【新日本】NJC4強出そろう ザックが26分超激闘で“盟友”タイチ撃破、「次会う時はIWGP戦」 2025/3/15
『NEW JAPAN CUP 2025』愛知・ドルフィンズアリーナ(2025年3月15日) 準々決勝 ◯ザック・セイバーJr.vsタイチ× “デンジャラステッカーズ対決"に臨んだザックが、26分を超える激闘の末に盟友・タイチを撃破。「IWGPヘ戦での再会」を見据えた。また、NJCは4強が出そろい、準々決勝は「ザックvsデビッド・フィンレー」(3・16静岡)、「海野翔太vs鷹木信悟」(3・17郡山)に決まった。 かつて“デンジャラス・テッカーズ"でタッグ戦線に一時代を築いたザックとタイチ。ユニットは分かれども盟友関係は変わらず、DT対決がNJC準々決勝を舞台に実現することになった …が、直前の2回戦がきっかけでタイチは苦悩。ゲイブ・キッドとの熱闘をHOUSE OF TORTURE勢の乱入でぶち壊され、リングアウト勝ちを拾う結果となったことで「こんな形で、せっかくのザック戦に向かえない」と悩んでいた。 それでも前哨戦でザックからゲキを飛ばされたことで開眼。今宵も迷いを振り切るように、開始直後からデンジャラスバックドロップを繰り出して大攻勢。ザックもあえてタイチの闘志を煽るかのように強烈なミドルキックを受けに受けまくり、応えて蹴り倒したタイチも聖帝十字陵でねじり上げた。 必死に逃れたザックもカウンターのセイバードライバーを発射したものの、タイチも追撃をエメラルドフロウジョンで切り返して止まらない。アックスボンバーでの正面衝突も押し切り、「オー!」からのバックドロップホールドでニアフォールまで追む。ならばとザックはブラックメフィストをゴッチ式パイルドライバーで切り返し、二人をつないだ“鈴木軍技"で巻き返した。 それでも屈さぬタイチは、ザックの追撃をタイチ式外道クラッチで切り返したものの、ザックも旋回式セイバードライバーで逆襲。肩を上げられても素早く足関節を奪って変型足4の字固めに変化し、強烈に絞めに絞め上げた。 なおもタイチは必死にロープをつかみ、追撃を今度こそのブラックメフィストで切り返したものの、ダメージがたたってカバーにいけず。逆にタイチを鼓舞するかのように、ジャンピングハイキック3連発を真っ向から受けてみせたザックが、追撃を4の字ジャックナイフ固めで切り返すと、さらにタイチ式外道クラッチを思わせる入りからの回転足折り固め“ザック式タイチ式外道クラッチ"で3カウントを奪ってみせた。 二人の歴史をなぞるような26分を超える激闘は、試合を通じてザックがタイチを励まし続けたようにも見えた。負けてもスッキリした表情のタイチは試合後、盟友と感謝の包容を交わし、場内も温かな拍手で染まった。 バックステージでザックは「デンジャラステッカーズが解散して3年。タッグチームは終わったかもしれないが、友情は永遠に続く。タイチがいなければ、俺はコロナ禍を乗り越えることはできなかった。俺のところへ来て、俺を家まで送り、問題がないかを毎日確認してくれた。俺たちは酒を飲み、ご飯を食べ、トレーニングをして、可能な限りの時間を一緒に過ごした。鈴木軍が終わっても、俺とタイチの固い結びつきは永遠だ」と回想。 そのうえで「ただしタイチ、今のこの結びつきは、ライバル関係なんだ。俺はトーキョードームのメインイベントを2回務めた。『G1 CLIMAX』で優勝して、俺はトップに立っている。それでもタイチを倒すには、タイチ自身の技を引っ張り出す必要があった。タイチ、お前のことを疑っている唯一の人間はお前自身だ。タイチ、自分を信じろ。次に試合する時は、IWGP世界ヘビー級王座戦だぞ」とエールを送りながら、頂上での“再会"を呼びかけた。 これでNJCはベスト4が出揃った。準決勝2試合はあす(16日)静岡大会での「ザックvsデビッド・フィンレー」、17日・郡山大会での「海野翔太vs鷹木信悟」に決定。それぞれの勝者が3・20長岡大会での優勝決定戦で春の栄冠を争う。 【ザックの話】「見ての通り、ゴングが鳴る前から、この試合は俺たちにとって、とても気持ちの詰まった試合だった。鈴木軍、DANGEROUS TEKKERSが解散して3年。タッグチームは終わったかもしれないが、友情は永遠に続く。クソ、ホールマークのグリーティングカードみたいなこと言ってるよ。誠実なことを言うのは苦手なんだ。でも今は誠実になるよ。タイチがいなければ、俺はコロナ禍を乗り越えることはできなかった。彼こそ文字通り、俺のところへ来て、俺を家まで送り、問題がないかを毎日確認してくれた。俺たちは酒を飲み、ご飯を食べ、トレーニングをして、可能な限りの時間を一緒に過ごした。それがタッグチームというものだ。DANGEROUS TEKKERSが終わっても、鈴木軍が終わっても、俺とタイチの固い結びつきは永遠だ。ただしタイチ、今のこの結びつきは、ライバル関係なんだ。今の俺はIWGP世界ヘビー級王者ではないかもしれないが、最近まではそうだった。トーキョードームのメインイベントを2回務めた。『G1 CLIMAX』で優勝して、俺はトップに立っている。彼を倒すには、タイチ自身の技を引っ張り出す必要があった。タイチ、お前のことを疑っている唯一の人間はお前自身だ。タイチ、自分を信じろ。次に試合する時は、IWGP 世界ヘビー級王座戦だぞ。お前がどう思うかは関係ない。(※日本語で)デモ、トリアエズ、アリガトネ」 【タイチの話】「(※コメントスペースに現れると座り込んで)どんな進み方にしろ、今日はザックとやることが運命だった、宿命だったっていうふうになったら、そう受け入れる。欲を言えば、何回も言うようだけど、もっと自分の実力をつけてからザックの前に立ちたかった。言い訳すんだったら、次は必ず万全の状態でリングに上がりたい。けど、こんなの言い訳で、プロはいつだって100%出さなきゃいけねぇんだ。転んでも転んでも、立ち上がっても立ち上がっても、こんなんばっかりだ。だから世の中の人間よ、俺よりみんな楽しい人生歩んでるだろう。俺の方が無様だろう、毎日毎日。毎回毎回必死に手を伸ばしたって、届かねぇもんもあんだよ。だけど、何回も伸ばしたっていいだろう、この命が尽きるまで。俺はハッキリ言って、俺のレスラーとしての炎は風前の灯火かもしれない。だけど、何もなくあっさり消え去るより、最後しっかり綺麗に燃え尽きて消えていきたい。まだまだこんなんじゃ綺麗に終われない。悔しい。凄く悔しい。こんなんでしか勝ち上がれない自分が、そして今日、本当はメインイベントでザックとやるはずだった。今、IWGPタイトル(マッチ)をやってる。何も持っちゃいねぇな、俺。運もねぇし、つきもねぇよ。実力もない。何も持ってねぇから認められねぇんだな。また下からやり直すよ。この俺の気力が、炎が燃えてる限りやるしかないだろう。俺もいつかIWGPにああやって永田みたいに入場して、愛されるコールされる時が来たらいいな。(※立ち上がりながら)先は長くないかもしれないけど、やるだけやってみてさ。何の運命かわかんないけど、今日、こんな実力不足の俺がこの舞台でザックとやれたこと感謝します。ありがとうございました。ザック、本当にありがとう。お前がいなかったら俺は……。ずっと死ぬまで大切な存在。また必ずいつか自信持って、対角に立つよ。ありがとう」
『NEW JAPAN CUP 2025』愛知・ドルフィンズアリーナ(2025年3月15日)
準々決勝 ◯ザック・セイバーJr.vsタイチ×
“デンジャラステッカーズ対決"に臨んだザックが、26分を超える激闘の末に盟友・タイチを撃破。「IWGPヘ戦での再会」を見据えた。また、NJCは4強が出そろい、準々決勝は「ザックvsデビッド・フィンレー」(3・16静岡)、「海野翔太vs鷹木信悟」(3・17郡山)に決まった。
かつて“デンジャラス・テッカーズ"でタッグ戦線に一時代を築いたザックとタイチ。ユニットは分かれども盟友関係は変わらず、DT対決がNJC準々決勝を舞台に実現することになった
…が、直前の2回戦がきっかけでタイチは苦悩。ゲイブ・キッドとの熱闘をHOUSE OF TORTURE勢の乱入でぶち壊され、リングアウト勝ちを拾う結果となったことで「こんな形で、せっかくのザック戦に向かえない」と悩んでいた。
それでも前哨戦でザックからゲキを飛ばされたことで開眼。今宵も迷いを振り切るように、開始直後からデンジャラスバックドロップを繰り出して大攻勢。ザックもあえてタイチの闘志を煽るかのように強烈なミドルキックを受けに受けまくり、応えて蹴り倒したタイチも聖帝十字陵でねじり上げた。
必死に逃れたザックもカウンターのセイバードライバーを発射したものの、タイチも追撃をエメラルドフロウジョンで切り返して止まらない。アックスボンバーでの正面衝突も押し切り、「オー!」からのバックドロップホールドでニアフォールまで追む。ならばとザックはブラックメフィストをゴッチ式パイルドライバーで切り返し、二人をつないだ“鈴木軍技"で巻き返した。
それでも屈さぬタイチは、ザックの追撃をタイチ式外道クラッチで切り返したものの、ザックも旋回式セイバードライバーで逆襲。肩を上げられても素早く足関節を奪って変型足4の字固めに変化し、強烈に絞めに絞め上げた。
なおもタイチは必死にロープをつかみ、追撃を今度こそのブラックメフィストで切り返したものの、ダメージがたたってカバーにいけず。逆にタイチを鼓舞するかのように、ジャンピングハイキック3連発を真っ向から受けてみせたザックが、追撃を4の字ジャックナイフ固めで切り返すと、さらにタイチ式外道クラッチを思わせる入りからの回転足折り固め“ザック式タイチ式外道クラッチ"で3カウントを奪ってみせた。
二人の歴史をなぞるような26分を超える激闘は、試合を通じてザックがタイチを励まし続けたようにも見えた。負けてもスッキリした表情のタイチは試合後、盟友と感謝の包容を交わし、場内も温かな拍手で染まった。
バックステージでザックは「デンジャラステッカーズが解散して3年。タッグチームは終わったかもしれないが、友情は永遠に続く。タイチがいなければ、俺はコロナ禍を乗り越えることはできなかった。俺のところへ来て、俺を家まで送り、問題がないかを毎日確認してくれた。俺たちは酒を飲み、ご飯を食べ、トレーニングをして、可能な限りの時間を一緒に過ごした。鈴木軍が終わっても、俺とタイチの固い結びつきは永遠だ」と回想。
そのうえで「ただしタイチ、今のこの結びつきは、ライバル関係なんだ。俺はトーキョードームのメインイベントを2回務めた。『G1 CLIMAX』で優勝して、俺はトップに立っている。それでもタイチを倒すには、タイチ自身の技を引っ張り出す必要があった。タイチ、お前のことを疑っている唯一の人間はお前自身だ。タイチ、自分を信じろ。次に試合する時は、IWGP世界ヘビー級王座戦だぞ」とエールを送りながら、頂上での“再会"を呼びかけた。
これでNJCはベスト4が出揃った。準決勝2試合はあす(16日)静岡大会での「ザックvsデビッド・フィンレー」、17日・郡山大会での「海野翔太vs鷹木信悟」に決定。それぞれの勝者が3・20長岡大会での優勝決定戦で春の栄冠を争う。
【ザックの話】「見ての通り、ゴングが鳴る前から、この試合は俺たちにとって、とても気持ちの詰まった試合だった。鈴木軍、DANGEROUS TEKKERSが解散して3年。タッグチームは終わったかもしれないが、友情は永遠に続く。クソ、ホールマークのグリーティングカードみたいなこと言ってるよ。誠実なことを言うのは苦手なんだ。でも今は誠実になるよ。タイチがいなければ、俺はコロナ禍を乗り越えることはできなかった。彼こそ文字通り、俺のところへ来て、俺を家まで送り、問題がないかを毎日確認してくれた。俺たちは酒を飲み、ご飯を食べ、トレーニングをして、可能な限りの時間を一緒に過ごした。それがタッグチームというものだ。DANGEROUS TEKKERSが終わっても、鈴木軍が終わっても、俺とタイチの固い結びつきは永遠だ。ただしタイチ、今のこの結びつきは、ライバル関係なんだ。今の俺はIWGP世界ヘビー級王者ではないかもしれないが、最近まではそうだった。トーキョードームのメインイベントを2回務めた。『G1 CLIMAX』で優勝して、俺はトップに立っている。彼を倒すには、タイチ自身の技を引っ張り出す必要があった。タイチ、お前のことを疑っている唯一の人間はお前自身だ。タイチ、自分を信じろ。次に試合する時は、IWGP 世界ヘビー級王座戦だぞ。お前がどう思うかは関係ない。(※日本語で)デモ、トリアエズ、アリガトネ」
【タイチの話】「(※コメントスペースに現れると座り込んで)どんな進み方にしろ、今日はザックとやることが運命だった、宿命だったっていうふうになったら、そう受け入れる。欲を言えば、何回も言うようだけど、もっと自分の実力をつけてからザックの前に立ちたかった。言い訳すんだったら、次は必ず万全の状態でリングに上がりたい。けど、こんなの言い訳で、プロはいつだって100%出さなきゃいけねぇんだ。転んでも転んでも、立ち上がっても立ち上がっても、こんなんばっかりだ。だから世の中の人間よ、俺よりみんな楽しい人生歩んでるだろう。俺の方が無様だろう、毎日毎日。毎回毎回必死に手を伸ばしたって、届かねぇもんもあんだよ。だけど、何回も伸ばしたっていいだろう、この命が尽きるまで。俺はハッキリ言って、俺のレスラーとしての炎は風前の灯火かもしれない。だけど、何もなくあっさり消え去るより、最後しっかり綺麗に燃え尽きて消えていきたい。まだまだこんなんじゃ綺麗に終われない。悔しい。凄く悔しい。こんなんでしか勝ち上がれない自分が、そして今日、本当はメインイベントでザックとやるはずだった。今、IWGPタイトル(マッチ)をやってる。何も持っちゃいねぇな、俺。運もねぇし、つきもねぇよ。実力もない。何も持ってねぇから認められねぇんだな。また下からやり直すよ。この俺の気力が、炎が燃えてる限りやるしかないだろう。俺もいつかIWGPにああやって永田みたいに入場して、愛されるコールされる時が来たらいいな。(※立ち上がりながら)先は長くないかもしれないけど、やるだけやってみてさ。何の運命かわかんないけど、今日、こんな実力不足の俺がこの舞台でザックとやれたこと感謝します。ありがとうございました。ザック、本当にありがとう。お前がいなかったら俺は……。ずっと死ぬまで大切な存在。また必ずいつか自信持って、対角に立つよ。ありがとう」