10/20【DDT】青木がHARASHIMA、勝俣連破でKO-D無差別V3 11・4墨田区でクリス・ブルックス迎撃が決定

　『God Bless DDT 2024』が20日、東京・後楽園ホールで行われ、KO-D無差別級王者・青木真也がHARASHIMA、「いつでもどこでも挑戦権」を行使した勝俣瞬馬を連破し、V3に成功。11・4墨田区大会でクリス・ブルックスとの4度目の防衛戦が決まった。

　KO-D王者・青木がこの日、10度の同王座最多戴冠記録を保持するHARASHIMAとの2度目の防衛戦に臨んだ。両者は過去に3回シングルマッチで戦い、青木の2勝1敗。2020年3・11さいたまスーパーアリーナ大会におけるDDT EXTREME王座戦以来、4年7ヵ月ぶり4度目の一騎打ちとなった。

　レスリングの攻防で幕を開けると、青木が卍固めを繰り出せば、HARASHIMAはリバースフランケンシュタイナーで譲らず。場外でのボディスラムを敢行した。負けじと青木はトペを発射。HARASHIMAが雪崩式ブレーンバスターで反撃しても、スリーパーで絞め上げた。

　HARASHIMAが脱出すると、両者はエルボー合戦で火花。青木がパイルドライバーで突き刺し、顔面への蹴りを見舞うと、飛びつき腕十字を狙う。抜け出したHARASHIMAが胸、頭部に蹴りの雨を降らせると、助走なしの蒼魔刀を叩き込んだが、青木は一瞬のスキを逃さない。フルネルソンで捕らえると、そのままHARASHIMAの両肩をマットにつけて3カウントを奪った。

　青木がKO-D無差別2度目の防衛に成功。HARASHIMAの厳しい攻めによって試合後は疲労困ぱいとなったが、急きょV3戦に臨むことに。勝俣が現れ、「いつどこ」を行使したのだ。同王座初挑戦となった勝俣はととのえスプラッシュ、場外での鉄柱攻撃と猛攻。ブロック玩具の入ったケースを取り出すとレフェリーが制止。青木がケースを奪い取ったものの、勝俣がドロップキックを見舞った。

　ブロック玩具がリング上に散乱した中、勝俣がさらにブロック玩具を追加し、ととのえスプラッシュを放ったが、2カウント止まり。青木は足決めヘッドシザース、足決めチキンウイング・アームロックで絞め上げて逆転を狙う。勝俣がなんとか脱出すると、イスがレフェリーにイスが当たって昏倒してしまった。

　すかさず勝俣は場外にセットしたテーブルに青木を寝かせ、テープでグルグル巻き。リング上に設置したラダー上からサウナトランススプラッシュを敢行した。勝機を引き寄せた勝俣は青木をリングに戻すと、ファイアーバード・スプラッシュを久々に披露し、ジャーマンも決めたが、いずれも3カウントは奪えず。青木がHARASHIMA戦に続いてフルネルソンホールドで3カウントを奪取した。

　青木が一日2試合の過酷なタイトルマッチ連戦を突破。KO-D無差別3度目の防衛を果たした。バックステージで「一日2試合はしんどいね。種類が違う試合2つやって。寿命が縮みました」と振り返った青木は「前哨戦で2つ、厳しい試合が続いての今回だったんで、なんとか超えたって試合でした。プロレスにおける押さえ込み、3カウントって逃げじゃないから。ちゃんとした理屈があっての押さえ込みだから、これもプロのレスリング」と快勝劇を誇った。

　試合後、クリスがやってきて「アオキさん、一日2試合すごかった。ホントに今DDTで一番強いです。DDTに愛があると思います」と敬意を表しつつ、「ですけどDDTが一番好きなのは、このバカガイジンです。最近、全部負けたけど、僕のプロレス人生まだまだ終わってないよ」と言い切ると、「11月4日、墨田区。バカガイジンとバカサバイバー、KO-D無差別級、挑戦したい!」と表明した。青木に拒む理由はない。「愛が一番強いのを俺は知ってるから、俺は全力で立ち向かうよ」と受諾。バックステージでは「(クリスは)戦う軸を愛にもってきたかった。好きとか愛とかすごく抽象的で測れないもの。測れるもので勝負してくれるんだったら、勝負しようがあるけど。測れないものをもってきて、ちょっと困ったなと思います」と話したものの、11・4墨田区大会でのV4戦が決まった。

☆11/4(月・祝)東京・ひがしんアリーナ(墨田区総合体育館)『すみだドラマティック・ドリーム!〜全席無料プロレス大会〜』11:00開場、13:00開始

▼メインイベント〜KO-D無差別級選手権試合
[挑戦者]
クリス・ブルックス
vs
青木真也
[第83代王者]
※青木4度目の防衛戦


【HARASHIMAの話】「今回、挑戦して負けたらどう思うか。勝つことしか考えてなかったけど、めちゃめちゃ悔しいんで。もっとコンディション、技術、パワーを上げて上を目指したいと思います」

【勝俣の話】「10年にしてやっとKO-D無差別級挑戦することができました。正直めちゃくちゃ怖かった。青木さん、怖かった。僕らしい試合ができて、青木さんがこの試合に付き合ってくれて。僕の土俵に。それでも勝てなかった。それが今の実力です。10年振り返ったら、辛いことたくさんありました。やめたいこともありました。でも仲間がいて、応援してくれるみんながいて、ケガしてもDDTのリングに戻って来たいと思いました。KO-D無差別級あきらめず、サウナカミーナ、しゅんまお、このみんなでDDTのトップ、世界を獲りにいきたいと思います」

【クリスの話】「HARASHIMAさんとの試合、シュンマとの試合ちゃんと見ました。アオキさん、めっちゃ強い。シュンマの試合後、『できない』って言った。でも(アントーニオ)ホンダさんが『あなたならできる』って。だからホンダさんの夢もあり挑戦します。(勝てば1年ぶりの奪還だが?)去年の11月、ウエノに負けて、その後、病気で人生辛かった。私のプロレス、ずっと考えた。シャーデンフロイデ・インターナショナルも頑張ったけど、最近KO-Dタッグ、KO-D10人タッグも全部負けた。これからは自分だけの夢を追う。去年と今年では全然違う。だから絶対勝ちます。ベルト獲ります」