【新日本】戴冠後に見据えるのは「世界一の証明」 4・5両国IWGP世界ヘビー戦へデビッド・フィンレー インタビュー 2025/4/1

 3月の『NEW JAPAN CUP 2025』を制覇し、4・5両国大会でのIWGP世界ヘビー級王座挑戦を決めたデビッド・フィンレー。来日10周年記念日に新日本の頂点に挑む大一番へ向けて自信をみなぎらせる“SAVAGE KING"に今の心境、王者・後藤洋央紀の評価、IWGP戴冠後の青写真などを聞いた。


【デビッド・フィンレー インタビュー】

――4・5両国大会が迫ってきました。フィンレー選手にとってIWGP世界ヘビー級王座はどんな意味、価値のあるものでしょうか?

▼フィンレー「IWGP世界ヘビー級王座に挑戦するのにちょうど10年かかった。2015年4月5日、日本に来てからちょうど10年だ。10年かかってここまでたどり着いたのは長い道のりだったが、感慨深いものがあるし、運命的なものも感じているよ」

――初めて日本に来た時、10年後のこの風景は思い描いていましたか?

▼フィンレー「イングランドでレスリングのキャリアをスタートさせて、日本には二つ目の主戦場という意味合いで来たが、レベルの高い日本でトップになろうとした時、やはり新日本で戦うのが一番だと思った。ここで一番になるという目標をもとにやってきた。その道のりの中で俺がやることを信じきれないファンの姿も目にしてきたが、ようやく挑戦の場にたどり着くことができて感慨深いものがあるね」

――後藤革命を「おとぎ話」と表現していましたが、王者・後藤選手をどのように評価していますか?

▼フィンレー「後藤が今、王座を持っていることは認めている。ザックを倒して今の地位にいるわけだからね。ただ、今の後藤革命は俺の存在がなければ起こることはなかった。思い返せば、去年のNEW JAPAN CUPで後藤と対戦するはずだったが、俺自身のケガの影響で出場を断念することになった。優勝するはずだったトーナメントを棄権せざるを得なくなってしまったんだ。そのあと、10月の両国(GLOBAL王座戦)で後藤と対戦し、勝利を収めた。後藤がWRESTLE KINGDOM(1・4東京ドーム)で挑戦権を得て、今チャンピオンの座にいるわけだが、あいつは俺に負けているにもかかわらず挑戦者として俺の名前を出したことは一回もない。その代わり引退を控えている棚橋(弘至)だったり、全盛期をとうに過ぎている永田(裕志)を挑戦者に指名したり、俺から逃げているのは誰の目にも明らかだ。そういった点からも弱い王者像を感じている。だが、後藤はもう俺から逃げることができない。両国でヤツが王者としてふさわしい実力なのか、世の中に知らしめることになるだろう」

――フィンレー選手から見て、後藤選手がIWGP王者である今の状況が新日本にとっていいことなのか、それともよくないことなのか、どのように感じていますか?

▼フィンレー「今、後藤が王者であることが新日本、ファンにとって悪いことだとは特に思っていないよ。ヤツはヤツなりに今まで9度IWGPに挑戦してきて、ようやく獲ることができたんだろ。引退前の棚橋に最後の挑戦の機会を与え、永田にもそういう機会を与え、ファンが見たい光景を提供しているといえるのかもしれない。そういう意味でも絶対的に悪いとは思っていないが、俺の場合はファンを楽しませるとか、ファンが見たいものを提供することに重きを置いていない。自分がやりたいことをやって、自分の強さを知らしめるために戦い続けている。後藤がリベンジしたい思いがあるなら、なぜここで成し遂げられると思っているのか疑問を感じるな。俺の場合、31年間生きてきて、ずっと父親(デーブ・フィンレー)と比較されてきた。『父親より劣っている』、『父親を超えられない』という世間の声や身内の声とずっと戦ってきた。いつもそれをはねのけて、それは違うと思い知らせてやるって気持ちが強かった。両国の一戦というのはファンや後藤に対してというよりも、自分自身が何としても勝利を成し遂げなければならない一戦だ。勝ったあかつきにはIWGPのベルトを父親に見せつけて、『どうだ、俺が世界一だ』、『俺はお前よりも優れているぞ』ということを知らしめる。自分自身が証明になる最高の機会だと思っている」

――フィンレー選手から自信しか感じませんが、あえてお聞きします。後藤選手に警戒するところはありますか?

▼フィンレー「確かに自信は今とてもあるが、両国の一戦が簡単なことではないこともわかっている。後藤の強さは前回対戦した時に感じている。あいつが持つすべてのものをぶつけてくるのは間違いないだろう。簡単に勝利をあきらめたりするような男でないこともわかっている。ただ、それをもってしても、俺が上回って勝利を収めることは間違いない」

――4・11シカゴ大会でザック・セイバーJr.選手との対戦が決まっています。両国大会でフィンレー選手がIWGP世界王者になれば、早くも初防衛戦になりますが、今の時点で意識するところはありますか?

▼フィンレー「すでにシカゴの試合も精神的に準備を始めている。俺は過去、誰かに挑戦表明された時、必ず受けて立ってきた。しかも今回は相手がザックだ。これまでの因縁もあるし、現時点で世界一のテクニカルレスラーといわれているザックに対して自分の強さを証明できる機会を楽しみにしているよ」

――IWGP世界ヘビー級王者になれば、新日本のトップ、顔という立場になります。IWGP王者として新日本をどのように導いていきたいですか?

▼フィンレー「チャンピオンになることが必ずしも団体の顔になるとは捉えていないが、IWGPを獲ったあかつきに俺はやはり最長の防衛記録を打ち立てたいと思っている。確かオカダ(・カズチカ)が2年ぐらい保持していた時期があったが、それを超える存在になりたいし、最多防衛も成し遂げてやろうと思っている。そして新日本の選手だけじゃなく、AEWやCMLLなど他団体の選手からの挑戦も積極的に受けて立ち、新日本という舞台が世界一である、と同時に俺が世界一のレスラーだということを証明したいね」