2・11大阪同様に再び後藤コールの大合唱に包まれる状況となるかもしれないが、「どういう状況になろうとも僕は後藤洋央紀物語の登場人物ではなく、棚橋弘至物語の主人公なので。大田区は僕の物語にしてみせます」と誓ってみせた。

【会見の模様】

▼棚橋「改めまして、新日本プロレス100年に一人の逸材・棚橋弘至です。現在、自分のコンディション、試合内容含めて冷静に考えてみて、今回、後藤選手からの指名がなければ、IWGP世界ヘビー戦線になかなか戻ることは難しかったかもしれません。ただ、このチャンスをどう捉えるか? 僕は過去、何度もタイトルマッチをやってきた中で、ベルトを獲ったあとの自分を凄くイメージするんですね。ベルトを獲って日本全国回って、ファンの人と喜びを分かち合って、『愛してまーす』で締めてみたいなね。やはり、もう一度そういった光景が見たいし、そういう未来を描いているので、当日どういった空気になるか。大阪での後藤選手への大・後藤コールっていうのは、やっぱり僕の中でも凄く印象深かったので。どういう状況になろうとも僕は後藤洋央紀物語の登場人物ではなく、棚橋弘至物語の主人公なので。大田区は僕の物語にしてみせます」

▼後藤「そうですね。初めてIWGPに挑戦して18年。立場を変えて、またこうして棚橋選手と戦えるということ、非常にうれしく思ってます。皆さんご存じのように棚橋選手の今までの功績は素晴らしいものがあります。ファンの皆様のためにも棚橋選手は引退するその時まで輝き続けなければならない。本当にそう思ってます。でも、今のチャンピオンは俺です。だから、あえて言わせていただきます。棚橋さん、IWGP世界ヘビー級のベルトは遠いぞ!」

――2月の大阪大会でIWGP世界ヘビーを獲って約1ヵ月が経過し、王者としての実感、新日本を背負っている実感は?

▼後藤「棚橋選手もね、やっぱりチャンピオンとしての忙しさ、そういったものを経験して、自分は初めてになりますけども。ホントにチャンピオンとして今、実感してる。そして、やっぱりその忙しさがチャンピオンとして実感が沸いてる原因でもあるし、ホントに地方、地方で皆様に力をもらってますね。あの大阪よりもさらに気持ちは強くなってます」

――心技体がそろっている今の王者・後藤選手をどう攻略する?

▼棚橋「そうですね。過去何度も後藤選手とやってます。その経験値っていうのは僕の中に残ってますし、これは奥の手じゃないですけども、やはりタイトルマッチに向けて、いくつもの作戦を用意してますので、当日どの作戦がさく裂するかとか。ホントはないかもしれないし、あるかもしれないし。ホントに楽しみなんですよ、はい。どこまで自分ができるか。ラストイヤーと言って残り10ヵ月になって、やはりこのままでは終わりたくないっていうレスラーとしての意地もありますので。ホントに自分の中でね、3月の早い段階でチャンスが回ってくるっていうのはイメージできてなかったですけど、こういうのはすべてさだめ、流れ。自分にいい流れがきてるんだって思って、全部プラスに捉えていきます」

――旗揚げ記念日でIWGP世界ヘビー戦がこのカードで実現することにどんな思い?

▼棚橋「ホントに新日本プロレス、若い選手の台頭があって、新陳代謝進んでますけども、またここで後藤選手がチャンピオンになって、で、後藤選手よりもキャリアが上の僕が出てきてっていうね。他の所属選手も穏やかではないと思うんですけども、それがホントに新日本プロレスの活性化、いろんな世代闘争であったりとか、競争意識だったりとか、『俺たちの時代なんだ』っていう若い選手へもいい方向に向かうと思います」

▼後藤「旗揚げ記念日っていう特別な日なので、見てるお客さんだけじゃなくね、ホント若い世代、その他の世代も、そういう人間に響く試合を届けたいなと思ってます」

――今年ラストイヤーで節目節目が現役最後になるが、最後の旗揚げ記念日という特別な大会で、団体最高峰のベルトに挑戦するのはどんな気持ち?

▼棚橋「なんかそういう、いろんな条件が重なって、全部のお膳立てができているような、凄い気持ちになってますね。このタイミングでね、旗揚げ記念日でベルトを獲るっていうのは、まさに僕がひと旗揚げますよ」

――現役最後のチャンスかもしれないと言っていたが、このベルトに挑戦するのが今回最後かもしれないという思いが強い?

▼棚橋「そうですね。やはり今回、後藤選手からの指名という特別な形だったので。本来であればNEW JAPAN CUPであったり、G1 CLIMAXで結果を残したりとかがないと、なかなか挑戦できるベルトではないので。そういった流れも含めて、いい流れきてます」

――先ほど後藤選手から「IWGP世界ヘビー級のベルトは遠いぞ」という発言があったが?

▼棚橋「大丈夫です。免疫がありますので。『遠いぞ』って言って、すぐ獲られたりとか。オカダかな。にも言われたりとかしてますので。僕は免疫と打たれ強さには定評があるので、またこれでベルトを獲ったら『近かった』ってことなので楽しみです」