プロレス/格闘技DX

『DDT春の拳祭り まだまだ上野やるよ』上野恩賜公園野外ステージ(2024年4月23日)
○青木真也vs中村圭吾×

　無期限海外武者修行を控える中村が壮行試合で上野に惜敗。急きょ実現した青木との師弟対決にも完敗を喫したものの、「強くなって帰ってきます」と誓った。

　海外武者修行を決意した中村はこの日のメインで上野との壮行試合に臨んだ。納谷幸男、D GENERATIONS勢がセコンドで見守る中、中村は飛び付きDDT、ダイビングヘッドバットと果敢に攻め立てた。すると上野の号令とともにセコンド全選手、さらに控室からMAO、勝俣瞬馬が次々にリングイン。各選手が一人ずつ攻撃を加えてゲキを飛ばした。

　すると中村はミドルキックを全員にお返し。To-yがチョップ、上野がフロッグスプラッシュを見舞っても2カウントで返し、エイオキクラッチ、キック連打、リバースフランケンシュタイナーと猛攻に出た。が、Jul.2を食らって万事休す。3カウントを聞いた。

　試合後、上野が「強くなった。俺との差なんて、気持ちを積み重ねてきたものだから、そんなのすぐだよ。日本から飛び出して海外でやっていこうという強い気持ちを持つレスラーになってくれるなんて」と称え、「圭吾、海外に行ってもくじけずやれるか?」 と問いかけた。

　中村が「やれます!」と即答すると、上野は「そんな勇気ある圭吾に僕からのプレゼントです」と告げた。現れたのは青木。緊急決定試合として師弟対決が実現した。青木がアームロックからグラウンドに移行し、肩固めで絞め上げると中村は失神。危険とみなしたレフェリーが試合を止めた。

　意識を取り戻した中村は「リング上で気持ちよく寝てても、俺頑張るから。これ以上のことはないよ。青木さん。ありがとうございました」と感謝し、座礼で敬意を表した。最後に中村は「もうこれ以上リングで恥かかない。だから、強くなって帰ってくる。何年経つか分からないけど、その時まで応援よろしくお願いします」と誓いとともにファンにしばしの別れを告げた。

　バックステージで青木は「これ以上のことはないから。海外行ってもっともまれて、いつか帰ってこれたら…。帰ってこれないかもしれない。いつか帰ってこれたら、定例としてだいたい上に行くから」と激励。サプライズで実現した師弟対決を終えて中村は「ビックリしました。最後、青木さんとシングルなんて。だけど記憶がない。気持ちよく寝てた記憶しかない」と振り返りつつ、「もう恥かきたくないです。海外で頑張ってきます。もう失うことは何一つございません。だから、強くなって帰ってきます!」とあらためて誓っていた。