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大会のみどころ

 新日本ジュニアの祭典『BEST OF THE SUPER Jr.XX』の季節が今年もやってきた。第20回の節目となる今回は内外のジュニア戦士18名が出場。A、B各ブロックに分かれての総当たり戦を行い、各ブロック上位2名が6・9後楽園で決勝トーナメントを争う。ここでは各ブロックのみどころを紹介する。

Aブロック


 初出場組が4人も名を連ねたAブロックはフレッシュな顔合わせが実現することになる。開幕戦の5・24後楽園では元WWE・バレッタとドラゲー・リコシェの新顔対決が組まれた。ともにハイフライヤーとして定評があり、大空中戦で聖地・後楽園を揺るがすか期待される。

 開幕戦ではデヴィットvsシェリーの外国人対決も組まれた。両者は4・5後楽園でIWGPジュニア王座をかけて戦ったばかり。熱戦の末、デヴィットが勝利している。シェリーにとっては雪辱戦。前回同様、ハイレベルかつ破天荒な戦いがみられそうだ。

 2年連続出場を果たす広夢は開幕戦でライガーに挑む。ジュニア戦線に参入して久しい広夢だが、いまだ上位陣からの白星はなし。過去のスーパージュニアでは新鋭が大物食いで躍進を遂げた例がいくつもあり、広夢も初戦で獣神狩りをやってのけ、飛躍の足がかりをつかみたいところだ。

 中盤のヤマ場となるのが5・30後楽園。デヴィットvsリコシェの初対決が組まれた。好勝負必至のこの一戦。リコシェにすれば、王者食いで名を売る絶好のチャンス。昨年、デヴィットを破ってAブロック1位通過を決めたPAC同様、白星で弾みをつけたいところ。結果いかんで以降の星取り争いを左右する重要な一戦となりそうだ。

 王者・デヴィットにとってロメロ(6・1京都)、タイチ(6・2明石)と要注意となる一戦は続く。特にタイチには昨年、不覚を取っているだけに、2年連続の取りこぼしは許されない。しかもここまで地獄の6連戦。この時点でベスト4進出可否も決まりかねない。

 佳境に突入した6・4大阪ではライガーvsリコシェの注目対決が実現する。ジュニアの重鎮と現代を代表する空中戦ファイターの激突は未知数。地に足をつけたレスリングとなればライガー有利だが、リコシェに制空権を確保されると分が悪いのは否めない。

 ベスト4が決まる6・6後楽園。王者・デヴィットにとって最後の関門となるのがライガー戦だ。昨年も両者は同ブロックでデヴィットが勝利。2年連続の獣神撃破で決勝トーナメント進出を決めたいところだ。

Bブロック


 Bブロックは昨年度覇者・田口を筆頭に、新日ジュニアのレギュラーメンバーがズラリと名を連ねた。史上二人目となる連覇を狙う田口の初戦の相手は現IWGPジュニアタッグ王者・コズロフだ。昨年も両者は同ブロックで、田口が勝利。1年前と同じ結果で好スタートをきりたいところだ。

 タイガーvsTAKAはみちのく時代以来の因縁対決だ。当時、ライバル関係にあった二人は激しくしのぎを削った。互いの手の内は知り尽くしており、インサイドワークが勝利の鍵を握りそうだ。昨年も両者は同ブロックで対決し、タイガーが勝利している。

 KUSHIDAvsBUSHIも2年連続の激突となる。かつて全日マットでコンビを組んでタッグリーグ戦にも出場したこともある旧知の間柄。ともに他団体から移籍し、新日ジュニアの頂点を目指している共通項もあり、若い二人の出世争いにかける思いが好勝負を生みそうだ。

 2年ぶり3度目の出場となるDDT・オメガは2戦目(5・28豊橋)で序盤のヤマ場といえるタイガー戦を迎える。2年前も同ブロックで対決し、オメガが勝利。新日ジュニアの中核をなすタイガーを今回も撃破し、波に乗りたいところだ。また、オメガは6・3八幡浜でケンドリックとの初対決が実現。元WWEのケンドリックとは対照的に、オメガはインディーマットでのし上がってきた。雑草vsエリートの図式が出来上がる一戦だ。

 昨年度覇者・田口は開幕以降、地獄の7連戦となる。オメガ戦(5・30後楽園)、KUSHIDA戦(6・2明石)あたりが関門となりそうだが、中でも疲労がピークに達しそうな7戦目(6・3八幡浜)は昨年敗れているTAKAが相手。この一戦を白星で突破できるか否かで田口の命運が決まりそうだ。

 公式戦最終日となる6・6後楽園ではタイガーvs田口の優勝候補対決が組まれた。昨年も両者は同ブロックで対決し、タイガーに軍配が上がっている。ともに優勝圏内でこの一戦を迎える公算大で、最後の最後で新日ジュニアトップ勢同士が星を潰し合う、生き残りマッチの様相を呈しそうだ。