【新日本】後藤が棚橋粉砕でIWGP世界ヘビー初防衛、永田迎撃へ 本隊とCHAOSが大同団結 2025/3/6
『旗揚げ記念日』東京・大田区総合体育館(2025年3月6日) IWGP世界ヘビー級選手権試合 ○後藤洋央紀vs棚橋弘至× 後藤が棚橋の猛攻を耐え抜いてIWGP世界ヘビー級王座初防衛に成功。試合後、永田裕志を次期挑戦者に改めて指名した。そして、棚橋の提案により、53回目となる旗揚げ記念日に本隊とCHAOSが大同団結することになった。 後藤は2・11大阪大会でザック・セイバーJr.を破り、9度目の挑戦にして悲願のIWGP世界ヘビー級王座初戴冠。大事な初防衛戦の相手に、来年の1月4日に引退を控える棚橋を指名した。 過去にIWGPヘビー級王座を懸けて両者は3度対戦しているものの、すべて当時王者だった棚橋が荒武者を返り討ちにしてきた。新日本プロレス53回目となる旗揚げ記念日のメインで、後藤はこれまでとは反対に同世代の棚橋を迎え撃つ形に。ゴングが鳴ると、両者に割れんばかりの声援が巻き起こって、試合はスタートした。 お互いの気持ちを確かめるような熱戦を序盤から展開。棚橋はスキを突いて低空ドロップキックを左ヒザに放つと、得意のヒザ攻めを開始する。防戦一方の後藤は追尾式ラリアットを皮切りに反撃に出たものの、棚橋は掟破りの逆牛殺しを決めてみせた。後藤が裏GTRで立て直しを狙っても、逸材はカウンターのスリングブレイドで黙らせる。 後藤は左ヒザへの低空ドロップキックに被弾して苦もん。それでもダメージを気にせず、その左ヒザめがけて牛殺しを繰り出して反撃に出た。自らヒザを叩いて気合いを入れると、その左足でこん身のミドルキックを放つ。だが、キャッチした棚橋はドラゴンスクリューをズバリ。グラウンド式でも2連続で放ち、ボディプレスもヒザに投下すると、テキサスクローバーホールドに捕獲した。 後藤は執念でロープに逃れると、ドラゴンスープレックスやダルマ式ジャーマンを必死に防いだものの、棚橋は止まらずスリングブレイド2連発で追い討ち。ハイフライフローアタックを敢行すると、コーナーを駆け上がり、ハイフライフローで勝負に出た。だが、寸前で後藤に回避されて痛恨の自爆に。それでも棚橋はドラゴンスクリューからテキサスクローバーホールドへ。後藤は丸め込んで脱出に成功する。 2人は真っ向からエルボー合戦を繰り広げると、後藤は頭突きを猛連打。棚橋もこん身のビンタからロープに飛んだものの、後藤はGTWをカウンターで繰り出した。棚橋は丸め込みで粘りを見せると、ツイスト&シャウトを連発するが、3発目を防いだ後藤は昇天改で叩きつける。「棚橋」コールが巻き起こったものの、後藤はこん身のミドルキックをねじ込むと、最後はGTRで3カウントを奪った。 棚橋の猛攻を振り切り、後藤がIWGP世界ヘビー級王座初防衛。マイクを持った荒武者の口から出たのは棚橋への感謝だった。「棚橋さん、あなたがいなかったら、俺はもうちょっと早くこのベルトを巻けたかもしれない。そんなことを思ったりもしましたが、棚橋さん、あなたがいなければ今の俺はありません。残り少ない現役生活、最後の最後まで輝き続けてください。ありがとうございました」と思いの丈をあらわにした。 一方、棚橋は「一言だけ。後藤! 頼んだぞ」と激励すると、「今日を機に、本隊とCHAOSの関係性変わるんじゃねえか。本隊選手、CHAOSの選手、リングに上がってください」と選手たちをリングに呼び込んだ。近年は共闘関係にあったものの、棚橋の呼びかけにより、2009年にヒールユニットとして生まれたCHAOSが本隊と合流することになった。 本隊とCHAOS勢が見守る中で、棚橋から「新日本プロレスをもっともっと高みに導いていってくれ」とゲキを受けると、後藤は「棚橋さん、安心してください。新日本プロレスはこの俺が引っ張っていきます」と誓いを立てた。 さらに、「永田さんもリングに上がってください」とテレビ解説席にいた永田をリングに呼び込んだ。永田は2・11大阪大会での後藤戴冠時にバックステージで挑戦を表明。後藤も迎撃に前向きな姿勢を見せていたが、改めて永田と向き合うと、「約束通り、次このベルトを懸けて戦いましょう」と宣言。「後藤、素晴らしい試合だったよ。だからこそ挑戦し甲斐があるもんだよ。やるぞ」と永田も握手に応じた。 永田の挑戦が決定的となると、後藤は「後藤革命はまだ始まったばかりだ。53年目も新日本プロレスについてこい!」と雄叫び。大きな区切りとなる53回目の旗揚げ記念日を見事に締めくくってみせた。 バックステージでも「社長から託されましたので、新日本プロレス54年目はこの後藤洋央紀が選手一致団結して、この新日本プロレスを盛り上げていきます」と誓いを立てた後藤。永田のみならず、4・5両国大会ではNEW JAPAN CUP覇者を迎え撃つことが決定しているが、さらに革命を押し進めていく構えだ。 【試合後の後藤、YOSHI-HASHI】 ▼後藤「ありがとうございました。無事に初防衛戦を、そして社長から託されました。新日本プロレス54年目を、この後藤洋央紀が選手一致団結して、この新日本プロレスを俺が盛り上げていきます」 ──自ら指名した棚橋選手、大きな壁、超えなければいけない壁と表現していたが、改めてどんな相手だった? ▼後藤「今日、棚橋さんに勝てたことで、胸を張ってIWGP世界ヘビー級チャンピオンだと言えると思います。次、永田さん、最年長のキャリアで勇気のあることだと思います。俺的にはいつでもいい。このベルトを懸けてやりましょう。ただ、俺はまだまだ負けられないから。後藤革命はまだまだ終わらないから。ありがとうございました」 ※後藤が引き上げようとしたところでYOSHI-HASHI、YOH、石井の3人が登場 ▼後藤「忘れてたのか?」 ▼YOSHI-HASHI「忘れてないです(笑) 忘れるわけないじゃないですか。(※CHAOSのメンバー全員に缶ビールが行き渡ったのを見てから)後藤さん、初防衛おめでとうございます!」 ▼後藤「ありがとう!」 ▼YOSHI-HASHI「乾杯!」 ▼後藤「(※CHAOSのメンバーたちから乾杯と拍手の祝福を受けてから)ありがとうございました」 【試合後の棚橋】「(※床に大の字になって、上を向いたままで)棚橋弘至というレスラーは、残りあと10ヵ月を切りました。届かなかったかぁ、IWGP世界のベルト。届かなかったねぇ……。あと10年、あと5年、早ければって思うけど、俺が(※だんだんと涙声になり)ベルトを巻くことと同じぐらい、(※号泣しながら)ファンの皆さんに応援してもらうことが、かけがえのない、俺の勲章です。一番っていいよなあ。一番になりてえよなあ……。(※少し泣いていたが体を起こして立ち上がり)だからプロレスって面白いと思うよ」
『旗揚げ記念日』東京・大田区総合体育館(2025年3月6日)
IWGP世界ヘビー級選手権試合 ○後藤洋央紀vs棚橋弘至×
後藤が棚橋の猛攻を耐え抜いてIWGP世界ヘビー級王座初防衛に成功。試合後、永田裕志を次期挑戦者に改めて指名した。そして、棚橋の提案により、53回目となる旗揚げ記念日に本隊とCHAOSが大同団結することになった。
後藤は2・11大阪大会でザック・セイバーJr.を破り、9度目の挑戦にして悲願のIWGP世界ヘビー級王座初戴冠。大事な初防衛戦の相手に、来年の1月4日に引退を控える棚橋を指名した。
過去にIWGPヘビー級王座を懸けて両者は3度対戦しているものの、すべて当時王者だった棚橋が荒武者を返り討ちにしてきた。新日本プロレス53回目となる旗揚げ記念日のメインで、後藤はこれまでとは反対に同世代の棚橋を迎え撃つ形に。ゴングが鳴ると、両者に割れんばかりの声援が巻き起こって、試合はスタートした。
お互いの気持ちを確かめるような熱戦を序盤から展開。棚橋はスキを突いて低空ドロップキックを左ヒザに放つと、得意のヒザ攻めを開始する。防戦一方の後藤は追尾式ラリアットを皮切りに反撃に出たものの、棚橋は掟破りの逆牛殺しを決めてみせた。後藤が裏GTRで立て直しを狙っても、逸材はカウンターのスリングブレイドで黙らせる。
後藤は左ヒザへの低空ドロップキックに被弾して苦もん。それでもダメージを気にせず、その左ヒザめがけて牛殺しを繰り出して反撃に出た。自らヒザを叩いて気合いを入れると、その左足でこん身のミドルキックを放つ。だが、キャッチした棚橋はドラゴンスクリューをズバリ。グラウンド式でも2連続で放ち、ボディプレスもヒザに投下すると、テキサスクローバーホールドに捕獲した。
後藤は執念でロープに逃れると、ドラゴンスープレックスやダルマ式ジャーマンを必死に防いだものの、棚橋は止まらずスリングブレイド2連発で追い討ち。ハイフライフローアタックを敢行すると、コーナーを駆け上がり、ハイフライフローで勝負に出た。だが、寸前で後藤に回避されて痛恨の自爆に。それでも棚橋はドラゴンスクリューからテキサスクローバーホールドへ。後藤は丸め込んで脱出に成功する。
2人は真っ向からエルボー合戦を繰り広げると、後藤は頭突きを猛連打。棚橋もこん身のビンタからロープに飛んだものの、後藤はGTWをカウンターで繰り出した。棚橋は丸め込みで粘りを見せると、ツイスト&シャウトを連発するが、3発目を防いだ後藤は昇天改で叩きつける。「棚橋」コールが巻き起こったものの、後藤はこん身のミドルキックをねじ込むと、最後はGTRで3カウントを奪った。
棚橋の猛攻を振り切り、後藤がIWGP世界ヘビー級王座初防衛。マイクを持った荒武者の口から出たのは棚橋への感謝だった。「棚橋さん、あなたがいなかったら、俺はもうちょっと早くこのベルトを巻けたかもしれない。そんなことを思ったりもしましたが、棚橋さん、あなたがいなければ今の俺はありません。残り少ない現役生活、最後の最後まで輝き続けてください。ありがとうございました」と思いの丈をあらわにした。
一方、棚橋は「一言だけ。後藤! 頼んだぞ」と激励すると、「今日を機に、本隊とCHAOSの関係性変わるんじゃねえか。本隊選手、CHAOSの選手、リングに上がってください」と選手たちをリングに呼び込んだ。近年は共闘関係にあったものの、棚橋の呼びかけにより、2009年にヒールユニットとして生まれたCHAOSが本隊と合流することになった。
本隊とCHAOS勢が見守る中で、棚橋から「新日本プロレスをもっともっと高みに導いていってくれ」とゲキを受けると、後藤は「棚橋さん、安心してください。新日本プロレスはこの俺が引っ張っていきます」と誓いを立てた。
さらに、「永田さんもリングに上がってください」とテレビ解説席にいた永田をリングに呼び込んだ。永田は2・11大阪大会での後藤戴冠時にバックステージで挑戦を表明。後藤も迎撃に前向きな姿勢を見せていたが、改めて永田と向き合うと、「約束通り、次このベルトを懸けて戦いましょう」と宣言。「後藤、素晴らしい試合だったよ。だからこそ挑戦し甲斐があるもんだよ。やるぞ」と永田も握手に応じた。
永田の挑戦が決定的となると、後藤は「後藤革命はまだ始まったばかりだ。53年目も新日本プロレスについてこい!」と雄叫び。大きな区切りとなる53回目の旗揚げ記念日を見事に締めくくってみせた。
バックステージでも「社長から託されましたので、新日本プロレス54年目はこの後藤洋央紀が選手一致団結して、この新日本プロレスを盛り上げていきます」と誓いを立てた後藤。永田のみならず、4・5両国大会ではNEW JAPAN CUP覇者を迎え撃つことが決定しているが、さらに革命を押し進めていく構えだ。
【試合後の後藤、YOSHI-HASHI】
▼後藤「ありがとうございました。無事に初防衛戦を、そして社長から託されました。新日本プロレス54年目を、この後藤洋央紀が選手一致団結して、この新日本プロレスを俺が盛り上げていきます」
──自ら指名した棚橋選手、大きな壁、超えなければいけない壁と表現していたが、改めてどんな相手だった?
▼後藤「今日、棚橋さんに勝てたことで、胸を張ってIWGP世界ヘビー級チャンピオンだと言えると思います。次、永田さん、最年長のキャリアで勇気のあることだと思います。俺的にはいつでもいい。このベルトを懸けてやりましょう。ただ、俺はまだまだ負けられないから。後藤革命はまだまだ終わらないから。ありがとうございました」
※後藤が引き上げようとしたところでYOSHI-HASHI、YOH、石井の3人が登場
▼後藤「忘れてたのか?」
▼YOSHI-HASHI「忘れてないです(笑) 忘れるわけないじゃないですか。(※CHAOSのメンバー全員に缶ビールが行き渡ったのを見てから)後藤さん、初防衛おめでとうございます!」
▼後藤「ありがとう!」
▼YOSHI-HASHI「乾杯!」
▼後藤「(※CHAOSのメンバーたちから乾杯と拍手の祝福を受けてから)ありがとうございました」
【試合後の棚橋】「(※床に大の字になって、上を向いたままで)棚橋弘至というレスラーは、残りあと10ヵ月を切りました。届かなかったかぁ、IWGP世界のベルト。届かなかったねぇ……。あと10年、あと5年、早ければって思うけど、俺が(※だんだんと涙声になり)ベルトを巻くことと同じぐらい、(※号泣しながら)ファンの皆さんに応援してもらうことが、かけがえのない、俺の勲章です。一番っていいよなあ。一番になりてえよなあ……。(※少し泣いていたが体を起こして立ち上がり)だからプロレスって面白いと思うよ」