元GHCヘビー級王者でもある孤高のレジェンド・小川が注目の出場。当初は「ヨソもんばかりで勝手にやってれば」と不参加を表明していたが、出場にあたって「ある条件」を提示して参加を承諾した。パートナー・ザックとの対決は7・26博多。ジョーカーとも言うべき小川の星取り状況がAブロックのカギを握りそう。
昨年後半は王者としてノアジュニアをけん引。ノアジュニア黄金時代の再来を目指して、早くからジュニアのシングルリーグ戦復活も提唱していた。念願の開催となったが、タイチからのジュニア王座奪回に失敗し、ライバル・小峠との一騎打ちにも敗退。要所のシングル戦績が失速気味なのが気がかりではある。
ノア参戦後は一貫して“超危暴軍のため"に活動。大原とのコンビでジュニアタッグ王者にも輝いたが、もともとは元日本拳法王者の強さを備えるシングルプレーヤー。ラフを使える強みは、リーグ戦向きでもある。打倒鈴木軍に集中するためにノア移籍を果たしただけに、リーグ戦優勝&タイチからの王座奪還で“証"を残したいところ。
今年に入って自力初勝利を挙げた熊野。コスチュームを変え、丸めこみの畳みかけや、随所でみせる“ちゃっかりさ"や“嫌らしさ"といった色も出てきた。やはり実績的には劣るものの、出始めた色をさらに濃く印象付け、結果につなげていけるかがカギとなりそう。
いまや誰もが認める英国のテクニシャン。伝統的なテクニックにあらゆるスパイスを加えて現代流に改良してきた“温故知新"を地でいく男。パートナーの小川も、兄弟子でもあるフィン・ベイラー(プリンス・デヴィット)もその実力には一目置く存在。GHCジュニア戴冠はザックの悲願でもあり、名勝負を量産して歓喜に至るか。
現ジュニアタッグ王者が鈴木軍代表としてAブロックにエントリー。勝負どころを逃さない嗅覚で一気の逆転勝ちをおさめるスタイルも定着した。一方でメキシコ仕込みの試合運びと、驚異の柔軟性を誇る。無論目指すはTAKAとの“鈴木軍決勝対決"。
新日本のヤングライオンがノアのジュニアリーグ戦にエントリー。望んでいた新日本ベスト・オブ・ザ・スーパージュニア出場は叶わず、ライバルの小松洋平に先を越されて悔しい思いをした。新日本ではその小松と一進一退の星の奪い合いを展開しているだけに、方舟マットで存在感を残して一歩リードといきたいところ。
石森太二
現在のノアジュニアで中心として最も安定感のある石森。6年前のシングルリーグ戦出場メンバーでもある。パートナーの小峠や、クレイジー、大原、TAKAといった職人肌とも同ブロックで、見応えのある公式戦が続きそう。存在感が薄れている現状でもあるだけに、改めての実力証明で捲土重来を狙う。
小峠篤司
昨年末にジュニア王座戴冠を果たしたが、今年初頭にタイチに奪われて陥落。その後奪還にも失敗し、最も“打倒タイチ"に強い思いを持つ。リーグ戦直前には原田とのライバル対決を制して上昇ムード。優勝を果たして“3度目の正直"につなげるか。
平柳玄藩
悪童ファイトで独自の存在感。最近は各種“急所殺法"への研究(?)を深め、一瞬の逆転勝利につなげる術も身に付けただけに、リーグ戦に向けては好材料ではある。何を考えているかは、相変わらず不透明だが、6年ぶりのシングルリーグ戦でも我が道を行く…はず。
大原はじめ
超危暴軍のスポークスマンとして親しまれる大原だが、「ノアをもう一度ムイビエンに」と方舟への思い入れは強い。原田らとシングルリーグ戦復活を提唱してきたのも大原だった。あらゆるマットを渡り歩いてきたメキシコの“スペル・エストレージャ"としての誇りも持つ。同ブロックには“メキシコ"を思わせる顔ぶれが多いだけに、公式戦では熱戦が続く予感。
スペル・クレイジー
世界を渡り歩いたベテラン・ルチャドールがジュニアリーグ戦に参戦。昨年末はハードコア戦を行い、今年はヘビー級のタッグリーグ戦にも緊急エントリーするなど、経験値がなせる幅の広さは随一。意外にもシングルのGHCジュニア王座戴冠は成し遂げておらず、幾多の勲章のひとつに加えたいところでもある。
TAKAみちのく
現GHCジュニアタッグ王者。鈴木軍の一員として自らを“ザコ"と名乗るが、その実力、実績は誰もが知るところ。石森、小峠、大原、クレイジーとの公式戦は期待値も高い。ただ「鈴木軍ジュニア最強決定リーグ戦」と言いきっており、目指すはデスペラードとの決勝対決。出場するのは、あくまで“鈴木軍モード"のTAKAだ。
ベンガラ
メキシコAAAから“白虎マスクマン"ベンガラがエントリー。ミステリオやミステシスを誇るAAAからの刺客だが、日本でのなじみは薄い。…が、本人はNOAHのTシャツを着込み「君たちを良く知っている」とコメント。その素顔はかつてノアにも所属した元GHCジュニアヘビー級王者のメキシカンにどこか似ている気もするが…。