【コブの話】「なんと言えばいいのか。アイツが遠征から帰ってきてからというもの、俺はバカにし続けていたが、お前が自分が何者なのかをわかっていないからだ。いろんな人が自身で有名にした技を使うことしかできず、もらってばかり。渡されたものを何でも受け取っていた。お前はタナハシの、ナイトーの、モクスリーのクローンだと言われてきて、その人たちは俺たちより上の世代だが今も現役だ。そして、グレート-O-カーンに負けて何をするかと思えば、自分を再構築しようと、頭を剃った。しかし、アメリカでは、そうすることは SOS のサインだと言われているんだ。負けから『NEW JAPAN CUP』に帰ってきたわけだが、お前は変わっていない。唯一変わったことと言えば、バカげた髪型をスタイリングする必要がなくなって、45 分かけて入場しなくなったことぐらいだ。俺の見立てでは、今でもお前はモノマネ野郎だ。まぁそのモノマネ野郎に負けたのは、それはもちろん準備できていなかったからだ。どのレスラーの技を盗んで使うのかわかっていなかったからな。それでもまだ俺は、ALL PHILIPPINES の王者だ。人々に支持される王者だ。お前は気づいていないだろうが、お前がリングに入り『ウミノー・ショーター』とコールを受けている時、拍手していたのは2人だけ。1人はお前の父親。そしてもう1人は……誰だろうな、母親か妹か、見えなかったからわからない。そして『“インペリアル・ユニット"ジェフ・コブ』とコールされた時、お前の目に動揺が見えた。怒っていた。ちょっと嫉妬していたんだろう。応援はお前じゃなくて、俺のためだったからな。ファンたちはインチキ野郎と、(※自分を指して)マジで強いヤツの違いがわかっているんだ。ということで、俺はいい子にして、このトーナメントツアーを終えるよ。そして誰が『NEW JAPAN CUP』優勝者になろうが、俺はそのドアをノックする。相手が誰だろうが、俺は闘わないといけない。俺を承認しろ」
『NEW JAPAN CUP 2025』愛知・ドルフィンズアリーナ(2025年3月15日)
準々決勝 ◯海野翔太vsジェフ・コブ×
“新生"海野がストイックなファイトでコブを正面突破。NJC4強入りを果たしたものの、決意の無言を貫いた。
失意の年始を経て、一時失踪状態となっていた海野は今月に入って丸刈りで復帰。真っ白なコスチュームで出直し、入場パフォーマンスやキラキラした笑顔もなく、ファイトスタイルも無骨なスタイルに一変していた。
NJC2回戦では髪切りマッチで敗れていたオーカーンに、“第二章"を意味する新技Second Chapter(変型ノーザンライトボム)に雪辱。この日の準々決勝でも、コブ相手に気持ちと肉体勝負を挑むストイックなファイトでぶつかっていった。
コブも真っ向から受けて立って跳ね返し続け、海野は次第に劣勢に。気迫のエルボー合戦に持ち込んでも、コブはセントーン投下などで攻勢を譲らない。中盤過ぎには強烈なカウンターのドロップキックをぶっ放し、変型F5を見舞って海野を追い込んだ。
だが、海野もツアー・オブ・ジ・アイランドだけは徹底阻止。逆に投げ捨てハーフネルソンスープレックスでコブの巨体を脳天からマットに突き刺すと、たくましさを増した上半身を躍動させてこん身のラリアットをぶっ放す。さらには「うぉおお!」と唸り声を上げながらランニングニーアタックで突っ込むやSecond Chapterで巨体をマットに突き刺して3カウントを奪ってみせた。
巨漢コブを“正面突破"してNJC4強入りを果たした海野だが、やはり勝っても笑顔はなし。険しい表情で勝ち名乗りを受け、やはり無言のまま姿を消した。3・17郡山大会での準決勝では鷹木信悟と激突する。
※海野はノーコメント
【コブの話】「なんと言えばいいのか。アイツが遠征から帰ってきてからというもの、俺はバカにし続けていたが、お前が自分が何者なのかをわかっていないからだ。いろんな人が自身で有名にした技を使うことしかできず、もらってばかり。渡されたものを何でも受け取っていた。お前はタナハシの、ナイトーの、モクスリーのクローンだと言われてきて、その人たちは俺たちより上の世代だが今も現役だ。そして、グレート-O-カーンに負けて何をするかと思えば、自分を再構築しようと、頭を剃った。しかし、アメリカでは、そうすることは SOS のサインだと言われているんだ。負けから『NEW JAPAN CUP』に帰ってきたわけだが、お前は変わっていない。唯一変わったことと言えば、バカげた髪型をスタイリングする必要がなくなって、45 分かけて入場しなくなったことぐらいだ。俺の見立てでは、今でもお前はモノマネ野郎だ。まぁそのモノマネ野郎に負けたのは、それはもちろん準備できていなかったからだ。どのレスラーの技を盗んで使うのかわかっていなかったからな。それでもまだ俺は、ALL PHILIPPINES の王者だ。人々に支持される王者だ。お前は気づいていないだろうが、お前がリングに入り『ウミノー・ショーター』とコールを受けている時、拍手していたのは2人だけ。1人はお前の父親。そしてもう1人は……誰だろうな、母親か妹か、見えなかったからわからない。そして『“インペリアル・ユニット"ジェフ・コブ』とコールされた時、お前の目に動揺が見えた。怒っていた。ちょっと嫉妬していたんだろう。応援はお前じゃなくて、俺のためだったからな。ファンたちはインチキ野郎と、(※自分を指して)マジで強いヤツの違いがわかっているんだ。ということで、俺はいい子にして、このトーナメントツアーを終えるよ。そして誰が『NEW JAPAN CUP』優勝者になろうが、俺はそのドアをノックする。相手が誰だろうが、俺は闘わないといけない。俺を承認しろ」