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12/26【NOAH】KENTAインタビュー 元日武道館へ「裏切るかも」「どのKENTAで行くかは“気分"次第」

 元日開催となるノア日本武道館大会で約7年半ぶりに里帰り参戦を果たすKENTA。杉浦貴&桜庭和志と組んで、マサ北宮&稲村愛輝&稲葉大樹組と対決する。時を経ての古巣への思い、“どのKENTA"でリングに上がるのか、カードの印象や「おかえり」の感情への返答…など直前の心境を聞いた――。


【KENTAインタビュー】

――改めてノア日本武道…

▼KENTA「それよりまず、プロレス/格闘技DXのインタビューを受けること自体が久しぶり。7年ぶりぐらいだと思うんで、まずここに帰ってこられたことがうれしい」

――ありがとうございます、恐縮です…。改めましてノア日本武道館大会に参戦するにあたっての率直な心境というのは?

▼KENTA「どう感じるかは人それぞれだと思うし、(ノアを退団してから)7年が経って、俺は俺なりに過ごしてきた7年間があって、もちろんノアはノアで積み重ねてきた俺が知らない7年間があるし。お互いがお互いの7年間を過ごしてきたなかで“めぐり合わせ"があって、今回参戦することになって。だからこそ人それぞれ思うことはあるだろうけど、あらゆる偶然が重なってこういうことが起きたんで、自分としては単純に楽しみですね」

――WWEの時に一度ノアには上がっていて、ヒデオ・イタ…

▼KENTA「いや、その話はすんなよもう! 死んだよ、アイツは! いやぁ一気に気分悪くなったな。せっかく久しぶりのアレなのに…死んだんだ!っつーの」

――申し訳ございません…では固有名詞は避けますが、WWEの時と今回ではやはり全く心境は違いますでしょうか?

▼KENTA「(※あっさりと)いや、それは違いますよ。それは自分自身にしか分かんない感覚だと思うんですよね。『別に(ヒデオもKENTAも)一緒じゃん』『お前はお前じゃん』って言う人もいると思うんですけど、こればっかりは俺にしか分かんないんですけど違うんです。どう違うか詳しく説明するモンでもないですけど。まぁ、それこそ7年前にノアにいた頃の自分とも違うんで」

――BULLET CLUBのKENTAとして出るのか、元ノアのKENTAとして出るのか、どちらの心境に近いのでしょうか?

▼KENTA「それは当日になってみないと分かんない。その時の雰囲気や気分……気分っていうのは“気まぐれ"って意味じゃなくて、その時の感情に任せてみたい。変に“これで行く"って構えるんじゃなくて、その時の自分の感情にゆだねたいなと。ただ一つ言えることは『杉浦軍ではない』ってことですね」

――武道館では杉浦貴&桜庭和志とトリオを組むことになりましたが、杉浦さんは『杉浦軍の新入りとしてやってもらう』的なことを言っていましたが…

▼KENTA「あの僕、“個人名を軍団名にしてる人たち"が嫌いなんで。『石原軍団』以外、認めてないんで」

――とはいえ久々に杉浦さんと組むことができるのは、うれしいという感情も強いでしょうか?

▼KENTA「もちろん。常に気になって動向はチェックしてるし、50代になっても年齢を感じさせないコンディションは刺激になってる。自分も怪我を言い訳にしたくなる時もあるんだけど、杉浦さんを見てると『そうは言ってらんないな』って気持ちになるし。…ただ、SNSの使い方ですね。そこに関しては“オジサン特有の危なっかしさ"をもの凄く感じる。なぜ、あの人とやり取りをしないかっていうと、何言い出すか分かんない怖さがあるんですよ(笑) SNS上で杉浦さんと絡まない理由はソレです。丸藤さんも違った意味で危ういんだよな…。だから杉浦貴はコンディション面では年齢感じさせないくせに、SNSだとしっかりオジサンなんですよ」

――確かに“ギリギリアウト"なのが杉浦さんらしさともいえますが…。桜庭さんについてはいかがでしょうか?

▼KENTA「“プロレスラー"という印象よりは、やっぱり“総合格闘家"っていう印象が強いですかね。UFCで殿堂入りされてるぐらいですし、リスペクトしてます。ただ、確かに“プロレスラー・桜庭和志"のことはあまり知らないですけど、ハタから見ている印象だと『凄い楽しんでるな、楽しそうにやってるな』とは感じますね」

―― 一言で言うと楽しみだと

▼KENTA「いやいやいや、今まで散々いろいろ話してきて、なんであなたの感想一言でまとめられなきゃいけないんですか? 自分自身で『まぁ一言で言うなら楽しみってことですよ』ってまとめるなら分かるけど、アンタがなんでそれをまとめるの? え? なに? 新人さんですか?」

――このボコボコにされる感覚もどこか懐かしいです…対戦相手のマサ北宮選手、稲村愛輝選手、稲葉大樹選手についてはいかがでしょうか?

▼KENTA「もちろん北宮のことは知ってる。同じ時期にノアで過ごしたこともあったけど、彼はまだ若手の頃で。坊主でフレッシュな感じで。それが時を経て、今は“マサ北宮"なんですよね? 彼の活躍もいつも気にしてきましたけど、マサ北宮とは接したことも、肌を合わせたこともないので、まぁ一言で言うと楽しみですね」

――……。稲村選手、稲葉選手とは初対戦になります

▼KENTA「僕がノアを出てから参戦してる選手なんで、もちろん僕も知らないし、向こうももしかしたら僕を知らない可能性もあるし。そこはやっぱり未知ですね」

――北宮&稲村&稲葉組は、これからのノアを支える正規軍トリオなのですが、杉浦さんはあえて『KENTAを潰す気でいけ』と対戦する3人にエールを送っています

▼KENTA「まぁ(自身がノアに参戦することに対して)いろんな考えの人がいると思うんですよ。『久しぶりで楽しみだね』っていう人もいれば、『何だよ今さら…』って思う人もいるはず。でも対戦相手の3人は言ってしまえば俺のことを“知らない"んですよ。だってノアにいた頃の俺を知らないんだから。多分、彼らからしたら“他団体の人が参戦する"ぐらいにしか思ってないと思うんですね。だからこのカードの中で一番、俺に対して“思うところ"があるのは、隣に立つオジサン(杉浦)なんじゃないですか?」

――なるほど…

▼KENTA「やっぱ、(杉浦貴には)俺が居なくなってからのノアを支えてきたっていう自負があると思うし」

――ノアに残った者としての意地というか…

▼KENTA「うん。それを対戦相手に“託して"の発言なんじゃないですか? そりゃ思うところはあると思いますよ。立場が逆だったらその気持ちは理解できるし」

――その杉浦さんとは8日の新日本・横浜アリーナ大会でも組む形となりました。団体対抗戦でノア側に入っているようにもみえますが…

▼KENTA「まぁ、そう見えますよね。これに関しては…自分でもよく分かんないっす。だから元日の武道館次第なんじゃないですか?」

――元日のノア武道館でその場に身を委ねてみて、心が通じ合う部分もあるかもしれないし…

▼KENTA「裏切るかもしれないし。(※KENTAを潰す気でいけ発言で)向こうが“チームチーム"する気がないのであれば、こっちも“チームチーム"するつもりないし。あんだけ『個人名を軍団名にしている人たちが嫌だ』って言ってんのに、横浜アリーナではこんな試合(杉浦&桜庭&KENTAvs鈴木&タイチ&TAKA)になっちゃって。“杉浦軍vs鈴木軍"って……嫌だ!つってんのに。石原軍団しか認めねえ!つってんのに」

――話をノアの武道館に戻しますと、参戦発表時にはひじょうに好意的な反応が多く、泣いている方がいたとの話もあります

▼KENTA「そう…なんですね。それはどういう意味の涙なんですかね?」

――単純にうれしかったのでは…

▼KENTA「いや、それは受け取る側の想像であって、本当は悔し涙かもしれないじゃないですか? アナタがその人なんですか? アナタが泣いてたんなら分かりますよ?」

――ひねくれてますね…それだけ“KENTAが帰ってくる"ことを待っていてくれた人も多いんじゃないかなぁ…と思うわけで

▼KENTA「…まぁ、だとしたら、素直にそれはうれしいですよ」

――では最後に、その待ってくれていた人たちに武道館で一番見せたいモノというものは何になりますでしょうか?

▼KENTA「離れていた間の7年間を凝縮したものを見せたいですね。いない間に自分が経験したこと…確かにそんなもの、試合ですべては出せないと思いますよ。でも『出ていったヤツが』ってネガティブな感情がある人にも、『帰ってきてくれた』とウェルカムな感情がある人にも、“7年間、自分がやってきたこと"を見せられたらいいな、とは思ってます。今、現在は。でも、どうなるかは…当日になってみないと分からないですね」

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