【NOAH】「プチ反抗期中」に芽生えた思いは「地球規模の崇高なる王者になりたい」 9・8後楽園GHCジュニア戦へ高橋ヒロム インタビュー 2025/9/7

 9・8後楽園ホール大会でGHCジュニアヘビー級王座への挑戦を控える新日本・高橋ヒロム。王者・YO-HEYのケガのため一度は消滅したこのカードだが、延期という形で実現。新日ジュニアを代表するヒロムが考えるノアジュニア像、そしてGHCジュニア王座への思いなどを聞いた。

【高橋ヒロム インタビュー】

――なぜ今のタイミングでノアジュニアを味わいに来たのでしょうか?

▼ヒロム「これっていうよりは、いろんな感情が合わさったというか。自分、今年プロレスラー15周年なんですよ。その中での1つ。15歳、世の中で言ったら中2とか中3ぐらいですか? 反抗期じゃないですか。今ちょうど新日本プロレスに対してとか、いろんな考え方だとかっていうところでプチ反抗期が始まったわけなんですよ。その最中にNOAHの勢いを目にする機会があって、それこそOZAWA選手が出てきたりとか。やっぱり“OZAWA選手の試合見た?"みたいな感じで当時ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポンにいた時に、そういう話になって試合を見たりしたんですよ。面白い動きをする選手だな、新しいなって感じて。NOAH、これは勢いが生まれそうだな、みたいな風に感じたりしたんですよ。NOAH、今OZAWA選手がいて勢いがある…ノアジュニアってどうなんだろう? 結構もう2年間ぐらい遠ざかっちゃってるんですよ。NOAHのGHCのベルト。地球規模の崇高なる王者になりたいって思ったんですよ。これがこうでこうですっていう風な説明ができないんですが、それを全てひっくるめて、プチ反抗期っていう言葉に収まりがついたんで。なかなか自分でも難しいんです、この感情がですね。中2です。絶賛中2」

――では今のノアジュニアの印象について教えてください。

▼ヒロム「正直に言いますよ? ノアジュニアのイメージって丸藤さん、KENTAさん、杉浦さん、小川さん、橋誠さん、マイケル・モデスト、金丸さんで止まってるんですよ。新日本プロレス一筋みたいな感じに見えて、自分ファンの時にNOAHの会場にも行ってたんで。八王子の京王プラザとかでやってた時も見に行きましたし、東京ドームも見に行ってるんで。好きだったんですよね、あの時代の戦いが。でもあそこでやっぱり止まっちゃってたんで。今のこの勢いのあるNOAHの、ノアジュニアを知りたいって意味で味わいに来ましたと。喧嘩を売りに来たわけではございません」

――GHCのベルトに持つ印象などはありますか?

▼ヒロム「地球規模の崇高なる王座。この言葉が好きなんですよ。大好きなんですよ。この言い方って最近してますか? なかなか…ですよね? 俺、今コスチュームも半分緑にしてるレベルなんですよ。それぐらい結構ガッツリとNOAHに対して意識が向いてたんですよ。でも“あれ? 俺ってもしかして違うのかな"ってちょっと思うことはあって。地球規模の崇高なる王座って言い方も“あれ? もしかしたらこれ今してないのか"でも俺はそれが好きだったので、そういう言い方をしてるんですよ。だからもう自分の中でのGHCっていうイメージは地球規模の崇高なる王座なんですよ」

――昔のNOAHで印象に残っている試合はありますか?

▼ヒロム「マイケル・モデスト対杉浦さん。マイケル・モデスト選手のリアリティ・チェックって技があるんですけど、それを場外で杉浦さんにやったんですよ。杉浦さんはそこでたぶん吐血したんですよ、苦しすぎて。あれ見た時に衝撃だった、ヤベェ選手が出てきたと思って“マイケル・モデスト ヤベェ!"っていう興奮をよく覚えてますね。今頭に出てきたのがたまたまマイケル・モデストだっただけで、こんだけ今の時代にマイケル・モデストって言ってる人いないと思いますもん、きっと」

――2025年に入ってからのNOAHについての動向はいかがでしょう?

▼ヒロム「感じてはいますよ。ただ 上手いんだろうなって俺は思ったんですよ。選手はもちろん素晴らしい。NOAHの他の選手も皆素晴らしい選手ですし、面白い選手もいれば強い選手もたくさんいるんですよ。NOAHってすごくプロデュースというか、ここだって時に一気に宣伝する力、プロデュースする力っていうのがOZAWA選手に集中したと思うんですよね。その瞬間が印象に残っているというか、それがあったからこそ、こっちの目にも耳にも入ったと思うんです。NOAHのポスターとかもそうですけどカッコいいですよね。すごくお洒落だなと思って。そういう新しい人に、10代、20代、全くプロレスを知らない人にパッて見て“カッコいい!"“なんだろう?"って思わせるだけで勝ちだと思うんで。興味を持ってくれて、会場に来てくれたら本当に大勝利だと思うんですよ。上手だなと。 上手いな、やられたなっていう感情があったんですよ。その感情を持ったのがここ1〜2年ですかね」

――では、ノアジュニア王者・YO-HEY選手の印象はいかがでしょうか?

▼ヒロム「印象は、グイグイのポンポンのペロペロみたいな、そういうイメージですよね。インタビューとかコメントとか見てても、時々そういうワードが入ってくるじゃないですか。そのワードで全てがかき消されるというか。意外とリング上で絡んだことが何回か、実はあったりしたので。速いんだろうな、この選手、本当はもっとっていう風な印象でした。交わった時には軽さをすごい感じたんですよ。軽さを感じたんですけど、それは悪い意味じゃなくて。すごくいい意味でたぶんこの人は他の選手とやった時、例えばヘビー級だったり他のジュニアの選手でも、たぶんYO-HEY選手より速い人ってそんなにいないんじゃないかなって感じたんですよ。YO-HEY選手はそれに対して自分の全てを出さず、制御しちゃうタイプなんじゃないかなって感じ取ったんです。この選手はたぶんこのくらいだろう、これより速く行っちゃうと、たぶんついて来れなくて試合のテンポが違って、つまらない試合になっちゃう。たぶんそういう風な考えをしちゃう選手かなって思ったんです、やってみて。だから全て出してもらわないとなって」

――YO-HEY選手のケガで王座戦は延期という形になりましたが、延期になったタイトルマッチを受け入れた理由を教えてください。

▼ヒロム「ポンポンのプイプイのペロペロですよね。まさに完全なるポンポンのペロペロのプイプイですね。逆にポンポンのプイプイのペロペロ以外の言葉が思いつかないですね。俺は絶対にやると思ってましたし。何よりもYO-HEY選手は俺とやりたいはずですよ。高橋ヒロムを倒したら美味しいですよ。そんなのはプロレス界にいたら誰もが分かることだと思うんで。やっぱポンポンのプイプイのペロペロですかね。そっちかな、そっちでいいですわ」

――先日の8・16後楽園ホール大会では試合後にノアジュニアの選手に囲まれる形となりました。

▼ヒロム「ああいう風な光景になったのは嬉しかったですね。想定はしてましたけど嬉しかったです、改めて言うと。ただ、あのカードを見たときに、これマッチメイクした人いったい何を考えてるんだろう?と思ったんですよ。これ仲間いないじゃん! AMAKUSAさん大丈夫かな? AMAKUSAさんだったら信じていいかな? みたいなね。っていう戸惑い、怖さはありましたね。ただやっぱり考えれば考えるだけ、俺1人でこの中に入れられちゃって7対1ぐらいになるんじゃないかみたいな。想像してソワソワしてドキドキしてたんで。ちょっと嬉しい部分はありましたね。小田嶋選手、素晴らしいですね。一番良かったですね。一番印象に残りましたし、一番記憶に残りましたし、すごく良い生え抜きがいるなって思いました。あの試合の中でもちろん知ってる人の中で、Eita選手っていう人間はいたんですよ。存在のカリスマ性だったり、存在感っていうのはもちろん知ってましたし。ただ、その中で小田嶋選手に向けられちゃいましたね。キャリアはまだ1年とかですよね? いや、すごくいいですね。ああいう勢い好きなんですよ。新日本でいうとヤングライオンの村島とアマチュアレスリング時代にっていう話や、この前の『TANAHASHI JAM』とかでやってましたもんね、第1試合ですかね? それも見てたんですごく良い選手だなと思いました。いいですよね、違う団体にライバル。“あいつの上行ってやる!"っていう存在がいる時点でもう違うんですよ、スタートが。他団体にすでにライバルが存在してる時点で100%強くなるんですよ、お互いに意識し合うんで。だからうちの村島もそうですけど絶対良い選手になる。で、絶対この関係というか、大事にしていかなきゃいけないなって思いましたね。いろんなことを考えたあの日の第1試合でしたね」

――では今回の王座戦を通じてファンに示したいことなどはありますか?

▼ヒロム「別にジュニアの面白さは今さらなんですよ。もうすごい選手しかいないですし、すごいことをやる選手がいればいろんな選手もいる中で、ジュニアの面白さっていうのは今のプロレスファンは皆知ってることですし、もう十分に広めたと思ってるんですよ。だから今回に関しては、もちろん新日本プロレスなので新日本プロレス代表なのかもしれないですけど、俺としては個人の方が強いですね。なぜなら反抗期だから。プチ反抗期だからなんですよ。だからそういうメッセージ性なものっていうよりは、今の俺はGHCジュニアを獲ることに必死です。ただ、その必死の高橋ヒロムを見てほしいですね。本気で獲りに行きますから。考える余裕はないです。なぜなら、ここで負けるわけにいかないからなんですよ。それぐらい本気ってことです」

――今回の王座戦はN-1 VICTORYの開幕戦で試合が組まれました。そういったことについては何か感じることはありますか?

▼ヒロム「対ヘビー級で自分はずっと戦ってきたので。ヘビー級に対するジェラシーだったり、何でヘビーの下なんだっていう、その思いで自分はずっと新日本プロレスで海外遠征から帰ってきた後ずっと戦い続けて、ずっと言い続けてきたんで。そんな小さいこととか、いろいろと外野から言われつつも、ずっと言い続けて今のジュニアの位置があると思ってるんで。そこはもう自信持って、自分たちの方が上ですっていう試合をしますよ。超満員の中でしたいですね」

――では最後にファンの皆様へメッセージをお願いいたします。

▼ヒロム「新日本プロレス絶賛プチ反抗期中の高橋ヒロムです。9月8日、YO-HEY選手の持つGHCジュニアのベルトに挑戦して、このヒロムちゃんが必ず勝ってGHCジュニアヘビー級チャンピオンになります。つまり地球規模の崇高なる王座を手に入れてみせます。なので皆さん、ぜひ会場に来てください。超満員の中でヒロムちゃん勝ちたいので、ぜひ、よろしくお願いします。そして、もし会場に来られないという方はABEMAの方で生中継をしているので、ぜひそちらをご覧ください。それでは皆さん待ってま〜す!」