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3/10【全日本】諏訪魔が3月1日付で専務執行役員に就任 “暴走専務"5年ぶり復活で「夢は東京ドーム」

 諏訪間が3月1日付で専務執行役員に就任。10日、東京・湯島の全日本事務所における会見で発表された。5年ぶりに“暴走専務"復活となった諏訪魔は2022年に迎える全日本創立50周年の「大成功」を誓い、「大田区からもっと盛り上がっていって、両国いって、その先に武道館いって、その先に東京ドームいけたら」と壮大な夢を掲げた。

 現三冠ヘビー級王者の諏訪魔は2004年10月に全日本でデビュー。以来、現在まで約17年間、全日本一筋で戦ってきた。2014年7月に専務取締役に就任し、2015年11月に退任するまで“暴走専務"としてリング内外で活躍してきた。退任後は選手一本で活動してきたが、5年4ヵ月ぶりの暴走専務復活で再び役員入りし、団体の発展に尽力することになった。

 この日の発表会見には福田剛紀社長、十枝利樹取締役も同席。福田社長が「今年に入りまして、諏訪魔選手が来年創立50周年を迎えるにあたり、今まで以上に全日本プロレス全体の役に立ちたいというご本人の希望が経営陣に届きました」と説明したように、役員入りは諏訪魔自身の希望によるものだった。そこには強い全日本愛があるからこそ。「全日本プロレスが好きで僕、入団してますから。だったら全日本プロレスの経営という部分に僕は物凄く挑戦してみたいなと思いましたね。全日本プロレスはプロレスという文化の中心にある団体だと思ってますから。その全日本プロレスという文化を世間に伝えたい」と決意してのことだった。

 「この職をいただいたということはリング上、そしてリングを降りたところもしっかり盛り上げていかなきゃいけないなと思っております。凄く今、気が引き締まってます」。そう力を込めた諏訪魔はこれまで選手会長として選手と会社間のパイプ役を務めてきたが、それに加えて興行面にも目を向ける。「経営側としてしっかり数値とかそういう部分もしっかり計算したうえで全日本プロレスを違った面から盛り上げられたら」と誓い、「これだけ選手層がたくさん揃っているんであれば、これはもう自分がリングを降りてでも盛り上げる作業をしていきたいなって思いますね。それだけタレントが豊富であれば、これからどうやって売り出していこうかなっていう。興行面とかね、そういう部分も派手にやれたら」と団体、選手の存在を広く認知させる作業を模索していくつもりだ。

 全日本は来年2022年に創立50周年を迎える。2年ぶりのビッグマッチとなる5・16大田区大会が記念イヤーへ向けた第一歩で、「50周年大会、これは僕かけてますよ。大成功させたい絶対に。それは経営側に立ったからには絶対の責任」と重責を担った諏訪魔は「もし先に明るい光がまた見えてきて、日常が少しでも戻ってくるのかなというときのタイミングには、大きい大会とかビッグマッチやりたい」と興行規模の拡大を目標に定めた。そのためには大田区大会の成功が絶対条件で、「大田区からもっと盛り上がっていって、両国いって、その先に武道館いって、その先に東京ドームいけたらなって夢がありますよ。その夢をみんなで実現していきたい」と大きな夢を掲げた。

 現状ではまさに夢物語といわざるをえないが、そのためにも諏訪魔は「まずは信頼を構築する。僕からするとスタッフの方ともそうだし、レスラーとも信頼関係を築いていきたいし、マスコミさんともそうだし、ファンの皆さんとの信頼というのをこれから構築しないといけないなと。他団体ともそうですね。まず信頼第一なんじゃないかなって思ってますね」と着実に地固めに取り組む。創業者・ジャイアント馬場さんがそうだったように全ての面で「信頼」の2文字を得るための努力を惜しまない構えだ。

 暴走専務復活となった諏訪魔だが、福田社長が「経営側に入ったからといって、決してリング上の戦いで一歩引くことがないようにお願いをしております」と話したように、もちろんイチ選手としてもまだまだ第一線で戦っていく。「リング上もより一層、頑張んなきゃいけねぇなって今思いましたね。どうしようかなと考えてた部分もあったんだけど、言われたからにはやっちゃおうかなって思いますけどね」と笑った諏訪魔は、「その大舞台に三冠チャンピオンで立ったら最高だな。まだ時間があるからね。防衛どんどん重ねなきゃいけないよね」と50周年イヤーを三冠王者として迎えることを誓ってみせた。

 諏訪魔の役員入りによって“諏訪魔全日本"がここに誕生。新体制となった全日本は東京ドーム進出を大目標に50周年、さらにその先へ向かって突き進む。


【会見の模様】
▼福田社長「本日はお忙しいところ、お集まりいただき、ありがとうございます。全日本プロレス所属の諏訪魔選手が3月1日付で専務執行役員に就任しましたことをご報告させていただきます。以前より諏訪魔選手には選手会長として選手のまとめ役をお願いしておりました。今年に入りまして、諏訪魔選手が来年創立50周年を迎えるにあたり、今まで以上に全日本プロレス全体の役に立ちたいというご本人の希望が経営陣に届きました。また、経営サイドといたしましても選手サイドと一層の協力関係を図って、選手、スタッフが一丸となって50周年に向けてリング上での戦いとファンサービスを活発に進めていきたいと願っておりましたので、両者の気持ちが一致し、3月1日付での今回の人事となりました。なお、皆様にお世話になりました五十嵐(聡)副社長が残念ながら辞任いたしましたことも、ここでご報告させていただきます」

▼諏訪魔「今日はこうやって集まっていただき、ありがとうございます。このたび、オールジャパン・プロレスリング株式会社の専務執行役員という職を拝命してもらいました。この職をいただいたということはリング上、そしてリングを降りたところもしっかり盛り上げていかなきゃいけないなと思っております。凄く今、気が引き締まってます。全日本プロレス今、コロナ禍で大変な時ですね。プロレス以外にもどの世界も大変なことになってると思うんですけど、もし先に明るい光がまた見えてきて、日常が少しでも戻ってくるのかなというときのタイミングには、大きい大会とかビッグマッチやりたいなと。また中規模の会場でしっかりやっていきたいなと。選手サイドのこともいろいろ意見もあるだろうし、当然、そういう意見もね、選手会長もやってたんだけど、経営的な部分からみて、また意見を聞きたいと思うし、経営側としてしっかり数値とかそういう部分もしっかり計算したうえで全日本プロレスを違った面から盛り上げられたらと思っております」

▼十枝取締役「全日本プロレス取締役の十枝でございます。本日は皆様、お忙しい中、誠にありがとうございます。諏訪魔選手がそういう位置に、そういう役になってもらえて、いろんな企業がこのコロナ禍、経営の再構築の時期に来ておりまして、もちろん我々、興行のビジネスの会社も鋭意努力して、会場の組み方であるとか、興行の採算性であるとか、集客の仕方であるとか、お客様にどのように楽しんでいただけるか、そういうことを再構築している段階に諏訪魔選手が専務執行役員ということで、大変力強く思っております。また、ファンの皆様、スポンサーの皆様、マスコミの皆様、全日本を支えてくれている社員のみんな、選手のみんなに喜んでいただけるように感謝を込めて全日本プロレスこれから経営してまいります。どうか50周年に向けてこの3人の経営陣と選手とスタッフと一丸となって進んでまいります」

――専務としてどのような役割を担うことになる?

▼諏訪魔「たぶん、そこまで具体的なことを言うと長くなっちゃうんでざっくり話させてもらいますけど、当然、イチ選手でありますし、興行会社ですからその興行面、興行運営の部分ですね。まずは大会をうまく成功させていく、見ていくという部分ですね。プレイヤーでもあるし、営業面というのかな、そういう部分もまたしっかりしていかなきゃ。自分だけじゃなくタレントもいっぱいいるし、とにかく今の全日本プロレス、石川選手もいるし、自分ら世代、大森さんも大先輩だけど、そういうベテランっぽい層がいますよね。また宮原たちがいますよね。その下の若い、これからデビューする人材、デビューしたばっかの若い奴らいっぱいいるんでね。これだけ選手層がたくさん揃っているんであれば、これはもう自分がリングを降りてでも盛り上げる作業をしていきたいなって思いますね。それだけタレントが豊富であれば、これからどうやって売り出していこうかなっていう。興行面とかね、そういう部分も派手にやれたらななんて思う気がしてるんで、そういうところをやっていきたいと思います」

――具体的な目標、やりたいことは?

▼諏訪魔「目標ですよね。やりたいこと。当然、さっきも言ったんだけどビッグマッチっていうのかな。当然、ちょっと昔の全日本は両国もやってたし、今度の5月の大田区ありますよね。そこが皮切りですよね。大田区からもっと盛り上がっていって、両国いって、その先に武道館いって、その先に東京ドームいけたらなって夢がありますよ。その夢をみんなで実現していきたいですね」

――他団体への対抗意識はある?

▼諏訪魔「プレイヤーとしては対抗した方が面白いよね。経営側からしても対抗してもまた面白いと思うし、タッグ組んだら面白いかもしれないし。リング上だけじゃないプロレスっていうのかな、そういうものが業界であると思うんですよね。当然、他団体って面白い。いろんな面で面白いなと思いますね」

――具体的にどの団体よりも上に行きたい?

▼諏訪魔「いやいや、まだまだそんな。まずは固めなきゃいけないから。まずは信頼を構築する。僕からするとスタッフの方ともそうだし、レスラーとも信頼関係を築いていきたいし、マスコミさんともそうだし、ファンの皆さんとの信頼というのをこれから構築しないといけないなと。他団体ともそうですね。まず信頼第一なんじゃないかなって思ってますね」

――諏訪魔選手を突き動かした一番の要素は?

▼諏訪魔「当然、三冠のベルトを7回巻いて、タッグも何回も獲れたし。じゃあリング上だけ自分がガンガン突き進んで、それでどうなのかな?という部分も思うところもあるし、全日本プロレスが好きで僕、入団してますから。だったら全日本プロレスの経営という部分に僕は物凄く挑戦してみたいなと思いましたね。全日本プロレスはプロレスという文化の中心にある団体だと思ってますから。その全日本プロレスという文化を世間に伝えたいですね」

――今、全日本が置かれているプロレス界におけるポジションで満足できている部分と不満足な点は?

▼諏訪魔「じゃあ全日本プロレスって何が凄いのかって経営陣から見るところ、ファンの見るところで言うと、僕らいろいろ地方巡業行ってますよね。そういうところで全日本プロレスって馬場さんの団体だねとかってところで皆さん知ってるっていうのは凄いなって。それは先輩方の努力があったうえで、その看板というものが築かれてるところは物凄く感じますよね。そこに自分らがアグラかけんのかっていったら、そうじゃないですよ。アグラなんかかいてたらすぐずっこけますよね。そこは選手一人ひとり自覚してると思うんですよ。じゃあ、そこをどうやって全日本プロレスを伝えていくかというところに課題があると思いますよ」

――暴走専務という立ち位置になる?

▼諏訪魔「ありましたね、暴走専務って。何年前かな。5年前? 暴走専務って言っていただいて構いませんよ。ここに復活宣言ですね。いい意味で暴走してインパクト残せたらなって思います。迷惑かけないようにしたいけどね」

――諏訪魔専務に期待するところは?

▼福田社長「役員というか経営側に入ったからといって、決してリング上の戦いで一歩引くことがないようにお願いをしております」

▼十枝取締役「私も同様です。諏訪魔が持ってるオーラというのを選手としても経営者としても、そういうところを発揮してもらいたい。そのように思っております」

▼諏訪魔「リング上もより一層、頑張んなきゃいけねぇなって今思いましたね。どうしようかなと考えてた部分もあったんだけど、言われたからにはやっちゃおうかなって思いますけどね(笑)」

――来年50周年まで三冠チャンピオンであり続ける?

▼諏訪魔「そう。50周年大会、これは僕かけてますよ。大成功させたい絶対に。それは経営側に立ったからには絶対の責任だと思うんですよね。その大会、大舞台に三冠チャンピオンで立ったら最高だな。まだ時間があるからね。防衛どんどん重ねなきゃいけないよね。頑張っちゃおうかな」

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