【新日本】デスペラードが葛西との血闘デスマッチ制してIWGPジュニアV6 10年後の再戦約束 2025/6/24

『“DEATH PAIN"invitacional supported by ROLLING CRADLE』後楽園ホール(2025年6月24日)
IWGPジュニアヘビー級選手権試合 蛍光灯&ガラスボード+αデスマッチーI'm so glad I met youー ○エル・デスペラードvs葛西純×

 デスペラードがIWGPジュニア戦史上初のデスマッチで葛西との血闘を制し、6度目の防衛に成功。葛西からの呼びかけに呼応し、10年後の再戦を約束し合った。

 デスペラードは今年に入って3WAY戦(バーブ佐々木レフェリー25周年記念大会3・10後楽園)、タッグマッチ(FREEDOMS5・2後楽園)と葛西にデスマッチで2連敗。6・24後楽園大会を舞台に用意しての“ラストシングル"を要求し、葛西も6・1代々木大会に来場し、招待状を手渡して呼応。デスペラードが勝利したタカタイチデスペマニア2022年9・12代々木大会以来、2年9ヵ月ぶり3度目の一騎打ちがIWGPジュニア王座をかけて実現することになった。試合形式はデスペラードの希望を受けて「蛍光灯&ガラスボード+αデスマッチ』に。1986年2月の創設から39年4ヵ月、IWGPジュニア王座戦がデスマッチで争われるのは史上初となった。

 葛西は赤いバラの花付きの蛍光灯ボード持参で出陣。対するデスペラードは白いマスク姿で、十字架有刺鉄線ボードを持って現れた。そして棚橋弘至社長がタイトルマッチ宣言を行い、葛西がバラの花、デスペラードが葛西からの招待状と黒いバラを蛍光灯ボードに投げ入れ、開始の時を迎えた。

 やはりデスマッチは葛西に一日の長。蛍光灯攻撃、有刺鉄線ボードホイップ攻撃で先手を取り、イスでめった打ちに。蛍光灯の破片をデスペラードの頭に突き刺した。デスペラードもバックドロップで反撃し、お返しとばかりに蛍光灯を葛西の額に突き刺したが、葛西はガラスボードへの河津落としを敢行。場内が悲鳴と大歓声に包まれる中、ガラスの破片をデスペラードの額にこすりつけた。

 白いマスクが赤に染まりながらもデスペラードはスパインバスター、ブレーンバスターで蛍光灯の束に叩きつけて反撃。蛍光灯の束を巻きつけたイスで殴打し、ギターラ・デ・アンヘルで追い討ちをかけたが、葛西も蛍光灯の束ごとボディアタックで突っ込む捨て身の攻撃で逆襲。雪崩式カナディアンデストロイヤーでガラスボードに落下させた。

 すかさず葛西がリバースタイガードライバーで追い討ちをかけ、ラダー上からのパールハーバースプラッシュを狙ったが、デスペラードもラダーを登って阻止。竹串の束を葛西の脳天に突き刺すと、リング下の蛍光灯ボードに叩き落とした。葛西が何とかリングに生還すると、デスペラードはピンチェ・ロコで、掟破りの逆リバースタイガードライバーでたたみかけた。

 葛西も死力を振り絞ってのロコモノ、ピンチェ・ロコと掟破りを連発。デスペラードにキスしてから垂直落下式リバースタイガードライバーを爆発させた。デスペラードがキックアウトすると、葛西はデスペラードの上に蛍光灯を乗せ、ラダー最上段からのパールハーバースプラッシュを発射した。それでも沈まないデスペラードは頭突き合戦で渡り合ったが、制した葛西がクロスアーム式パイルドライバー、スティミュレイションで勝負をかけた。

 それでもデスペラードはギリギリで肩を上げた。クロスアーム式スティミュレイションを食い止めると、蛍光灯上へのデュードバスターを敢行した。二人は残る蛍光灯を自らで割って鼓舞し合うと、エルボー合戦で火花。これを制したデスペラードがリバースタイガードライバー、ピンチェ・ロコで勝負に出る。意地で3カウントを許さない葛西は中指を突き立てたが、デスペラードは垂直落下式タイガードライバーからのピンチェ・ロコを爆発させて死闘に終止符を打つ3カウントを奪った。

 デスペラードがIWGP史上初となったデスマッチを制し、6度目の防衛に成功。試合後、倒れたままの葛西に座礼すると、「デスペ!」コールの大合唱の中、ベルトを授与した棚橋社長と血まみれのまま抱き合った。

 マイクを手にしたデスペラードは「葛西さん、これが死んでもいい覚悟を捨てて、強くなったエル・デスペラードです」と投げかけ、過去2度の葛西戦を振り返ると、「代々木第二でやった時は精神ボロボロで終わったら、もうこのまま死んでもいいやって冗談で思ってたんです。でもあの時、生きたくても生きれないヤツがゴマンといる中でプロレスで生きてるってすげえ幸せなんだ。死んでもいい覚悟を捨てろって言われて、今日タイトルマッチで葛西さん相手に防衛することができました。本当にありがとうございました!」と感謝のメッセージを伝えた。

 再びデスペラードが座礼すると、葛西も座礼で返答し、「年齢もキャリアもお前の方が随分と下だけどよ、俺っちはよ、お前に言いたいんだ。強くて男気のある男になりたいと思って、30、40過ぎて、50手前になっても昨日より強くなりたいと思って。お前と出会えたから、今日ここまで来れました」と感謝。「デスペ氏、お前にはよ、いい意味で人生狂わされちまったよ。今日がラストシングル、終わっちまったな。今日という日が待ち遠しくて、今日という日が来なければいいなと思って。でも終わっちまったな」と涙ながらに続けた。

 「俺っちはよ、お前と出会ってから強くなりてえと思って生きてきたんだよ。お前とサシでやれねえって、明日から心の中にポッカリ穴が開いて、強くなる希望を失って、どうやって生きていけばいいんだよ」。そう胸の内を吐き出した葛西は「デスペ氏、最初で最後の俺っちのワガママ聞いてもらっていいか? 葛西純の全盛期は10年後だ。お前の10年後、今日よりももっともっとお前も強くなってるだろう? これが何だかわかる? デスペインビ2 2035年、後楽園大会の招待状だ! それまでシングルは封印だ。受け取れ」と10年後の再戦を呼びかけて招待状を差し出した。受け取ったデスペラードに拒む理由はない。「10年後もう一回シングルマッチやりましょう。せっかくこんなカッコいいものもらったんだから」と呼応。「じゃあ10年後、またお会いしましょう」と約束すると、葛西と抱き合い、誓いのキスを交わした。

【試合後のデスペラード、藤田】

▼デスペラード「このデスマッチで世界中に名をとどろかせてる葛西純。世界中の人間があの人の首を狙っている。その状況で俺を特別な相手だと認識してくださっていること、それは本当に何事にも代えがたい財産です。あまり表でさ、新日本がとか、新日本のプライドがとか…ストロングスタイルというものは鈴木さんがチーム名として一度使ってくれて、あの人に返したし、俺とデスペラードにはもう必要ないだろうって新日本に返したけど、あの人が俺と成田のことを思って一度つけてくれたストロングスタイルという看板。あの人は所属っていう人間じゃない。そしてそれに縛られちゃダメだ。ネーミングライツとかよくわからないけどさ、命名健斗化権利的な問題であの人がずっとストロングスタイルっていうものを語ってたら、たぶんよくないんだろうな。でも、あの人が一回つけてくれたストロングスタイルというものは俺の中にちゃんとあって。面白い試合するとか、アイテムを使うとか、それであんなのストロングスタイルじゃないっていう人はそれでいいと思う。それがその人の理想とするストロングスタイルでしょ。それが違うって言いだしたら違うんだよ。俺のストロングスタイルは腹の中にずっとあるから。そのうえで俺はIWGPのジュニアのシングルのチャンピオン様だ。葛西さんというどんなレジェンドであっても、化け物であって、人からしたら神様かもしれねえ。そんな人相手でも新日本のチャンピオン様がそうなんべんも負けてらんねえんだ。それでも葛西さんが俺のワガママに付き合ってくれて、そのうえで乗っかってくれて、本当にありがとうございました。あんたに勝ったんだから、そう簡単には落とせねえぜ。落とす気もないけどさ。さて、俺がこの興行、新日本に抑えさせたって言ったじゃん。それでさ、藤田をブッキングすることって結構悩んだんだけど、余裕なかったから見てないんだけどさ。楽しかったんじゃない? MJ(政岡純)とやった藤田晃生はどうでしたか? 同じような色気を持った人間だと思うんだよね。余裕まったくなくて何も見てないけど、帰ったら見よ。その前に、ずっと断酒して酒抜いてたから、今日ぐらいは酒飲むぜ。楽しみだ。ありがとうございました」

▼藤田「ちょっと待ってくれ。あんなすげえ試合を見て、オタオタ見過ごすつもりはない。ただ一つ伝えたかったのは、あんたを信じてよかった。リングの上で待ってます」

※藤田は去る

▼デスペラード「うーん、カッコいい。負けらんないねえ」


【葛西の話】「お前ら見たか? 葛西純が、アンダーグラウンドで25年やってきた葛西純が業界トップの大手・新日本プロレスの後楽園ホール大会のメインイベントでIWGPジュニアに挑戦したぞ。俺っちが20代のころ、330代の頃、40代のころ、IWGPジュニアに挑戦させろって言ったって、相手にもされなかっただろうよ。それがどうだ? 今年で51歳になるっていう、このオッサンが見事に新日本プロレスの後楽園ホールのメインでIWGPジュニアのベルトに挑戦したんだぞ。負けたとはいえな。しかもですマッチでだ。新日本プロレスの歴史をも狂わせたぞ。これがどういうことかわかるか? 人間は年齢なんかじゃねえ。年齢なんか関係ねえ。俺っちにとってのデスペ氏。いわゆる尊敬と嫉妬心を持ってる人間がいれば、この二つの心を持ってればよ、年齢なんて関係ねえ。レベルアップできるんだよ。リング上で言った通りだ。10年後が全盛期だ。10年後、2035年、デスペインビだ。パート2でデスペ、もう一回、俺っちとやるぞ。それまで明日からも生き続けて、お互いもっと強くなって、10年後、後楽園ホールで会おうや。年齢を言い訳にしてるヤツ、葛西純をみろ。葛西純の背中をみろ。この背中についてこい!」